「玄古たばこ」をご存じでしょうか。
かつて、往海玄古という人物(お坊さん)が埴科郡横尾村に 「玄古たばこ」 の種を持ち込み、近在の村々の名産物にしたということです。
このたばこは江戸の初期から江戸期を通して(幕末まで)、坂城あるいは上田地域で重要な特産物として盛んに作られました。
玄古和尚は、武蔵国児玉郡今井町(現埼玉県本庄市)の出身で、元和年間(1615年~1624年)、諸国を遍歴した後に埴科郡に到来し、南条に庵をくみ薩摩から持ち寄った煙草の種を移植したとされています。
以前、玄古たばこのことを調べていた際に、明治初期のこのたばこの現物が保存されていることを知りました。
保存されていたのは、戸倉の坂井銘醸さんの経営されておられる、「萱」の展示ルームでした。
私のブログでも何回かご紹介しました。
また、数年前に、その現物を寄託していただき、坂城町の「ふるさと歴史館」で展示させていただいておりましたが、この度、残りのたばこすべてを寄託していただくことになりました。
約140年前の玄古たばこの現物です。
まだ、青々しく素晴らしい状態です。
大切に保管させていただきます。ありがとうございました。
今まで「玄古たばこ」について、いろいろと私のブログで取り上げました。
以下、ご覧いただければ幸いです。
坂城の100人 第27回目は「往海玄古」 – 坂城町長 山村ひろし のブログ (sakura.ne.jp)
「玄古たばこ」の追加資料 – 坂城町長 山村ひろし のブログ (sakura.ne.jp)
「玄古たばこ」追加資料 その2 – 坂城町長 山村ひろし のブログ (sakura.ne.jp)
「玄古たばこ」調査 – 坂城町長 山村ひろし のブログ (sakura.ne.jp)
「たばこ史研究」 – 坂城町長 山村ひろし のブログ (sakura.ne.jp)
▼1枚目は今回いただいた、「玄古たばこ」。持っているのは坂城町の本間学芸員。2枚目は坂城町ふるさと歴史館で展示されている「玄古たばこ」と「たばこ包丁」、3枚目は「萱」で展示されていた際の書き物。4枚目は、「萱」で展示されていた際の「玄古たばこ」
坂城町長 山村ひろし