第二回坂城びんぐしの里薪能開催

 昨日(8月31日)、3年ぶりに 「第二回坂城びんぐしの里薪能」 が開催されました。

 前回と違って、大雨の予報は無かったのですが、開演直前までパラパラと小雨が降り関係者一同心配いたしましたが、上演中はピタッと雨が止み、大変すばらしい公演となりました。  約1300名の方にご来場いただきました。

             

(以下の坂城町ホームページのサイトから公演の様子をご覧ください。)

http://www.town.sakaki.nagano.jp/dekigoto/W034H0000093.html

                                                               

              

 終演後、坂城町「びんぐし湯さん館」で、ご出演いただいた、重要無形文化財総合指定保持者の武田志房先生、武田宗和先生、松木千俊先生をはじめ各出演者の皆様、松尾文子実行委員会会長他運営スタッフの皆様と懇親会を行いました。

 全員、本公演の大成功を心より喜んでおられました。

                       

 

 左から:武田志房ご夫妻、武田宗和さん、山村、観世喜正さん、石田寛人さん、松尾文子さん

                

 (以下、松木千俊先生のブログにも、早速、書いて頂きました。)

(右:松木先生): http://www.matsunokai.com/private/5457/

 

 (以下は小松美羽さんのFACE BOOKから)  

(右:小松美羽さん): (https://www.facebook.com/MiwaKomatsu/photos/a.222867141059681.67269.215345165145212/847575921922130/?type=1&theater>

                   

 次回は、3年後の開催となるのでしょうか。

 今から心待ちにしております。

                      

 坂城町長 山村ひろし

本田財団石田理事長の講演会

 昨日(8月28日)、平成26年度第2回経営フォーラムとして、本田財団石田理事長の講演会が開催されました。

 かつて、科学技術庁の原子力局長、科学技術事務次官、チェコ大使、スロバキア大使などを歴任された後、金沢学院大学学長、日本科学未来館総館長、原子力安全技術センター長、本田財団理事長などをつとめられておられます。

 科学技術の最高峰の立場におられる中、ライフワークである伝統芸能の振興にも積極的にかかわっておられ、日本伝統芸能振興協会会長もされておられます。

 ご出身の石川県小松市は歌舞伎18番「勧進帳」 安宅の関で有名なところ、講演の中でも、「勧進帳」の一節を披露される場面もありました。

                      

 昨日の講演会ではまさに、石田さんのエネルギーあふれる幅広い話題の中で、21世紀に求められる人材育成について大いに語っていただきました。

                        

開講にあたって挨拶する山村

               

 以下、坂城町ニュースよりご覧ください。

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経営フォーラム  本田財団 石田理事長講演会

石田さ寛人さん

▲石田寛人さん

  8月28日(木)、坂城テクノセンターで、平成26年度第2回坂城経営フォーラムが開催され、公益財団法人本田財団理事長の石田寛人さんを講師にお迎えし、「21世紀の人材を育てる」と題してご講演をいただきました。

 

  石田さんによると、21世紀は働く環境が大きく変化しており、その中で若い人々が生き抜くためには、強固な意志や頑健な身体、社会が求める能力を身に付ける、変化を恐れず、変化を主導する気概などが必要とのことです。

 

  また、本田技研工業を創業した故・本田宗一郎氏の思想・仕事・語録・生き方などを例に挙げ、「資源がなくてもものづくりの技術で発展を遂げた日本には、まだ技術の潜在力がある」と、会場に集まった町内企業の社長の皆さんなどにエールをおくられました。

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 坂城町長 山村ひろし

坂城町 女子アスリートの活躍!

 以前にも何回かご紹介していますが、坂城町の女子アスリートがこの夏も各地で活躍しました。

 坂城町のニュースよりご覧ください。

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女子アスリートたちの夏の大会結果

笠井誉乃香さん

▲左から、山村町長、笠井誉乃香さん(坂城中剣道部)

  この夏、全国大会や北信越大会へ出場した町内の女子アスリートたちの大会結果をお知らせします。

坂城中学校剣道部

坂城中学校剣道部女子

▲女子団体メンバー
宮嶋英恵さん、杉浦花音さん、笠井誉乃香さん、横江美希さん、吉川楓夏さん

  8月6日(水)、新潟県小千谷市で開催された第35回北信越中学校総合競技大会に、宮嶋英恵さん、杉浦花音さん、笠井誉乃香さん、横江美希さん、吉川楓夏さんが女子団体で23年ぶりに出場、県大会で準優勝した主将の笠井さんは、個人でも出場しました。団体は予選リーグで、個人は2回戦で敗退となりましたが、最後まで粘り強い剣道を見せてくれました。
  また、笠井さんは、8月17 日(日)~19 日(火)に高知県高知市で開催された第44 回全国中学校剣道大会にも出場しました。「全国大会は緊張したけど仲間が応援に来てくれたので思い切りやることができました」と言う笠井さんは、接戦の末初戦を勝利で飾り、2回戦で惜しくも敗退となりましたが、全国の強豪相手に健闘を果たしました。

陸上:田村純菜さん(坂城中学校1年)

田村純菜さん

▲田村純菜さん(真ん中)

  8月6日(水)、新潟県新潟市で開催された第35回北信越中学校総合競技大会の1年女子100mに出場し、予選で自己ベストをマーク。決勝では13秒10で、第3位となりました。田村さんは、「結果は3位で、タイムも目標には届きませんでしたが、自分の今できることはできたと思います。予選では自己ベストを出すことができてよかったです。中学になってから初めての県外の大会で少し緊張もありましたが、とても良い経験になりました。」と感想を述べられました。

陸上:小山綾菜さん(長野吉田高校3年)

小山綾菜さん

▲小山綾菜さん(緑のユニホーム)

  7月30日(水)・31日(木)、山梨県甲府市で開催されたインターハイに400mと400mハードルに出場。両種目とも惜しくも予選敗退となり、「自己ベストの更新と決勝進出を目標としていましたが、全国の舞台では、自分のレースができず、とても悔しかったです。今後も陸上を続けようと思っているので、新しい種目にも挑戦しながら、次につなげていけるよう、がんばっていきたいと思います。応援ありがとうございました。」と述べられました。

空手道:丸山 楓さん(松商学園)

  8月2日(土)・3日(日)、千葉県印西市で開催されたインターハイに団体組手で出場。3回戦進出を果たし、ベスト16となりました。

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 坂城町長 山村ひろし

坂城町総合防災訓練

 昨日(8月24日)、坂城町文化センターグランドを中心にして、中之条・四ツ屋・戌久保地区の皆さんを対象として坂城町総合防災訓練が実施されました。

 参加者は700名以上にのぼりました。

                       

 坂城町はここ数年大きな災害に見舞われるということはありませんが、最近の異常とも思える気象状況のもとでは、いつ何時大災害が襲ってくるとも限りません。

 常日頃の現場体験訓練が必要です。

 今回は、特別養護老人ホームさかき美里園、第二美里園の皆さんにも施設内での避難訓練を実施していただき、職員の方による人員報告がなされました。

 また、これも初めての試みとして、文化センターグランド内で上田ケーブルビジョンさんによる臨時放送局の開設訓練も実施されました。

 昨日の訓練では、このように大勢の皆さんのご参加を得て訓練が成功裏に終了しました。 ありがとうございました。 以下、訓練の様子を坂城町広報ニュースからご覧ください。

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万が一に備えて  総合防災訓練

H26防災訓練01

▲応急手当訓練

  8月24日(日)、文化センターグランドで、平成26年度坂城町総合防災訓練が実施されました。

  総合防災訓練は、南条、中之条、坂城、村上地区で順番に行っており、今年は、中之条・四ツ屋・戌久保地区の皆さんを対象として実施し、自主防災会、消防団、関係団体など約700名の方が参加されました。訓練内容は、避難訓練、情報伝達訓練、初期消火訓練、障害物除去訓練、搬送訓練、応急手当訓練、水防訓練、炊き出し訓練、被害状況把握・火災想定訓練、高所救出訓練など多岐にわたり、参加された皆さんは、いざという時のために真剣に取り組んでおられました。
  また、今年は、上田ケーブルビジョン(UCV)にご協力をいただき、「UCV臨時災害放送局」を開設し、災害状況などの放送をしていただきました。

▼各訓練の様子

H26防災訓練02

  

  最近は、広島市で発生した土砂災害など、大雨などによる災害が全国で多く発生しています。恐ろしい災害は、いつ起こるかわかりません。皆さんのご家庭でも、災害時の行動を相談しておく、非常時の持ち出し品を用意しておくなど、災害に備えておきましょう。

▼消防団・消防署による訓練

H26防災訓練03

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 坂城町長 山村ひろし 

理想教育財団設立30周年

 本日(8月23日 午後)、東京有楽町朝日ホールで(公益財団)理想教育財団の設立30周年の記念式典があり参加しました。

 理想教育財団は理想科学工業(株)が主体となって運営している財団ですが、坂城町も種々教育関係でサポートをしていただいています。

 記念講演では清水寺執事補の森清顕さん(毎年「今年の字」を書かれる、清水寺貫主、森清範のご子息)のお話をお聞きしました。 昭和51年生まれのまだお若い方ですが、素晴らしいお話を伺いました。 

                     

 講演のテーマは「清水のこころ」

 お話の中で、清水寺の歴史、「観音」についての話など大変分かり易く興味深く聞き入りました。

 例えば、相手の立場になって考えるという話の中で、お寺で遊んでいた子供の一人がちょっとした深い穴に入ってしまった時に、子供が「友達が、高い穴に入ったので助けてほしい!」と言ってきました。 すぐ子供を救い出したのですが、「高い穴」とは何だろうという議論になったそうです。

 大人からすれば「深い穴」だろうけれど、その友達にすれば、友達の立場になれば「高い穴」になる。 相手の立場になるということがいかに大切かという話でした。

 森清顕さんは清水寺の執事補として活躍されておられますが、文学博士でもあります。

          

講演中の森清顕さん

            

森清顕さんと

                    

 坂城町長 山村ひろし                  

 

アユ釣り客現る!

 本日(8月23日 午前中)、坂城町千曲川で10名ほどのアユ釣り客を目撃しました!

 2か月ほど前に72,000匹放流したアユの稚魚が戻って来たのでしょうか。

 

 実は、SBC信越放送局(株)の取材にご協力いただいた更埴漁業協同組合(組合長:竹内正則さん)のベテランの皆さんによる「おとり漁」の風景です。

 このような往時の風景が日常的に観られると素晴らしいですね。

                      

 坂城町長 山村ひろし

第7回「刀職者実技研修会」開催

 本日(8月22日)から24日まで、坂城町「鉄の展示館」隣接の中心市街地コミュニティセンターと宮入鍛刀道場で第7回「刀職者実技研修会」が開催されています。(主催:公益財団法人日本刀文化振興協会 理事長:本阿彌光洲さん)

 「鉄の展示館」では、現在、第5回日本刀研磨外装刀職技術展覧会を開催中ですが(8月31日まで)、この期間内に上記「刀職実技研修会」されることにも意義があります。

 また、研磨の部でご指導いただいている、本阿彌光洲先生が先日、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されることが内示されました。 素晴らしいことですね。

                                      

左:挨拶する山村、右:中央で研磨のご指導をされる本阿彌光洲先生

                            

 坂城町で、宮入刀匠を中心として種々の「刀の文化」が育ち、充実していくことに心から敬意を表するとともに、これからも応援していきたいと思っています。

 以下、坂城町のニュースからご覧ください。

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刀職者実技研修会

刀職者研修会

  8月22日(金)から24日(日)まで、宮入鍛刀道場と中心市街地コミュニティセンターで、公益財団法人日本刀文化振興協会主催による平成26年度刀職者実技研修会が開催されており、一般の皆さんにも公開しています。(見学には鉄の展示館への入館が必要です。)

  この研修会は、日本刀に関わる技能を継承し、職業として自立できる次代の人材を育成することを目的に毎年開催されており、今年で7回目となります。今年は、現在刀職に従事している、もしくは将来刀職に従事することを志して修行中の方が、全国から19名参加しました。

  講師は、作刀、研磨、白鞘、白銀(刀身の手元の部分に嵌める金具)、柄巻きの各部門において日本のトップクラスに立つ皆さんが集まり、研修生の皆さんは、それぞれが希望する部門の先生につき、その匠の技を熱心に学んでいました。

刀職者研修会各部門

  

  また、本日は、坂城小学校4年生の児童が、この研修会を見学に訪れました。児童たちは日本刀を製作するさまざまな分野の作業を間近で見ることができ、とても貴重な経験になったと思います。

刀職者研修会坂城小見学

  

  この研修会は、鉄の展示館に入館した方は自由に見学することができます。同館では、8月31日(日)まで「第5回新作日本刀 研磨 外装 刀職技術展覧会」を開催しており、全国の現代刀職者たちの作品もご覧いただけますので、この機会にぜひご来館ください。

刀職者研修会一同

▲研修会参加者一同

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 坂城町長 山村ひろし

瀬口さんのレポート。中国内陸部 武漢から。

 中国経済についての第一人者、キャノングローバル戦略研究所研究主幹の瀬口清之さんから、まさに「熱い」武漢レポートが来ました。

 普通のニュースでは報道されない中国内陸部の熱い経済状況です。

 以下、ご覧ください。

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日本企業の進出が止まらない「熱い」武漢の魅力~華中地域の経済発展を牽引する武漢、カギは自動車関連と小売業~

JBpressに掲載(2014年8月20日付)

瀬口 清之

  • キャノングローバル戦略研究所研究主幹 瀬口 清之
  • [研究分野] 中国経済・日米中関係

武漢は、重慶、南昌、南京とともに「中国四大火鍋」と呼ばれ、夏の暑さで有名だ。7月下旬、1年ぶりに猛暑の武漢を訪問した。武漢が暑いのは気温だけではない。経済も熱気があふれている。

武漢名物、建設工事と大渋滞

 数年前に初めて武漢を訪問した時は空港から市内への高速道路建設、広州・上海・北京各市と武漢を結ぶ高速鉄道建設、武漢の市街地を真ん中で2つに分断する長江の両岸をつなぐ水底トンネル工事といった基幹インフラの建設で市内は大渋滞だった。

 それらのインフラ建設は昨年までに概ね完成した。当時空港から市内のホテルまでタクシーで1時間半近くかかっていたのが40分程度にまで短縮された。また、2009年末の高速鉄道の開通により広州と武漢は片道4時間で快適に行けるようになり、往来は格段に増加した。

 その効果で広州に集積していた自動車関連企業が続々と武漢に進出し、武漢の自動車産業集積地としての地位は揺るぎのないものとなった。基幹交通インフラが生み出す経済効果は絶大だ。

 武漢は今も渋滞がひどい。現在武漢で建設中のインフラは、北東部のビジネス中心街である漢口と南部の産業開発区兼住宅地である漢陽とをつなぐ高速道路および市内の地下鉄である。

 そうしたインフラ建設と並行して、旧市街のバラック地区の再開発を進め、市内のいたるところで高層マンションを建設している。

 今回の武漢滞在中に漢口から漢陽の経済開発区を見学に行こうとしたが、途中で高速道路の建設工事などの影響による大渋滞につかまり、次の面談の時間に間に合わなくなりそうだったため、見学を諦めざるを得なかった。

 これも「熱い」武漢ならではの出来事である。目的地の経済開発区には辿りつくことができなかったが、大渋滞の前後に通り過ぎた数多くの工事現場の風景を見るだけで、武漢の経済発展の熱気を十分肌で感じることができた。

中核都市と周辺都市との発展格差は主要地域経済圏の共通課題

 武漢市は現在の中国の経済成長をリードする中西部地域の4大都市(武漢、重慶、成都、西安)の1つである。武漢以外の3都市は西部に属しており、中部地域の都市の中では武漢が群を抜いた存在である。

 このため中部地域に住む中国人の多くが、武漢に住居を構えて中部地域随一の都市生活を謳歌したいと考えることから、武漢の住宅の実需は根強い。

 全国の多くの2級以下の都市で不動産価格の下落が見られている中、武漢では高層マンションの建設ラッシュが続いているにもかかわらず、不動産価格の上昇が続いている。

 ただし、これは喜ばしいことばかりではない。本来、地域経済の発展のためには、華東地域のように中核都市上海の周辺で、蘇州、無錫、南京、杭州、寧波、合肥といった複数の2級都市が発展を遂げ、各都市の特性に応じた異なる産業構造を持ち、相互に補完し合う関係となることが望ましい。

 しかし、武漢周辺の8都市はいずれも規模が小さく、武漢との補完関係を形成するような存在ではない。このため中部では武漢への産業・人口・生活基盤の一極集中が生じ、周辺都市の発展が遅れるという悪循環が生じている。

 これを改善するには、武漢市とその周辺都市を管轄する上部組織である湖北省政府が、税制優遇策、適切なインフラ建設等により、周辺8都市の魅力を高め、武漢と連携を図る形で発展を促進すべきである。残念ながら現時点ではそうした成果は見られていない。

 こうした中核都市と周辺の中小都市との発展格差問題は、武漢のみならず、重慶、西安、北京・天津周辺でも起きており、それぞれの地域経済の発展制約となっている。

日本企業の進出は自動車関連と小売が中心で投資拡大意欲が強い

 武漢の主要な産業は自動車、鉄鋼、光通信・バイオ等ハイテク産業である。所得水準の上昇と人口の増大により消費も急拡大しているため、小売業も好調である。

 自動車と小売は日本企業の対中直接投資の中でも積極姿勢が目立っている産業分野である。武漢ではその2つの分野の日本企業のウェイトが高い。とくに自動車関連は日系企業の約半数を占めている。

 武漢ではイオンを中心に日系小売業の進出も目立つ。武漢市の1人当たりGDPは2011年に1万ドルに達し、日本企業の製品・サービスでも一般庶民が無理なく買える所得水準になった。昨年から今年にかけて、日本食のレストランが続々と開業しているのもその所得要因が大きいと考えられる。

 中国各地のジェトロが実施したアンケート調査によれば、武漢に進出している日本企業は他の都市に進出している日本企業に比べて投資拡大意欲が強い。それは武漢で成長・発展している中核産業と日本企業の競争力のある産業分野とが一致していることも一因であると考えられる。

 今後イオンのショッピングモールとスーパーが次々と開業する予定であり、日本食のレストランも続々と増えつつあることから、日本企業にとってのビジネス環境はますます改善する方向にある。

投資環境としての課題は物流と人材確保

 しかし、武漢には問題もある。それは物流網の発展の遅れと人材確保の難しさである。

 武漢は中国の東西(上海~重慶)・南北(北京~広州)を結ぶ基幹道路・鉄道の交差点であることから交通の要衝である。

 しかし、小売・物流に強い影響力を持つ地場の国有企業により、競合企業の新規参入が阻害されてきたため、武漢市内と域外を結ぶ物流網の発達が遅れている。とくに日本の食材の搬送に不可欠な冷凍・冷蔵運送が難しいという問題を抱えていた。

 これに対してイオンでは、地元のサービス業の改善を目指す武漢市政府による強い誘致とビジネス支援を受け、問題の克服に取り組んできた。地元の国有企業も武漢市政府の強い意向には逆らえないことから、徐々に障害は取り除かれている。

 人材については、武漢には武漢大学等全国でも指折りの有名大学が集中しているため、一見人材の宝庫のように見える。しかし、実際には、優秀な学生は全国の優良企業等から引っ張りだこであるため、卒業とともに高所得を得られる北京、上海、広州等沿海部の主要大都市へと移住する。

 その後、年齢が30代に達し、結婚後の生活を考えるようになると、不動産価格と生活費が高い沿海部主要都市から、それらが安くて生活しやすい武漢市に回帰してくる例が多い。このため、30代以上の優秀なホワイトカラー人材は比較的採用しやすい。

自動車産業集積地として武漢特有のメリット

 華東、華南地域では最近の業績不振、日中関係の悪化やPM2.5等の影響などを背景に、中堅・中小企業の撤退や駐在日本人数の減少が見られている。

 しかし、武漢に進出した日本企業の多くが所属する武漢日本商工会企業数はこの数年、年間約20社ずつ着実に増加し続けており、今年も同じようなペースで増加している。今年の6月時点での武漢日本商工会の会員企業数は146社で、その約半数は自動車関連である。

 武漢にはホンダの工場があり、武漢に近い襄陽には日産の工場もある。このほか、市内にはプジョー・シトロエンとGMの工場があるほか、今後ルノーも進出するなど、武漢は広州と並ぶ自動車産業の集積地となりつつある。

 日本の完成車メーカーにとっては日系および地場のサプライヤーから部品調達が容易である。一方、日系サプライヤーにとっては、元々の系列メーカー向け以外に、他系列の日系メーカー、中国・欧米等非日系の自動車メーカーへの販路拡大のチャンスにも恵まれている。

 このため武漢進出は世界中の自動車メーカーと直結する足掛かりとなる。これは武漢特有の特徴であり、完成車メーカー、サプライヤーの双方にとって進出メリットが大きい。

日本企業の課題

 2010年代の中国経済は、工場から市場へ、沿海部主導から内陸部主導へと急速な構造変化が進行している。日本企業の中国ビジネス展開上の課題は、中国市場の産業・地域両面の構造変化への迅速な対応である。

 中国市場の構造変化の速度は日本よりはるかに速い。その変化に対応した生産・販売体制を構築していくには、日本企業の従来レベルをはるかに上回る迅速な経営判断力と意思決定力が必要である。

 その実現の鍵は優秀な中国人幹部の採用と、それを十分活用する本社経営トップ層の経営力向上である。

 武漢を始め、重慶、成都、西安等内陸部の主要都市では日本企業の進出が続いている。しかし、各地の市場規模、ビジネスチャンスの拡大テンポに比べて、日本企業の進出および事業拡大のスピードはまだまだ遅い。

 今後、より多くの日本企業が一段と経営力を向上させ、中国各地での事業展開をスピードアップし、大きなチャンスを確実にものにしていくことを期待したい。

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 坂城町長 山村ひろし

坂城町保健センターに「キッズコーナー」

 坂城町役場に隣接している、保健センターに「キッズコーナー」ができました。

 早速、小さなお子さんが遊びに来ているようです。 おもちゃもたくさんありますよ。

 以下、坂城町ホームページから

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保健センターにキッズコーナーができました

キッズコーナー

  町保健センターでは、お母さんやお父さんが安心して子どもたちを自由に遊ばせられるよう、センター内にキッズコーナーを作りました。柵の中にマットを敷き、おもちゃもたくさんあります。中で遊ぶ子どもたちもとても喜んでいました。
  保健センターにお立ち寄りの際は、ぜひご利用ください。

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 坂城町長 山村ひろし

坂城町立小中学校先生方の研修会

 本日(8月19日)、夏休みの最後の日、坂城町立村上小学校で平成26年度坂城町学校職員会夏期研修会が開催されました。

 今年のテーマは 「キャリア教育の今と坂城町のこれから」 です。

 坂城町では小学校、中学校の全教員が一堂に介して教育問題に取り組んでいます。

 今回は 「キャリア教育」 についてですが、坂城町では今後3年間をかけて同テーマについての研究を続けられるとのことです。

 私はパネルディスカッションのみ参加しましたが、大変熱のこもった議論が展開され、教育現場でどのような取り組みをするべきかについて具体案を検討していただきました。

 なお、パネルディスカッションのコーディネーターはキャリア教育に関して高名な金沢工業大学教授白木みどり先生にお願いしました。

            

 キャリア教育という言葉はあまりなじみのない方が多いかと存じますので文部科学省の説明を以下引用します。

                         

*キャリア教育について:(文部科学省) 

  今、子どもたちには、将来社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現するための力が求められています。 この視点に立って日々の教育活動を展開することこそが、キャリア教育の実践の姿です。 学校の特色や地域の実情を踏まえつつ、子どもたちの発達の段階にふさわしいキャリア教育をそれぞれの学校で推進・充実させることが求められています。      

                       

 つまり、子供たちに、「何のために勉強するのか。」 

 つまり、勉強するのは、「生きるため、生活するため、働くため」ということをしっかり意識していただきたいということです。

                    

 今回のパネルディスカッションの内容については別途ご報告していただきたいと思っていりますが、坂城町で今後どのような取り組みが展開されるか大変楽しみにしております。

                       

右:金沢工業大学教授白木みどり先生

                

                             

右:村上小学校教務主任宮本隆先生、坂城中学校研究主任渋谷孝信先生

                     

左から:坂城小学校原智子先生、南条小学校小玉尚宏先生、長野県教学指導下指導主事山下由紀子先生

               

 私は、すべての教育の原点にあるのは 「キャリア教育」 だと思っています。

 「キャリア教育」 を特別な教育カリキュラムとしてとらえるのではなく、すべての教育が 「キャリア」 に通じるという意識で教育現場で実践していただきたいと思っています。

                                

 坂城町長 山村ひろし