本日(5月26日)、朝6時から千曲市の千曲商工会議所で、円福寺住職、円福寺愛育園園長の藤本光世さんのモーニング・セミナーが行われました。
藤本光世さんは長野南高等学校校長、松本深志高等学校校長、上田高等学校校長、佐久長聖中学高等学校校長、長野県高等学校会長などを歴任され、現在は曹洞宗円福寺住職、円福寺愛育園園長をされておられます。
また、今回の長野県高校再編に当たっては、旧第4通学区の協議会の座長をお勤められるなど多方面でご活躍で、私も大変お世話になりました。
本日は、以前から、学校建設や井戸建設でボランティア活動をされていたカンボジアと、ウクライナならびに日本との比較などを交えた大変興味ある素晴らしいご講話をいただきました。
以下、いただいたレジメからそのまま抜粋させていただきます。
講演テーマ:「ロシアのウクライナ侵略そして日本」
ウクライナとカンボジア 似ていること
1.国の形
2.中央に大河(ドニエプル川 メコン川)
農業国 周辺国と比較して貧しい(平均月収 日本約30万円、ロシア約5万円、ウクライナ約4万円、カンボジア約3万円)
3.国が栄えたのは11世紀ころ 13世紀モンゴル帝国に滅ぼされた
ウクライナ キエフ大公国 ヴォロディーミル聖公(987~1015)
カンボジア アンコール王朝 ジャヤヴァルマン七世 1181年頃
4.両側に大国 陸続き 周囲の国による侵略の歴史
ウクライナ:モンゴル、ポーランド、リトアニア、ロシア
カンボジア:モンゴル、タイ、ベトナム
5.建国は最近
ウクライナ独立1991年 カンボジア独立1953年 カンボジア王国1993年
6.大規模な虐殺
ウクライナ ホロドモール 200万人 スターリンによる飢餓 1932年
カンボジア ポルポトによる内戦 200万人 1970年代
ロシアのウクライナ侵略
1.平気で明白で大きなウソをつく ロシア人は嘘八百 嘘に嘘を重ねるのがロシア流
(「ロシアを決して信じるな」(新潮新書)中村逸郎)
自国の利益のために、他国の主権も人間の生命も、穏やかな市民生活もすべてためらいなく踏みにじり、子どもを含めた市民を虐殺し、それらの行為をフェイクニュースなどを通じて隠蔽。正当化する専制覇権国家が存在する、という冷厳な事実を見せつけた。
第二次大戦終了後、世界は「軍事力による国境の変更は行わない」「為替切り下げ競争や排他的関税などの近隣窮乏化策は実行しない」「人権を尊重する」などのルールに基づく自由で平和な社会を志向してきた。しかし今回の戦争は、こうしたルールも根底から破壊した。
(日経新聞 経済教室 2022.5.19 田幡直樹)
2.戦争が平和を支配した人類前期は終わり、平和が平和を支配した人類後期が始まる。
*第二次大戦後このように考えたが(藤本幸邦)
3.ウクライナ侵略の今後
侵略戦争は、どのような形で終わるのだろうか。
ウクライナの勝利 2014年の国境(ロシアのクリミア併合前)にロシア兵を押し戻す
ロシアの勝利 ドンバス地方の占領⇒ウクライナに親ロ政権樹立?
長期戦?
ウクライナの疲弊 西欧の援助
ロシアの疲弊 経済の破綻?
世界経済の衰退 グローバル化の終了?
日本
1.建国 約三千年の歴史 海に囲まれた幸運
2.日本人の美徳 正直、勤労、勤勉、倹約、感謝、約束の履行(円福大黒天福徳の人)
3.大東亜戦争の敗戦 東京裁判(戦争責任)と東条英機の遺言 世界人に告ぐ
(東京裁判の正体 菅原裕(荒木被告と弁護人)185p
4.隣国の覇権主義国家 中国 ロシア 北朝鮮
5.自由で民主の価値観を持つ国と同盟、協力
参考図書
・物語ウクライナの歴史 黒川祐次 中央新書
・東京裁判の正体 菅原裕 国書刊行会 その他
坂城町長 山村ひろし