先週の土曜日は旧暦の9月15日、素晴らしい満月を見ることができました。
例年ですと、恒例の網掛十六夜(いざよい)観月俳句会が十六夜観月殿で開催されるところですが、今年も新型コロナの影響で、俳句会は郵送もしくはオンラインでの投句となりなりました。
それでも、事務局(十六夜観月保存会長 網掛区長:小宮山峰男さん)他の大変なご尽力で優秀作の選考を行っていただきました。
なお、応募者は165名、投句数は266だそうです。このうち子供の参加者が139名だそうです。素晴らしい。)
坂城町網掛にある、「十六夜観月殿」は月見堂ともいわれ、千曲川を眼下に望み、坂城町全域を一望におさめることのできるまさに景勝の地に建っています。
この観月殿は元中年間(1384~1392)に村上満清が建立をしたと言われていますが、その後、戦火に会って焼失し、寛永年間(1624~1645)、郷人によって再建されました。貞享5年(1688年)8月16日、芭蕉が十六夜の月を詠んでいます。
「いざよひもまだ更科の郡かな」(更科紀行)
(姨捨で 「俤(おもかげ)や姥ひとりなく月の友」 を詠んだ次の日に網掛を訪れています。)
十六夜観月殿での句会は何百年にも亘って続けられている句会ですが、今年も多くの小学生が参加し開催されています。
これもまた素晴らしいですね。
このような形で坂城の文化・伝統を継承されておられることに心から大いなる敬意を表します。
以下に大人の部では、「天・地・人」子どもの部では「金・銀・銅」の入賞作品をご紹介します。私の作品は、佳作でしたが、蜩で「かなかなのなかなかなかぬさかきかな」(お粗末でした。)
詳細は以下の添付資料をご覧ください。
若干細かいので拡大してご覧ください。
大人の部 兼題「鰯雲(いわしぐも)」
〈網掛区民の部〉
天位:鰯雲ジェット一気に道作る(近藤芳雄)
地位:尾根を行く赤きリュックや鰯雲(大井さち子)
人位:高らかに球児の指先鰯雲(宮嵜ひろみ)
〈協賛者の部〉
天位:鰯雲わが一村を覆いけり(月見区 竹内文)
地位:鰯雲混声ひたと定まりぬ(調布市 友清恵子)
人位:鰯雲くずれ混沌たる夜空(坂城 竹内睦夫)
大人の部 兼題「蜩(ひぐらし)・かなかな」
〈網掛区民の部〉
天位:かなかなと親子喧嘩び割って入る(宮嵜正剛)
地位:薪を割る背やかなかなの森負いて(大井さち子)
人位:ひぐらしや鎌研ぐ水の二三滴(近藤芳雄)
〈協賛者の部〉
天位:蜩や三年逢えずに逝きし友(調布市 友清恵子)
地位:うとうとと蜩を聞く理髪店(坂城 竹内睦夫)
人位:蜩のひと声高き山の寺(月見区 竹内文)
子どもの部 兼題「七夕(たなばた)」
〈網掛区民の部〉(村上小 網掛育成会)
金賞:たなばたで みどりのさきに ねがいごと(5年 大井煉明)
銀賞:七夕に おりひめひこぼし 会えるかな(5年 サランヂ・ユミ)
同賞:よくできた たなばたかざり きれいでしょ(2年 神田優樹)
〈協賛者の部〉
金賞:かなうはず 七夕祭り ねがいごと(坂城小5年 高橋力也)
銀賞:七夕や 空にかがやく 星二つ(村上小5年 湯浅采羽音)
銅賞:空一面 星のじゅうたん 七夕だ(村上小6年 山崎ちか)
こどもの部 兼題「雷」〈網掛区民の部〉(村上小 網掛育成会〉
金賞:雷は くらやみ光る おにがしま(6年 大井蒼太)
銀賞:雷が 地面に向かって 一直線(6年 小宮山倖希)
銅賞:かみなりは ゴロゴロこわい ふるえるな(4年 塩川はる)
〈協賛者の部〉
金賞:かみなりで おかあさんいそぐ せんたくもの(村上小4年 西方來叶)
銀賞:雷は 犬もおどろく 大音量(村上小6年 塩野龍空)
銅賞:赤い空 ハリーポッター 雷だ(村上小6年 清水悠真)