坂城町南条出身でJICA教員としてザンビアに派遣されている、竹内希さんから第14回目の「ザンビア便り」が届きました。
毎号毎号素晴らしいニュースを送っていただいています。
ザンビアでの任期もあと1ヶ月となりました。
これからの竹内さんがどのようなお仕事をされるのかについても大変期待をしています。
以下、ザンビア便りをお読みください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ザンビアだより(14) 平成26年5月 竹内 希
日本のものづくり
私の活動も、残り1か月となりました。実質、学校に居られるのは後3週間です。先日、全校朝会の際に「私は来月日本へ帰国します。その前にみなさんと日本の歌を歌いたいので、興味がある人は放課後、私の所まで来てください。」と伝えると、今まで私の任期が終わることを知らなかった生徒が、次々に「どうして日本へ帰るの?」と聞きに来ました。その度に、「私の任期は2年間なのだよ。日本へ帰らなければいけないの。」と説明します。帰らないでと言われると、胸が締め付けられる思いですが、私がいなくてもこの学校は運営していけると思ったので、延長をせず日本へ帰ることにしました。
ザンビアで生活をする中で途上国の現状、貧富の差、世界からの日本など様々な視点を得ることができました。今まで日本の生活が当たり前だった私ですが、日本も特有の文化を持ち、社会環境も、発展も世界から見れば珍しい点があることを学べました。さらに、日本の技術は優れ、電子・電気機器などは誇れるものがあります。最近は、ふと工場で働いていた父の姿が目に浮かぶのです。
私の父は、様々な機器の精密部品を作る会社で働いていました。幼い頃、たまに工場へ行くと、機械の大きな音がガンガン鳴っている中で、汗水垂らしながら働いている父がいました。家族でどこかへ遊びに行く時も、会社へ行って機械を動かしてから行くことが多く、「忙しいことは幸せなこと。」と言うのが父の口癖でした。その当時は何も思っていませんでしたが、今になって日本のものづくりを支えてきたのは、父のような人達だったことに気がつきました。
坂城町は工業の町として栄え、中小企業が沢山あります。世界に通用するものづくりを支えてきたのは、こういった場所で働いている皆さんの力です。大変なことも沢山あると思いますが、世界に誇れる素晴らしい仕事だと私は思います。今後も、健康に気をつけて、たまには休みを取って、頑張って頂きたいと思います。私は今後、その頑張りが世界にどのように行き渡っているのか、知れたら良いなと思っています。今日本は、韓国からの勢いに押されています。真面目な日本のお父さんとお母さん!!負けずに頑張りましょう!!私も頑張ります!!
写真は、私が帰国することを知った物売りのおばちゃんが、伝統布のチテンゲを私にプレゼントしてくれた時のものです。いつも日本語で挨拶をしてくれる、笑顔が素敵なおばちゃんです^^
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
坂城町長 山村ひろし