竹内希さんから 「ザンビアだより(第6回)」

坂城町南条出身の竹内希さんがザンビアへ行かれてから約10ヶ月が経ちます。

ザンビア便り(第6回)が届きました。

元気で活躍の様子が伺えます。

以下、坂城町のホームページから。

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ザンビアだより~ 平成25年4月 竹内希

ザンビアだより第6回01

「いただきます」の幸せ

寒い時期も終え、4月は新生活が始まる季節ですね。入学式、入社式などお祝いの席が多く、なんだか外に出たくなる気持ちが懐かしいです。ザンビアは雨季が終わり始め、畑に咲くトウモロコシが枯れ始めました。どちらかというと秋のような風景です。3月31日、4月1日はEaster Dayで、ザンビアは祝日でした。Easter Dayというのは、キリストの復活をお祝いする日です。ほとんどがキリスト教徒のザンビアでは、大切な日の1つとされています。そして、祝日と土日が重なって、先週末は4連休でした。その間に同期隊員が私の任地まで遊びに来てくれました!!

私の任地は、首都からとても離れています。しかも、私の任地より先は進入禁止区域(協力隊のみ)なので、なかなか人が来る機会はありません。久しぶりの訪問客にとてもウキウキしました。友人が何時間もかけて移動をし、私の家に着いたのは既に16時くらい。久しぶりにみんなで夕食を食べ、他愛もない話をして語り合いました。次の日は、マーケットで買い物、私の学校訪問、滝を見に行き、夜はまたみんなで夕食を食べました。友人が持って来てくれた稲荷寿司用の油揚げと、私が日本から持って来ていた五目ずしの素を使って稲荷寿司を作りました。本当に、本当に美味しかったです!!みんなで美味しさを分かち合いました。

ザンビアだより第6回02

そして何と言っても、ご馳走を前にみんなで声を揃えて「いただきます!!」と言った瞬間が幸せでした。誰かが合図をするわけでもなく、自然と心の底から出てきた言葉。それがぴったりと合ったあの瞬間に感動を覚えました。日本では、1人暮らしをしていたとしても友人と食事をする機会はあるので、自然といつでも一緒に「いただきます」と言っていました。一方、こちらの習慣では、食べる前にキリストにお祈りをします。最後にみんなで「アーメン」と言ってから食べ始めるのですが、私もこちらの習慣に慣れていたため、いただきますと大勢の人と声を揃えて言う機会はほとんどありませんでした。

「いただきます」という言葉には、どのような意味が込められていると思いますか? 食べ物に感謝をすること、作ってくれた人に感謝をすること、一緒に食べる(生きる)喜びを分かち合うこと、日本人(仏教徒)であること。たった、6文字の言葉にこれだけの意味が込められていることに気づきました。まだまだ他の意味が込められているかもしれません。ぜひ、みなさんも「いただきます」の意味を考えてみてください。そして、みんなで声を合わせて言う「いただきます」の幸せを、今一度噛みしめて欲しいと思いました。

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坂城町長 山村ひろし