山下一仁さん講演会「食料安全保障のために国民は何をすべきか?」

 昨日(1月23日)、キャノングローバル戦略研究所(CIGS)主催の講演会に参加しました。

 講演者はCIGS研究主幹の山下一仁さんで、講演テーマは「食料安全保障のために国民は何をすべきか?」です。

 山下さんの論文、著作には以前から関心がありましたので、今回は一橋大学講堂での開催でしたが参加させていただきました。

 また、CIGS理事長で以前からお付き合いのある福井俊彦理事長(元日銀総裁)や同じくCIGSの理事で論客の宮家邦彦さんともお会いできました。

 今回いただいたプレゼン資料は以下に添付しましたが、山下さんが10数年にわたり主張されてきた農業施策(コメの減反政策をただちに廃止すべきなど)について深く考える必要があります。 国の政策がなかなか変わらない中、地方自治体として何ができるか検討しなくてはなりません。

 本講演会の開催趣旨は以下の通りです。

 「台湾有事などが懸念されるなど、我が国周辺情勢は混迷の度を深めています。食料の輸入途絶を真剣に心配せざるを得なくなりました。しかし、国民への食糧供給の目的とすべき農政は、国民の利益を離れ一部の既得権者の利益に奉仕しています。今の米の生産量では危機が発生してから半年以内にほとんどの国民が餓死します。米の減反政策は直ちに廃止すべきですが、それができたとしても、危機が長引けば石油が使えない国内農業の食糧供給力は大幅に低下します。危機の段階・局面に応じてとるべき政策を検討しなければなりません。 より根本的な問題は、農業問題に限らず、どうして国民のために望ましい政策が実現できないかです。政治の在り方についても議論したいと思います。」 

 以下、1枚目、2枚目は講演中の山下一仁さん。3枚目は講演にあたりご挨拶される福井俊彦理事長。

 坂城町長 山村ひろし

長野県町村長会議(in 永田町)

 昨日(1月9日)、永田町の全国町村会館で長野県町村長会議が開催されました。

 毎年、この時期に、国の地方自治に関する予算の状況などをお聞きしています。

 今回は、総務省自治財政局長の大沢博さんから「令和7年度地方財政対策について」と、スポーツ長地域スポーツ課長の大川晃平さんから「部活動の地域連携・地域移行と地域スポーツ・文化芸術環境の整備について」のお話を伺った後に、キャノングローバル戦略研究所研究主幹の瀬口清之さんから、「混沌とした世界秩序と日本人の歴史的使命」というテーマでご講演いただきました。

 特に、瀬口清之さんは私が20数年来お付き合いいただいている素晴らしい方ですが、現在、日本を代表する国際政治経済の研究者として大活躍をされています。

 今回、瀬口さんにご講演をお願いしたのは、昨年、世界中の国で政権交代や政権与党の敗退が続き、特に米国ではトランプ大統領の再登場があり、われわれも細かく注視する必要があるところから、最新の政治経済状況と今後の行方について是非お話を伺いたいと思いお願いをいたしました。

 講演の内容としては、

1.米中関係の行方として

  「トランプ大統領の就任リスク:事前予想」、「最近の米中関係悪化要因」、「米国と欧州主要国の間の対中認識ギャップ」、「日本の対応」など。そして、世界のリーダーの共通問題として、「Integrity(誠実さ、正直)の欠如を指摘されていました。

2.中国経済が直面する試練として

  「中国の実質GDP成長率の推移」、「経済政策運営の中期展望」、「日本企業の対中ビジネスに新たな追い風」について話されました。

3.大転換期の世界と日本人の歴史的使命

  「グローバル社会が直面する課題」、「徳治と法治:徳治は先ず我が心を正しくして、人の心を正しくするものなり。法治は我が心は正しからずして、人の心を正しくせんとするものなり。・・中江藤樹 翁問答より」、「近江商人の三方よしの経営理念の大切さ」、「徳治の主役は民」、「徳治の土台は道徳教育で構築」などなど、誠に熱く語られました。 また、世界が揺らぎ、国が揺らいでいる際に最も大切なのが我々地方自治体の首長のリーダーシップと判断であり、ますます重要になるとのお話もいただきました。大変参考になるお話をいただき、肝に銘じました。

 以下の写真は、ご講演順に、自治財政局長大沢博さん(なお、写真右下は長野県町村長会長で長和町長の羽田健一郎さん)、スポーツ庁地域スポーツ課長大川晃平さん、キャノングローバル戦略研究所研究主幹瀬口清之さん

坂城町長 山村ひろし

第58回坂城町席書大会・書初展

 先日(1月5日)坂城町体育館で、席書大会が開催されました。

 席書大会・書初展は、今年で58回目の開催となり、伝統ある新春行事として親しまれています。席書大会については5年ぶりの開催となり、約40名が参加しました。初めて席書大会に参加する児童も多い中、筆に思いを込め、書道用紙に向かって姿勢良く座り、力強く筆を走らせていました。     
 また作品は、文化センター大会議室で、6日(月)、7日(火)の両日、展示されました。

坂城町長 山村ひろし

坂城町 2025年新春賀詞交歓会と坂城町役場仕事始め

 本日(1月4日)、坂城テクノセンターで、公益財団法人さかきテクノセンターとテクノハート坂城協同組合主催による「2025年新春賀詞交歓会」が開催されました。この賀詞交歓会は、町内外から企業・大学・各種団体の代表者・関係者の皆さんが一堂に会して新年を祝い、新年の挨拶を交わすもので、毎年1月4日に開かれています。

 まず、主催者である(公財)さかきテクノセンター 依田穂積理事長とテクノハート坂城協同組合 佐藤洋子理事長が昨年は元旦から令和6年能登半島地震、2日の羽田空港での航空機事故など波乱の幕開けだったが、今年は穏やかな新年を迎えられたことを嬉しく感じると挨拶しました。また、依田理事長からは、昨年開館30周年を迎えたさかきテクノセンターを記念し実施した「さかきテクノセンターZEB(※)化事業」の工事が昨年12月に完了したことが報告されました。

 その後、町内のワイナリー「坂城葡萄酒醸造株式会社」のビールで乾杯が行われ、盛会となりました。

※ZEBとは、Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略で、快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のこと

 また、1月6日(月)には、朝8時半から、坂城町役場講堂で仕事始めの式を行いました。 恒例のだるまの目入れも全員で行いました。

坂城町長 山村ひろし

第54回坂城町元旦マラソン大会が行われました

  1月1日(水)、明るく穏やかな日差しもと、元旦マラソン大会が開催されました。

 今年の干支「巳」のモチーフを身に着けて参加する方や、冬休み期間に入って久しぶりに会う友達と抱き合って喜ぶ小学生など、町内外から400名を超える方が参加し、小学生の部と一般の部は6km、3km、1.5kmのコースを、親子ペアの部は1.5kmのコースに分かれて行われました。

 スタートのピストルが鳴ると、笑顔いっぱいでスタートする方や新年の目標に向かって真剣な表情の方など、それぞれに今年初めてのマラソンを楽しんでいるようでした。また、ゴール近くでは、沿道からの大きな声援を受け最後に猛ダッシュをかける元気な参加者もおり、ゴールすると嬉しそうに家族や友達と完走を称えあっていました。

 今年も皆さんにとって素敵な年でありますように!

坂城町長 山村ひろし

坂城町 令和7年 年頭のごあいさつ

 明けましておめでとうございます。

 皆様におかれましては、健やかに新年を迎えられましたこととお慶び申し上げます。

 今年の干支は乙巳(いつし きのと・み)の年です。

 「乙」は草木の芽が曲がりくねった様子、「巳」は動物を表す象形文字にあたり、今まで冬眠をしていた動物が地上活動を始め、従来の因習的生活に終わりを告げることを指します。

 その意味で、「乙巳」は様々な抵抗勢力に対して従来の関係に拘らず、けりを付ける年にしなければならないとの意味が込められていると言われています。

 ここ数年は、「大転換の時代」と言われて来ましたが、未だに物事が解決に至らず、さらに混迷を深めている情勢のなか、各々の立場で決然と新たな取組みを開始しなければならないものと考えております。

 さて、昨年を振り返りますと、元日夕方、能登半島沖を震源とした能登半島地震が、翌2日には、羽田空港滑走路において、民間旅客機と海上保安庁航空機が衝突する大惨事が発生し、波乱の年明けとなりました。

 特に能登半島地震におきましては、地震の規模がマグニチュード「7.6」、観測された最大震度は「7」という大規模なものであり、地震の影響により広範囲で家屋等の倒壊に加え、火災、津波などが重なる大災害となりました。多大な被害を受けられた皆さまに心より哀悼の誠を捧げます。

 こうした状況を踏まえ、町総合防災訓練では、村上地区を対象に大型地震を想定した情報伝達や避難所設営訓練等を実施いたしました。訓練を通じ、常日頃からの備えに対する重要性に加え、有事の際の冷静な判断と慎重な行動に即応する機会になったものと考えています。

 交通インフラでは、国道18号坂城インターチェンジ入口交差点から町道A09号線区間が開通し、交通の円滑化が図られました。将来的には、国道18号バイパスへの接続により、坂城インターチェンジ間のアクセスが飛躍的に向上し、混雑緩和や産業面の活性化のほか、交通ネットワークの複層化にもつながることから、引き続き、国、県に対し、事業区間の早期供用開始と未事業化区間の早期着手を要望してまいります。

 文化センターでは、耐震補強及び大規模改修工事が完了し、施設の安全性はもちろん、長寿命化と利便性の向上により、今まで以上に文化・教養・交流活動の発展が見込まれるほか、太陽光発電と蓄電設備により、中核避難所としての機能強化にも貢献するものと考えています。

 また、一昨年改修を終えた町体育館が、近代建築の記録・保存を目的とする国際的学術組織DOCOMOMO日本支部による「日本におけるモダン・ムーブメントの建築290選」に選定されました。

 年月を経てもオリジナルの建築的価値を残していることや、建築当時に技術的な革新性を有し、現状使用される中でその価値が継承されていることが高く評価され、文化センターのリニューアルと時を同じく評価されたことで貴重な建築物を大切に保存・利用する意義や当時の人々が施設に込めた想いを強く感じる次第であります。

 一方、新複合施設につきましては、今年度、基本設計を実施しており、利用者の方などを中心にワークショップによる意見集約と設計への反映を進め、3月頃には皆さまに設計内容を説明させていただく予定です。

 国際的な場面におきましては、これまでコロナ禍で中断していた高校生タイ国研修や坂城中学生海外派遣事業が実施され、将来を担う子ども達に国際感覚と自国への再認識を経験いただきました。

 また10月には、ポーランドを町の代表団が訪問し、坂城町とツェレスティヌフ郡及び双方の国際交流協会の4者による「フレンドシップ協定に関する合意書」の調印を執り行いました。これまでの交流を踏まえた相互発展と友好関係が様々な分野で更に深まることを願っております。

 2050年ゼロカーボンに向けた取組としましては、町内公共施設など7か所に電気自動車充電のインフラ整備や、さかきテクノセンターにおける建物のエネルギーを75%以上削減する施設改修事業(ニアリー ゼブ)の実施のほか、びんぐし湯さん館の太陽光発電設備による温室効果ガスの排出削減の取り組みを行っております。

 また昨年は、町内3小学校が創立150周年を迎え、記念事業実行委員会を中心に、各種事業が展開され、各校の歴史に新たなページが刻まれたことを大変喜ばしく感じています。

 冒頭申し上げましたとおり、本年は各々が新たな取組みをするために、大きな一歩を踏み出すことが求められておりますことから、皆様と共に鋭意努力してまいります。

 町民の皆様におかれましても、本年が良き年になりますようお祈りし、新年のごあいさつとさせて頂きます。

 坂城町長 山村ひろし

        写真は戸倉の鍋太金物店さんご提供の「巳」

坂城町 令和6年3大ニュース(信濃毎日新聞による)と仕事納め

 昨日(12月30日)、信濃毎日新聞による、恒例の「市町村別3大ニュース」が発表されました。

 坂城町とすれば、どんなニュースが3大ニュースに選ばれるか気になるところですがその結果は以下の通りでした。

坂城町3大ニュース(信濃毎日新聞による)

1.ポーランドのツェレスティヌフ郡と協定締結

2.町体育館が「日本のモダン建築290選に」

3.県道坂城インター線の延伸工事完了

 以上はいずれも坂城町にとって重要な事業であり、これらが選ばれたことを大変嬉しく思います。

なお、各々の内容については、以下をご覧ください。

1.について:https://yamamurahiroshi.sakura.ne.jp/archives/8448

2.について: https://yamamurahiroshi.sakura.ne.jp/archives/8065

3.について:https://yamamurahiroshi.sakura.ne.jp/archives/7317

 また、先日(12月27日)、坂城町役場で恒例の年末仕事納めを行いました。

 最近では、仕事納めの式を行わない自治体も増えてきましたが、職員数約140名の坂城町では、業務上、差し障りのない範囲で、職員が集合し、今年一年間の業務を思い起こし皆で体験した事項を共通で認識することは大変重要だと思っています。

 以下、仕事納めの様子もご覧ください。

坂城町長 山村ひろし

坂城町商工会青年部の皆さんから今年も「だるま」さんをいただきました

 先日(12月24日)、坂城町商工会青年部の皆さんから、今年も大きな、「だるま」さんをいただきました。

 この「だるま」さんに書かれているように、来年こそ、「町内安全」、「無病息災」であってほしいと思います。

 今年も年末年始の年越しで、坂城神社境内で盛大にチャリティー「だるま市」が開催されます。 大繁盛されることをお祈りします。

▼写真左から:委員長 竹内春樹さん(さかき整骨院)、山村、筆頭副部長 小山貴司さん(小山建築)、副委員長 柳沢佳樹さん(柳屋商事)

坂城町長 山村ひろし

坂城町 保護司の宮入さんと島田さんが表彰されました

 保護司として保護観察や犯罪予防活動などの更生保護活動に長年尽力されている功績がたたえられ、宮入正男さんが長野県知事から、島田秀一さんが関東地方保護司連盟会長から表彰されました。

 宮入さんは平成23年から、島田さんは平成30年から保護司として活動されています。おふたりを含め、坂城町には7名の保護司がおり、7月に坂城駅とテクノさかき駅で、坂城町保護司会、坂城町更生保護女性会、坂城町青少年を育む町民会議、町、町教育委員会の関係機関が合同でリーフレット等を配布して犯罪予防啓発を行ったり、10月に福祉施設で社会貢献活動を実施するなど、広く活動しています。

 保護司とは、犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支える民間のボランティアです。法に基づき法務大臣から委嘱された非常勤の国家公務員ですが、無報酬で、おもに次のような活動を行っています。

 保護観察 

犯罪や非行をした人に対して、更生を図るための約束ごと(遵守事項)を守るよう指導するとともに、生活上の助言や就労の援助などを行い、その立ち直りを助けるものです。

 生活環境の調整

少年院や刑務所に収容されている人が、釈放後にスムーズに社会復帰を果たせるよう、釈放後の帰住先の調査、引受人との話し合い、就職の確保などを行い必要な受入態勢を整えるものです。

 犯罪予防活動

犯罪や非行をした人の改善更生について地域社会の理解を求めるとともに、犯罪や非行を未然に防ぐために、毎年7月の“社会を明るくする運動”強調月間などの機会を通じて、「講演会」、「住民集会」、「学校との連携事業」などの犯罪予防活動を促進しています。

 これらの活動は、地域の中で行われることから、犯罪や非行をした人を取り巻く地域社会の事情をよく理解した上で行っていくことが大切であるため、民間人としての柔軟性と地域の実情に通じている民間のボランティアである保護司が、保護観察官と協働して更生保護活動の一翼を担っています。

▼(左から)宮入さん、山村町長、島田さん

坂城町長 山村ひろし

坂城駅前イルミネーション点灯と169系電車ライトアップ

昨日(12月17日)から、坂城駅前のイルミネーションが点灯し、あわせて坂城駅前多目的広場に静態保存されている169系電車もライトアップが始まりました。

 駅前のイルミネーションは、今年も長野県信用組合坂城支店様のご協力により、 ㈱まちづくり坂城の皆さんが坂城駅を出て正面にある同支店駐車場の壁をLED電球で装飾しました。

 駅周辺へお立ち寄りの際はぜひご覧ください。

坂城町長 山村ひろし