坂城の100人 第26回目は川島小助

川島小助(明治13年 1881年~昭和28年 1953年)の名はあまり知られていません。

川島小助は上五明に生まれ、建設事業に携わった人物です。

大正3年から建設が始まった県道力石上田線は、大変難航しながらも、昭和8年にいたって開通をします。 特に坂城から上田側に入った半過の急峻な崖を切り開きこの県道の開発に大いに功績のあったのが川島小助です。

この県道(昭和8年完成)が開通するまでは、崖を上ってトンネルを抜けて上半過へ出なければなりませんでした。 今ではとても想像できません。

川島小助が開いた半過の急崖と旧道のトンネル(「ふるさと探訪」より。 現在はこの道路は通行止めとなっています)

 

上半過のトンネル(現在は利用できません)

このトンネルは、明治42年(1909)、地元民によって完成したそうです。 それまでは、河川敷の道と、古くからの古道である山越えの道だけでしたが、このトンネルによって人々の交流も盛んとなり、農作業においても利用されました。

しかし、不思議なことにこのトンネルを掘り上げるための中心人物あるいは組織がどうなっていたのか資料は現存していません。(明治末期の話なのに不思議ですね)

ここからの千曲川や坂城方面の眺望は大変素晴らしく、大正10年には日本百景に認定されたそうです。

半過坂城寄りに設置されている「県道開通記念碑(昭和8年4月)」

県道開通記念碑にはこの半過の工事が如何に難工事であったかが記述されていますが、残念ながら工事を請け負った川島小助の名はありません。(国道上田坂城バイパス開通記念誌『半過、明日への道、岩鼻の黎明』 2011年3月26日発刊))

現在、国道18号線のバイパス工事の事業化が始まっていますが、上田側へ通ずるための先人の大変な苦労を偲ぶことも大切なことだと思います。

なお、川島小助はこの事業の成功もあって、村上小学校へ奉安殿を上五明の村上神社には大鳥居を寄贈しています。(奉安殿は現存していません)

村上神社の大鳥居(川島小助の名はありませんが、昭和8年4月建立と記されています)

坂城町長 山村ひろし

松くい虫への「大逆襲作戦!」

本日(10月23日)、上平の自在神社参道付近で、松くい虫防除対策のため松の植林が行われました。

全員で松植林(この辺りは伐倒処理された松が横たわっており、正に「松の墓場」のようです。ここに松を植え復活させるのです。)  

            

松くい虫被害対策協議会滝澤会長   

植林をする山村

 坂城町では平成20年より3年間、薬剤の空中散布を停止していたため松くい虫の被害が増大しておりました。

昨年より松くい虫防除の総合的対策を新たに検討し、空中散布を含む種々の対策を講じ徐々にその効果もあらわれてきました。

しかしながら ”究極の松くい虫防除対策” は 「松の植林」 です。

このたび、上平区の皆さん、並びに坂城町の関係役員の方々、長野県のご協力を得て初めての植林を実施いたしました。

  松枯れにより失われた緑地の復旧と土砂流出防止を図るため、約50名の方が参加し、全員でアカマツを75本植林しました。

また、植林後には、今まで松くい虫対策について種々ご指導いただいてきた岐阜県立森林文化アカデミー客員教授の田畑勝洋先生から 「松くい対策について」 の講話もしていただきました。

田畑勝洋先生

田畑先生からは坂城町の松を守るために今後とも積極的にご指導をいただく約束をいただいており誠に頼もしく感じております。

  なお、上平区では、12月1日(日)に、上平区民まつりが行われ、その際に2回目の植林を計画しているそうです。

坂城町長 山村ひろし

坂城駅エレベータ新設工事スタート!

昨日(10月22日)、念願の坂城駅エレベータ新設工事の安全祈願祭が執り行われました。

足かけ3年間、エレベータの設置について、しなの鉄道、国土交通省、長野県に働きかけを行ってきましたが、ようやく工事着工に至りました。

工事完成は来年5月末予定です。

それまでの間、工事用車両の出入り、工事の騒音など何かとご迷惑をおかけしますがよろしくお願いいたします。

坂城駅のエレベータ設置に併せて、駅周辺のバリアフリー化工事も行います。エレベータは坂城町全体のバリアフリー化の象徴ともなるものです。

駅前商店街の活性化も大いに期待できます。

来年6月に開催予定の「ばら祭り」には大勢の方にご利用いただければと思っております。

坂城町長 山村ひろし

中国の子どもたち来訪

今週日曜日(10月20日)夕刻から中国上海市嘉定区実験小学校の子供たち(4年生11名)が引率の先生たちとともに坂城町を訪れています。

昨年7月に私も含め坂城の子供たちが同校を訪問いたしましたが、その後の日中間の政治情勢のため同校の生徒たちの来日が延期になっていたものです。

(以下のサイトは昨年の実験小学校訪問の様子)

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中国上海市嘉定区実験小学校との教育交流プログラムは平成20年から実施されておりますが、平成23年度は震災のため中断し、平成24年7月に坂城の子供たちが上海を訪問する形で復活しましたが、その後の政治情勢のため上海の子供たちの来日が延び延びになっていたものです。

今回の教育交流の復活が可能になったことの意義は大きく、中国政府の対日姿勢の大きな変化であると思います。

その意味でもこのプログラムを大成功させ、上海の子供たちに素晴らしい思い出を体験してもらいたいと思います。

坂城町には今月23日まで滞在し、東京で一泊した後、24日に帰国します。

坂城町文化センターでの歓迎レセプション

 

    

南条小学校での歓迎会 ブラスバンドの演奏

坂城小学校での給食体験

村上小学校での記念撮影(前列が上海の子供たち)

なお、今回の実験小学校の子供たちは、昨年上海を訪問した坂城の子供たちの家でホームステイします。

家庭内での交流も素晴らしい体験になることと思います。

この教育交流プログラムにご協力いただいている、長野大学安井先生、復旦大学沈先生、坂城町各小学校の先生方、通訳のご提供など何かとお世話いただいている株式会社栗林製作所、宮後工業株式会社の皆様に感謝いたします。

「文化の館」でお茶の体験も

坂城町長 山村ひろし       

ベビーカーのプレゼント

以前、経営者フォーラムでご講演いただいた、コンビ株式会社の松浦康雄名誉会長からベビーカーを10台寄贈いただきました。

このベビーカーを2回に分けてご希望の方にプレゼントいたします。

その第一回目の贈呈式を昨日(10月17日)、行いました。

詳細は以下の坂城町広報からご覧ください。

昨年(6月26日)、講演の際の松浦さん

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10月17日(木)ベビーカーを当選者に贈呈

ベビーカー贈呈

▲写真左から、大井義明さん(碧子さんの代理)、吉原由香さん、山村町長、宮原美穂さん、栗林亜沙美さん、春原さん(星野香織さんの代理)

  10月17日(木)、保健センターで、第1期ベビーカー贈呈式が行われました。

  このベビーカーは、コンビ株式会社の松浦康雄名誉会長が町にご寄贈されたものです。町では、初めての子育てに役立てていただくよう、2期に分けて希望者へ抽選での贈呈を計画し、第1期を募集したところ、多数のご応募をいただきました。抽選は、山村町長が10月7日(月)に行い、大井碧子さん、吉原由香さん、宮原美穂さん、栗林亜沙美さん、星野香織さんの5名が当選され、贈呈式で山村町長から1台ずつプレゼントされました。

第2期募集について

  町内に住所を有し、平成25年10月から26年3月までの間に第1子の妊娠届出をされた方を対象に、第2期の募集をします。該当される方には、応募方法についてのご案内を保健センターから送付します。今回もベビーカーを5台用意していますので、ふるってご応募ください。

問い合わせ先
保健センター  Tel:82 3111(内線511)  有線88 1047

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坂城町長 山村ひろし

瀬口清之さんの米国レポート

キャノングローバル戦略研究所研究主幹 瀬口清之さんの最新の米国調査レポートをいただきました。

以下、メッセージと共に詳細レポートをご紹介します。

主テーマは安倍政権に対する米国有識者の見方が中心です。

米国にとっては久しぶりに登場した「安定政権」への期待が高まっているように思われます。

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各位

9月19日から10月5日まで、米国に出張しました。
今回はいつもの訪問先であるワシントンDC、ボストン、ニューヨーク、サンフランシスコに加え、講演に招かれた関係で、フィラデルフィアとダラスの2都市を初めて訪問しました。

フィラデルフィアではペンシルバニア大学での専門家会合で講演した後、Bryn Mawrという女子大で特別講義を行いました。
数十名の学生や教授陣の中に十数名の中国人女子学生も交じっていました。今後の日中関係について、「どうなるかを問うのではなく、自分としてどうしたいのか、自分には何ができるのかをポジティブに考える姿勢が大切だと思う」と伝えたところ、数名の中国人学生から自分も是非そう考えて実際に貢献できるようになりたいという前向きのメールや感想文が届き、大変感激しました。

また、ダラスでは、米国景気の力強い回復を目の当たりにしました。景気回復の土台にはエネルギー産業やIT産業の回復が効いていますが、それに加えて、メキシコや米国内他州からの移民流入により賃金が低いこと、州政府や州内各市の独自の政策により、収税が低く抑えられていること、企業に対する各種規制が緩和されていることなどの政策を背景に全米から本社が工場がダラス、ヒューストン周辺に移転してきています。ダラス郊外の数平方キロに及ぶ広大な空き地では20~30台の大型建設機械がフル稼働で宅地造成を行っており、まるで武漢、重慶、西安など中国内陸部で高度成長中の都市を訪問した時のような光景が現われたので非常に驚かされました。アベノミクスでもこのテキサス州の政策を参考にすれば第3の矢がさらに力強いものとなると感じました。

今回は前回5月出張時に比べて安倍政権に対する評価が改善していましたが、むしろ米国自身が予算執行停止など国内経済政策に関心が集まり、内向き志向になっていたことが目立っていました。
ただ、先行きは安倍政権も長期政権となる見通しにあるほか、米国もバランスシート調整を終えて景気回復に向かうと見られることから、日米協力の在り方を考えていく土台は整いつつあるように感じた次第です。
出張報告の中では、長期的な視点からの日本のあり方についても考え方を整理しました。

ご一読頂き、ご意見、アドバイス等頂ければ幸いに存じます。

キヤノングローバル戦略研究所
瀬口清之拝
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(詳細レポート。 以下をクリックして下さい。)

http://www.canon-igs.org/column/131016_seguchi.pdf

坂城町長 山村ひろし

坂城中学校吹奏楽部演奏会

昨日(10月13日)、さかきテクノセンターで第8回坂城中学校吹奏楽部定期演奏会が開催されました。

坂城中学校吹奏楽部は団員が26名の少数精鋭楽団です。

今までにも何回か演奏を聴いていますが、楽団員の技量も上達しなかなかの演奏を披露していただきました。

休憩時間に行われたサキソフォンによるロビーコンサート(トリオで)の演奏では各々の技量の充実を物語っておりました。

今後に期待したいと思います。

また、南条小学校金管バンド(ハッピーブラス)の子供たちの「友情出演」もあり合同演奏はなかなか素晴らしいものでした。

坂城中学校と南条小学校の合同演奏

小学校、中学校通して演奏活動を行う子供が増えれば良いですね。

後半の演奏では、坂城中学校のOB、OGも参加し演奏をしていただきました。

坂城中学校 OB、OGを交えての演奏

全体を通して、小学校から中学校の先輩も含む幅広い年代で音楽を共有できる素晴らしい時間帯を楽しませていただきました。

なお、南条小学校金管バンドは本日(14日)のSBCこども音楽コンクールと10月27日に行われる東海大会に出場します。 結果に期待します。

また、一昨日(10月12日)には、老人福祉センター夢の湯で開催された、「第26回福祉ふれあいのつどい」のオープニングに坂城小学校鼓笛隊の皆さんに演奏していただきました。

皆さんあちこちで大活躍です。

福祉ふれあいのつどい01

坂城小学校鼓笛隊の皆さん

坂城町長 山村ひろし

坂城中学校職場体験

今週、坂城中学校(2年生)の職場体験授業が実施されています。

坂城町内のあちこちの工場、事務所、お店などで頑張りました。

坂城町役場でも3名の生徒さんに来ていただき、有線放送のアナウンスをしていただきました。

放送をお聞きになった方々も多くいらっしゃると思いますが、少し緊張しながらもしっかりと町の行事などを放送していただきました。

左から:永渡彩加さん、小池真由さん、山村、宮沢知英さん

坂城町長 山村ひろし

「チャレンジSAKAKI」表彰と シリーズ 3 の スタート

一昨年、町長に就任させていただいた際に、すべての町役場職員から、まちづくりへの意見を募集しました。それらをもとに集められた意見を集約したものが「チャレンジSAKAKI」です。

(チェレンジSAKAKI 発表風景 平成23年)

http://www.town.sakaki.nagano.jp/www/contents/1001000000169/index.html

一昨日(10月8日)、2年目の 「チャレンジSAKAKI  シリーズ2」 を実現したチームの表彰を役場講堂で行いました。

表彰されたメンバーと

今回表彰されたのは以下の4チームです。

(テーマ):「保育園調理業務委託」

依田文子(代表)、天田民男、春日利幸

(テーマ):「松くい虫総合防除対策」

竹内禎夫(代表)、竹前正彦、朝倉亮一

(テーマ):「ワイン文化の醸成(巨峰ワインの製品化)」

小河原秀昭(代表)、青木知之

(テーマ):「例規集のディジタル化」

小林利史(代表)

「チャレンジSAKAKI」 も3年目を迎え、新たな取り組みを発表いたしました。

いずれ坂城町の広報記事で詳しくお知らせしますが、イメージとして以下の通りです。

大きなテーマ、身近なテーマ、比較的達成しやすいもの、なかなか難しいであろうテーなど種々あります。

すべて、町職員が提案したテーマです。

実現に向けて頑張りますので皆さま方のご支援をよろしくお願いいたします。

坂城町長 山村ひろし

竹内希さんのザンビア便り(第9回)

坂城町南条出身の竹内希さんから「第9回目のザンビア便り」が届きました。

頑張っていますね。

ザンビアでの経験を通して、国旗・国歌の大切さについても書かれています。

以下、長文ですが、坂城町のホームページから引用。

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ザンビアだより~        平成25年10月  竹内希

ザンビアだより(9)01

アイデンティティー

  ザンビアでは、国旗の色を使ったグッズが沢山売られています。帽子、マフラー、チテンゲ(伝統布)、コップ、Tシャツなど街に出ると必ず誰かは身に着けています。私もザンビアを楽しもうと、ザンビアカラーのスカートを着て授業を行っています。やはり、ザンビアカラーを着ていると現地の人に喜ばれますね。「今日は、ザンビアカラーだね!!」と色んな人から声をかけられます。私もそんなやり取りが楽しいです。

  ある日、同僚の先生に「この色の意味を知っている?」と聞かれたことがありました。すっかり忘れていた私に、先生が1つ1つ丁寧に教えてくれました。
  「緑は豊かな自然を、赤は独立を勝ち取った人の血を、黒は国民の肌の色を、オレンジは銅などの豊富な鉱物資源を意味しているのだよ。」
  国旗の意味を当然のように知っているザンビア人。驚きました。どれだけの日本人が日本の国旗の意味を述べられるのでしょうか?

ザンビアだより(9)02

  また、毎週の朝会で歌われるザンビア国歌。ザンビア人は教会で歌を歌う習慣があるので、ザンビア人の歌声は本当に綺麗です。私も日本の国歌を歌ってと言われ、生徒の前で歌ったことがあります。君が代の音調は独特的らしく、ザンビア人には好評で何度もお願いされます。この歌の意味はなんという意味なの?と聞かれることもあります。

  君が代に関して日本では、学校で歌うかどうかという問題がありました。1999年には法律で、正式に君が代が国歌として定まりました。今後も、おそらく君が代に関する賛否両論は繰り広げられると思いますが、日本の伝統を私達日本人がしっかり理解し、過去の日本を受け入れ、またこれからの日本に対しても胸を張って過ごせることが大切だと思います。なぜこの国歌ができたのか?この国歌のルーツは何なのか?この歌を歌うことで、天皇を崇めるようなものではなく、天皇政権の時代を経ての日本を知り、ここまで発展した日本を振り返る機会になれば良いなと。なんせ日本人全員が歌える歌はそうそうないですからね。歌を通して私たちが日本と寄り添うことが大切で、海外へ行っても自分の国の歌を、自信を持って歌いたいものです。

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坂城町長 山村ひろし