伊達八重子さん作(切り絵) 「子」
▲こちらは坂城町のマスコット・キャラクター「ねずこん」
明けましておめでとうございます。皆様におかれましては、健やかに新年を迎えられましたこととお慶び申し上げます。
今年の干支は、庚子(かのえね・こうし)です。庚(かのえ)の年は、今まで行ってきたものを継承・継続させ、さらに進化させるための新たな環境や体制を整える年とされています。一方、子(ね)には生い滋る・繁栄するという意味があり、十二支の始まりでもあることから、新しい令和の時代とともに、過去の反省や検証を踏まえつつ、継続してきた物事を進化させ、さらに発展・チャレンジする年にしたいと思います。
昨年4月の町長選挙においては、町民の皆様の温かいご支援を賜り、三期目の町政を担わせていただくことになりました。産業の活性化による「活力溢れた元気な町」、人創り・教育の推進を通じた「人の輝く町」、誰もが安心して暮らすことができる「笑顔の町」、芸術文化の振興による「誇れる町」を4つの柱として、「活力あふれた 輝く元気なまちづくり」の実現に向けて、本年も全力を注いでまいります。
昨年10月12日から13日にかけて日本列島を通過した台風19号は、当町においても、千曲川の越水や決壊はなかったものの、負傷された方や住宅・事業所への浸水や停電、果樹や農業施設への損害が発生し、甚大な被害をもたらしました。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。今回の台風19号による災害復旧を早期に進めるとともに、災害対応の検証を行い、災害に強いまちづくりを進めてまいります。
さて、昨年7月の参議院選挙では、与党が71議席を獲得し、引き続き政権を担うこととなりましたが、人生100年時代にふさわしい社会保障制度の構築や幼児教育と保育などの無償化などによる少子高齢化対策、人口減少への対応や、地方創生による地域活性化支援、自然災害に対する防災・減災の推進に引き続き期待をしたいと思います。
一方、世界に目を向けますと、米中の貿易摩擦の激化による世界経済への影響や、中国景気の減速、英国のEU離脱をめぐる欧州景気の不透明感、イランの核開発問題による原油高騰など、世界に影響を及ぼすリスクは各地域・国に点在している状況にあります。
このような情勢の中、町では、少子化・人口減少社会、高齢社会の進展、防災・減災対策、社会資本の老朽化、新たな交通網の整備と産業拠点の形成などの課題に対し、持続可能な社会の実現に向けた「持続可能な開発目標(SDGs)」推進の視点を踏まえ、「第6次長期総合計画」や「坂城町まち・ひと・しごと創生総合戦略」の策定に取り組んでまいります。町民の皆さんからいだだく提言・ご意見等を反映し、町が他に誇れる産業や自然などの地域特性を活かし、「活力あふれた 輝く元気な坂城町」の実現に向けて計画策定を進めてまいります。
重点プロジェクトである「トータルメディアコミュケーションシステム」の構築においては、防災行政無線(移動系)や中核避難所への情報伝達機能の整備などを進め、「つながる あんしん 坂城町」を目指してまいります。同じく重点プロジェクトであるワイナリー形成事業は、ワインを町の新たな文化として発信し、産地化を図る「ワイン文化推進事業」として進化させ、坂城駅前葡萄酒祭などのワインイベント開催により、ワインを地域資源とした賑わいや交流の創出に取り組んでまいります。
また、国道18号バイパスや県道坂城インター先線の建設促進などを見据えて、町の土地利用や公共施設の在り方も含めた「将来の坂城町の姿」を描く大切な時期となるため、企業ニーズに沿った新たな工業団地の造成や公共施設の「個別施設計画」の策定に取り組んでまいります。
そのほか、今春、町内中学生のアメリカ・シリコンバレーへの海外派遣事業を実施するなど、海外との交流を通じた子どもたちの国際力向上に向けた取り組みを進めてまいります。
これらの取り組みを通じて、皆様とともに、今年も明るく元気な坂城町を創るべく努力をしてまいります。町民の皆様におかれましても、本年が良き年となりますようお祈りし、新年のごあいさつとさせていただきます。
坂城町長 山村弘