古木惣一郎さんの講演会

 先日(3月6日)、上山田の園山荘で長野県信用金庫坂城支店信友会(会長:池田忠明さん)第39回定期総会・懇親会が開催され、長野国際カントリークラブ(長野県飯綱町)の総支配人、古木惣一郎さんの講演会が行われました。

 タイトルは:「長野国際カントリークラブにおけるゴルフ場再生の実態」です。

 ご祖父が設立された長野国際カントリークラブの再建に着手されたのは12年ほど前、就任当時はコースは荒れ、運営会社は債務超過という状態だったところをゴルフ場の目止めから始め、ゴルフ場スタッフと密着し、地に足の着いた経営スタイルで見事ゴルフ場を復活され隣接のホテルも再建されるなど大変なご苦労話をお聞きしました。

 古木さんは、大学を卒業された後、親族が経営する神奈川県の建設関係の会社で現場監督などの経験を積み始めて3年。26歳のとき、創業者でワンマン経営者だった祖父が亡くなり、これを機に過去の放漫経営のツケが噴出。

 50億円ほどの売り上げに対し、債務超過額は80億円。約180億円の保証債務を引き継ぐという重すぎる荷物を背負って、経営者としての人生をスタートされたそうです。

 まず着手されたのはコスト削減、ワンマン経営ではなく、組織としての仕組みを構築し、6年かかって単年度黒字を達成できるところまで立て直した。ここで、経営から身を引いたのですが、その後、経営が傾いた企業に赴き、再生に取り組むコンサルタントビジネスを始められられ、住宅や建設系などを中心に企業再生に精力を傾けていたとき、思わぬ依頼で祖父が始めたものの、人の手に渡っていた長野国際カントリークラブの経営再建を手掛けることになり、2013年、運営会社の社長、総支配人に就任されました。

 当時の長野国際カントリークラブは倒産の淵にあるにも関わらず「戦略はまったくない状態」。不透明なカネの使い方も見つかり、以前の経営を一掃し、自ら早出をして穴だらけのコースを整備などされたそうです。大変なご苦労の元、見事に経営再建をされ、現在は大変人気のゴルフ場として注目を浴びています。

 当日は、めったに聞かれない、ご自身のご家族の話などなどにも触れられ、聴衆一同大感激でした。

 古木惣一郎さんとは、しなの鉄道(株)の監査役を一緒にさせていただくなど、長い間お付き合いをさせていただいていますが、改めて、古木さんの凄さ、すばらしさを感じ大感銘を受けました。 ありがとうございます。 以下、講演会の様子です。

坂城町長 山村ひろし