以前にも紹介しましたが、坂城町出身で、青年海外協力隊としてアフリカ南部に位置するザンビア共和国へ派遣された竹内希さんからレポート第2号が到着しました。
ザンビアの大地で着実に成果を出されている竹内さんに乾杯します。
以下、坂城町ホームページに掲載されたものをご覧ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ザンビアだより~ 平成24年10月 竹内希
こんにちは。今まで、ちゃんとした自己紹介をしていなかったので、この場を借りてしたいと思います。
はじめまして、私は青年海外協力隊24年度1次隊の竹内希と申します。私は高校までをこの坂城町で過ごしました。大学へ進学後は、1カ月間の教育実習を坂城中学校で受け、現在は広島大学の大学院に在籍中です。最近は、年に数回しか帰省できていませんでしたが、季節によって表情が変わる山々や、鮎が採れる千曲川、時たま降る夕立など、私は坂城の自然が大好きです。そんな坂城町に暮らすみなさんへ、今回もザンビアからお便りをお送りしたいと思います。
私は、首都のルサカまで行くのに大型バスで約9時間かかる所に住んでいるのですが、驚いたことにこのバスに、子供連れの母親も同乗します。つい最近も利用したのですが、その時気づいた出来事をお話したいと思います。
このバスの中は暑く、大人でも9時間の移動は辛いものがあります。しかし、そのようなバスに1歳くらいの小さな子供も同乗していました。子供の席は母親の腿の上、全く寛げる環境ではありません。それにもかかわらず、一度も大きな声で泣くことはありませんでした。ふと周りを見渡すと、他にも何人か子供連れの母親が座っていました。中にはごねている子もいましたが、泣き叫ぶような子はいませんでした。日本では、たまに公共の場で泣き叫んでいる子を見かけます。(泣くという行為は元気な証拠でもありますが、ここでは、気が狂ったように泣くということを指したいと思います。)ザンビアで泣いている子を見かけるのは、日本よりも少ない気がします。ザンビアの方が子供の数が多いのに、この差はなんだろうと考えさせられました。
私が1つ考えたのは、“おんぶ”です。ザンビアのお母さんは、伝統的な布であるチテンゲを使っておんぶや抱っこをします。おっぱいをあげる時も抱っこをしたまま、自由自在に子供を前後に移動させます。これによって、子供は人と触れあっている時間が日本よりも長いのです。そのため、母親とのコミュニケーションが良く取れ、劣悪な環境の中でも安心していられることができたのではないかと思いました。
これは、あくまでも私個人の意見です。しかし、子供を育てる時に肌と肌で触れあう時間、人との時間が大切なのではないかと思います。私はまだ、出産も経験したことがない身ですが、おんぶ(=人との触れあい)についてもう一度考えてみたい、また、日本のお母さんにぜひ“おんぶ”をお薦めしたい!!と思いました。
▲チテンゲで子どもを抱くお母さんたち
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
坂城町長 山村ひろし