本日(9月6日)、坂城町網掛の山の中腹にある「十六夜観月殿」の茅葺き屋根の修復工事の様子を見に行ってきました。 炎天下、今日も作業をされておられました。
この十六夜観月殿は坂城町全体を一望できる絶景の高台にあります。
約600年前に村上満清が建立したと言われています。
近世ではこの素晴らしい観月殿で、中秋の名月を愛でながら俳句会が数百年続けられています。
近くには有名な芭蕉の句碑も残されています。 「いざよひもまだ更級の郡かな」(更科紀行)
この歴史深い観月殿もここ数年の度重なる台風などの影響により茅葺きの屋根が大分傷み葺替えの必要が生じました。
そこで、地元網掛区の皆さんのご尽力と長野県元気作り支援金もいただくなどして、このたびの葺替え工事が実現しました。
今年はこの観月殿を使った従来の俳句会は新型コロナの影響で中止となりましたが、郵送による投句の「リモート句会」として実施されることになりました。 関係者の皆さんのご尽力に感謝します。
工事を請け負っていただいた、杉山信義さんによると、この十六夜観月殿のような絶景の場所に残っている茅葺きの建物は全国でも少ないとのことです。(多く残されているのは、お寺の横など。)
大切しなければと思っています。
屋根の葺替え工事竣工は9月15日とのことですので、完成の暁には皆さま、是非とも、三密を避けてお出でください。
▼1枚目は昨年の十六夜観月俳句会の様子。2枚目の写真は、左側が茨城県から来られた「茅葺き屋根工事茅松」代表で茅葺き職人の松木礼さん、右側が飛騨から来られた「飛騨かやぶき」代表の杉山信義さん。お二人とも日本を代表される茅葺き職人さんで菱田工務店の菱田昌平さんのご紹介で工事を受けていただきました。
坂城町長 山村ひろし