平成31年第1回坂城町議会定例会招集あいさつ(2)

(平成31年第1回坂城町議会定例会招集あいさつ(1) から続く。)

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当町におきましては、1月に実施いたしました町内の主な製造業21社の経営状況調査の結果では、生産量は、3ヶ月前の比較でプラスとした企業が8社から9社に増加し、また、売り上げについても同様の推移で、総じてこれまでの景況が持続していることが伺えます。

また、雇用については、10月~12月の実績が、総計でマイナス3人と、前回調査のプラス28人からは減少しましたが、本年4月の雇用予定は、全ての企業が増員又は減員分の補充を予定しており、全体では89人の増員予定となっております。

世界経済の先行きがやや不透明でありますが、いずれにいたしましても、当町の企業や経済が持続的に成長していくことを願うところでございます。

 次に、平成31年度の一般会計当初予算(案)について申し上げます。

ご案内のように31年度は、統一地方選挙の年でありますので、骨格予算編成といたしました。

義務的経費や制度によるもの、また、継続事業を計上し、予算総額は、5680,000千円で、30年度と比較してマイナス9.1%、570,000千円の減額といたしました。     

まず、歳入といたしまして、町の財政の根幹を担う町税については、県内経済情勢が緩やかに拡大しつつあるとの見込み及び町内企業の業績などを勘案して、法人町民税は130,000千円の増額を、個人町民税については10,000千円の増額を見込み、町民税では、1273,600千円を計上いたしました。

また、固定資産税につきましては、評価替えによる地価の下落はあるものの、家屋の新増築分などを見込み、1262,000千円とし、町税全体では、30年度対比5.9%、約149,000千円の増額となる27億 7,235千円を計上いたしました。

地方交付税につきましては、国の総額が前年度対比1.1%の増となっておりますが、当町におきましては、法人町民税等の税収について30年度の実績及び31年度とも増加が見込まれることから、地方交付税は50,000千円の減額となる720,000千円を計上し、普通交付税の振り替え分となる臨時財政対策債につきましても、30,000千円の減額となる180,000千円を計上いたしました。

 次に歳出でございますが、骨格予算編成のため、経常的経費の他、継続事業を中心とした組立てといたしており、投資的経費につきましては、トータルメディアコミュニケーション施設整備事業・同報系デジタル防災行政無線工事の終了などにより、全体で約525,000千円の大幅な減となる63,214千円とし、義務的経費といたしましては、人件費が1211,322千円、障がい者への福祉サービス給付費や児童手当、福祉医療などの扶助費につきましては、6億82,379千円、公債費につきましては655,016千円を計上いたしております。

 国や県の制度の関係などから、当初計上が求められる主な事業は、30年度、実施設計業務を進めております移動系防災行政無線につきまして、災害時等に安定して利用できるデジタル式システムへ更新し、携帯型の無線端末を、役場、避難所、消防署、消防団等に配備するため、設計監理委託料を計上いたしました。

国の風しんの流行を踏まえた予防接種法施行令等の改正を受け、これまで定期接種を受ける機会がなかった昭和3742日から昭和5441日生まれの男性に対し、抗体検査の実施と陰性の方への定期予防接種を行う関連予算について計上したところでございます。

高まる介護需要を受けて、町民の皆様に利用が限定される町内の地域密着型特別養護老人ホームにおいては、入所定員を現在の20人から29人とする施設の増設計画があり、町としましても、入所待機の解消にもつながることから、県の補助事業を活用しての支援を行うため老人福祉施設建設費補助金70,000千円を予算案に計上したところでございます。

国民健康保険につきましては、今年度より県が財政運営の責任主体となり、市町村では、県全体の医療費などを賄うための財源として県が算定した納付金を納める仕組みへと制度が改正されました。

先般、31年度の納付金額が提示され、町では、県の激変緩和措置に加え、町独自の激変緩和を講じる中で最小限のご負担をお願いすることとして、国民健康保険運営協議会にお諮りし、お認めをいただいたことから、今議会において条例の改正をお願いするところでございます。

産業振興分野においては、工業用地確保に向けた、新工業団地の造成事業につきまして、長野県に「産業の導入に関する実施計画書」等を提出し、内容の事前確認の作業を行っていただいており、平成31年度に「農業振興地域除外申請」を進める経費を予算案に計上いたしました。

有害獣対策の侵入防止柵の設置につきましては、「鳥獣被害防止総合対策交付金」を活用し、平成31年度から網掛地区で実施されることとなりました。

網掛地区が完了いたしますと、これまでに設置しました上平地区、小網地区と合わせ、村上地区全域が完了し、獣害対策に極めて大きな効果を発揮することが期待されます。事業の計画、実施にご理解・ご尽力をいただきます地域の関係者の皆様に感謝申し上げます。

 プレミアム付商品券事業が、本年101日に予定されている消費税率等の引き上げに伴い、地域における消費の喚起や下支えを行うため、全国的に実施されます。低所得者と子育て世帯が対象とされており、対象者の抽出などの準備作業を進めてまいります。

今議会に審議をお願いする案件は、専決報告1件、変更契約の締結1件、条例の一部改正3件、廃止1件、平成31年度の一般会計予算及び特別会計予算4件の計11件でございます。よろしくご審議を賜り、ご決定いただきますようお願い申しあげまして、招集のあいさつとさせていただきます。

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坂城町長 山村ひろし

平成31年第1回坂城町議会定例会招集あいさつ(1)

本日(2月28日)、平成31年第1回坂城町議会定例会が招集されました。

以下、招集のごあいさつを掲載させていただきます。

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平成31年第1回坂城町議会定例会招集あいさつ

 本日ここに、平成31年 第1回 坂城町議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様全員のご出席をいただき開会できますことを心から御礼申し上げます。

さて、去る213日(水)坂城中学校3学年生徒22名が参加し、模擬議会が開催されました。選挙権が18歳に引き下げられたことで、中学生にも議会や行政に関心を持ってもらう意味でも大変有意義なものであります。

今年度は、生徒6名から「ふるさと納税」、「国際教育」、「商業振興」、「環境」、「高齢者福祉」、「空き家対策」について、総合学習を踏まえた中からの提案、質問があり、私をはじめ、教育長、担当課長からお答えいたしました。

後日、参加した生徒から「これからの生活の中で、坂城町が行うイベントや条例などに注目して、町の政治にもっと関わっていきたい。」など 多くの感想が寄せられたところです。

 今後も、自ら学び、体験を通して成長し、未来の坂城町を担うことを期待するところでございます。

 2月25日には、町と中部電力株式会社 電力ネットワークカンパニー上田営業所にて、災害時における電力供給等の相互協力に関する協定を締結しました。

これは、地震、洪水等の災害が発生した場合など、町の救援活動に必要となる拠点への電力供給や停電情報等の提供、中部電力の災害復旧に必要となる道路通行のための倒木処理等の対応など、あらかじめ双方で定めておくものです。

今回の協定の締結により、災害時において、停電情報の迅速な周知、停電からの早期復旧に向けた連携体制が整備され、町民の皆さんへの安心確保にもつながると考えています。

さて、国道18号バイパスでございますが、1月21日から坂城町区間の工事が網掛地籍で始まりました。本線の準備工としての測量、事業用地周りの木柵設置、工事用道路及び側道の整備などでありますが、いよいよ念願の工事がスタートしたところでございます。

 町といたしましても、事業促進に向けて国等への要望活動を積極的に行い、1日も早い完成を目指してまいります。

県道坂城インター線の先線の整備事業でございますが、現在、延伸ルート上に掛かる一部町道及び用水路の付け替え工事を実施しており、年度内に しなの鉄道にかかる跨線橋の橋台工事に着手する状況にまで進展しました。工事にあたり、地域の皆様はじめ関係する皆様のご協力をお願いいたします。

長野広域連合が整備を進めているごみ処理施設のうち、長野市大豆島(まめじま)地区に建設していた「ながの環境エネルギーセンター」が完成し、310日に竣工式を迎えます。本施設は、焼却処理能力が1日405トンで、長野広域連合構成の(長野市、須坂市、高山村、信濃町、小川村、飯綱町の)6市町村のごみ処理を行います。坂城町、千曲市、長野市の一部のごみが処理される千曲市に建設予定のB焼却施設につきましては、現在、年度内の全用地取得をめざして、用地交渉が行われております。町といたしましても、一刻も早いB焼却施設の完成を願いながら、延伸期間のごみ処理につきましては、葛尾組合での万全な対応を図ってまいります。

ワイン文化振興事業では、坂城産ワインの振興とワイン文化の醸成を図るため、ワインを知る入門編講座として、1月から3回に分けて、さかきワインセミナー「気軽に楽しむワイン学」を開講しております。

セミナーは、ワインの選び方やラベルの見方などについての説明のほか、テイスティングを通してワインの色や香り、味覚の違いなどを学ぶ、初心者向けの内容となっており、3回のセミナーとも定員いっぱいの受講申込みをいただき、好評をいただいており、ワインを町の新しい文化として浸透できればと考えております。

次に、「つながる あんしん 坂城町」をキーワードに進めております、トータルメディアコミュニケーション施設整備事業・同報系ディジタル防災行政無線の整備につきましては、有線放送設備の撤去も含めて、無事しゅん工の運びとなりました。

2か年にわたる工事期間中は、多くの皆様方のご協力と、地域の皆様のご理解をいただき、誠にありがとうございました。今後は、円滑な運用を図り、迅速かつ確実に情報伝達を行ってまいります。

また、有線放送電話につきましては、昨年3月末で、業務を終了したところでございますが、有線放送設備の撤去工事を終え、設備基金及び有線放送電話特別会計の精算も完了しますので、今議会に関係条例の廃止等の議案を上程いたしたところでございます。

 

さて、世界の経済情勢でありますが、日本総研などによりますと、アメリカの景気は、企業部門は底堅さが持続するも、米中貿易摩擦をはじめとした通商政策がリスクを抱えており、ヨーロッパにおいても、1012月の実質GDPは前期比年率プラス0.9%と伸び悩み、やや景気の減速感が強まり、先行きに不安を感じるところです。

 また、中国においては、1012月期の実質GDPが前年同期比プラス6.4%と前の期から0.1ポイント低下し、景気の減速傾向が明確化しつつあり、政府による内需刺激策と米中対立の緩和により大幅な成長鈍化が回避なされるか引き続き注視していく必要があると考えております。

次に国内の状況でありますが、内閣府による1月の「月例経済報告」では、「景気は、緩やかに回復している。」とし、先行きについては、「雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が期待される。」とする一方、「通商問題の動向が世界経済に与える影響や、中国経済の先行きなど海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。」としております。

また、長野県内の状況につきましては、日銀松本支店が2月に発表した「金融経済動向」によりますと、公共投資、住宅投資、設備投資、個人消費の個別観測から「生産は、高水準横ばい圏内で推移している。雇用・所得は、着実な改善が続いている」とし、「総論として長野県経済は、緩やかに拡大している。」としております。

(以下、平成31年第1回坂城町議会定例会招集あいさつ(2)へ)

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坂城町長 山村ひろし