米企業「株主第一主義」に転機

先日のニュースで、「米企業 株主第一主義に転機」 という記事がでています。

いよいよ、西欧的な、MBA的な、株主第一主義に転機が訪れてきたと言うことだと思います。

以下、多摩大学紺野登教授のコメントを紹介します。

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紺野 登 8月20日 8:49 ·

【株主価値の最大化ではなく目的の経営の時代がきた】

「株主価値の最大化のためにはROE(自己資本利益率)を高めよう」という利益中心の考え方は否定されるものではないが、もはやそれが一番の目的ではないのではない、と米国のトップ企業経営者たちは考え始めている。
米国の主要企業の最高経営責任者グループ、ビジネスラウンドテーブルは「企業の目的」の新しい定義をを発表した(2019年8月19日)。これは企業目的に関する声明(Statement on the Purpose of a Corporation)として発表され、目的に基づく経営を標榜している。
企業がまず株主利益を最大化するために機能するという昔からの概念を否定し、従業員への投資、顧客への価値の提供、サプライヤーとの倫理的取引、および外部コミュニティのサポートを行う。これがこれからの方向だという。
この声明には、J.P.モルガン・チェイスの会長兼CEO、ビジネスラウンドテーブル会長のジェイミー・ダイモンを筆頭に、アマゾンのジェフ・ベゾス、アップルのティム・クック、バンク・オブ・アメリカのブライアン・モイニハン、ボーイングのデニス・A・ムイレンバーグ、GMのメアリー・バーラなど200社のトップが署名者として名を連ねている。
これはかつての日本的経営に近似しているが、今の日本企業は全てではないものの、むしろ(昔の)米国型ROE経営に傾斜しているし、イノベーションへの投資も消極的だと言える。企業の新たな利益の方向を示しているとも言えなくはないが、この新たな潮目は見なければいけないと思う。

The Business Roundtable, led by Jamie Dimon, gives a new definition of the "purpose of a corporation."
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また、先日(5月30日)のTOPOS会議の内容もご覧ください。

https://yamamurahiroshi.sakura.ne.jp/?itemid=48708&catid=1300

坂城町長 山村ひろし

令和元年第1回坂城経営フォーラム

昨日(8月21日)、さかきテクノセンターで、令和元年第1回坂城経営フォーラムが開催されました。

さかきテクノセンターは昨年、依田新理事長が就任されて以来、新たな体制を強化され、今年4月から元長野県工業技術総合センター所長の工藤誠一さんをテクノセンターセンター長として招聘されました。

今回は、経営フォーラムの講演者として、工藤誠一さんに、「長野県の塑性加工とともに」というテーマで講演をしていただきました。

いままでのご経験をもとに、今後の重点取り組みとして、「基盤技術、強みの強化」、「技術は人なり」、「産学官連携と活用」、「成長し続けることの必要性」、「産業支援機関、特に公設試を活用」 などを掲げ、幅広くお話をしていただきました。

これからのご活躍に期待します。

「坂城経営フォーラム」は、いままでにも毎年、3回から4回、各界の著名人をお招きして講演会を開催してきました。 これからも適宜、ホットな話題の提供を予定しています。

▼さかきテクノセンター依田理事長(日精樹脂工業株式会社社長)

▼工藤誠一さかきテクノセンター長

坂城町長 山村ひろし