第7回坂城町経営革新塾

昨日(1月12日)、「第7回坂城町経営革新塾」が開催されました。

この塾は、坂城町の若手経営者養成のために昨年7月にスタートしたもので、毎月開催されておりましたが、昨日で第7回を迎えました。 来月(2月9日)が最終講義となります。

(第1回目の様子)
「坂城町経営革新塾」開催

昨日は、島田先生((財)さかきテクノセンター技術顧問)の講義の後、受講者の中から、3社の発表(「我が社の強み」について)がありました。(発表されたのは、ミクロン精工、高松製作所、カヤマの3社)

昨年の講義開始の頃に比べ、皆さん自信をもって参加されておられ、自社の強み、これから強化すべき点など積極的に議論を行なっておられました。

これからの坂城を支える若手経営者各氏に大いに期待します。

坂城町長 山村ひろし

五色百人一首 西念寺大会に参加

本日(1月9日)、中之条の西念寺さん(若麻績実豊住職)で、TOSS(Teacher’s Organization of Skill Sharing)の開発した、五色百人一首西念寺大会に参加しました。(主催:TOSS上小教育サークル、後援:坂城町教育委員会、上田市教育委員会、東御市教育委員会)

約90名の子どもたちが参加し、熱心に百人一首の腕を競い合っていました。

この五色百人一首は、日本の伝統文化である百人一首を小学校などのクラスみんなで楽しめ、短時間で行えるように開発されたものだそうです。

100枚の札を5色に分け、1色あたり20枚にすることで、1試合が5分以内に終わることができるようになりました。 5分間以内なら、朝の会などでもできるようになり、現在では、長野県大会(1月に善光寺で開催)なども開かれるようになったそうです。

残念だったのは、坂城から参加した子供が大変少なかったことです。

今年は、NHKの大河ドラマで平清盛が取り上げられており、同時代の藤原定家選と言われている百人一首にも大きな関心が持たれています。

坂城の子どもたちも百人一首にもっと関心を持ってほしいものだと思いました。

坂城町長 山村ひろし

老子の続き(第29章)

老子の中で政治的な発言として大変興味ある章です。 天下を取る、政権を取る、社長のポストを取るなどと我利我利になればますます天下は遠のく。 ここでも無為自然でなければならぬと説いています。 今年も国内外とも大きな国政選挙が予定されています。 老子先生はどのようにご覧になるか。

       

將欲取天下而爲之、吾見不得已。天下神器、不可爲也。爲者敗之、執者失之。故物或行或隨、或呴或吹。或強或羸、或載或隳。是以聖人、去甚、去奢、去泰。

                

 天下を取りて之を為(をさ)めんと将欲するは、吾れ其の得ざるを見るのみ。 天下は神器、為(をさ)む可(べ)からずざるなり。  為(をさ)むる者は之を敗(やぶ)り、執(と)る者はこれを失う。 故に物或(あるひ)は行き或(あるひ)随(したが)ふ。 或(あるひ)は呴(く)し或は吹く。 或いは強め或いは羸(よわ)む。 或いは載(の)せ或ひは隳(おと)す。 是(ここ)を以(も)って聖人は、甚(はなは)だしきを去り、奢(しゃ)を去り、泰(たい)を去る。

             

 天下をとってこれを我がものにしようとする者には決して天下は取れません。 なぜなら天下はまるで神器のように不可思議なもので容易に治めるようなことは出来ないのです。 人為的に治めようとすればうまくいかず全てを失ってしまいます。物事にはいろいろあります。 先に行く人があれば後から行く人があり、強く吹きかける人もあればそっと吹く人もあり、強める人があれば弱める人もおり、載せる人があれば落とす人もあります。 従って、聖人は極端に偏ったことをせず、驕り高ぶらず、ごくごく自然のままに過ごしていくのです。

          

 とにかく作為的な政治が横行していますね。本質論を議論し、自然体で有りたいものです。

           

 坂城町長 山村ひろし

高度ICT(情報通信技術)人材教育スタート

本日(1月7日)から、やや長いタイトルですが、『地域における「21世紀型生きる力」の育成と高度ICT人材開発のモデル化』の教育がスタートし、私も参加しました。

これは、文部科学省の補助事業 「地域における子どもたちを対象とした高度ICT事業で」、本日から2月11日まで3回に分けて開催されます。(学研さん、岡山市真庭市と共催で実施します)

坂城の各小学校、中学の子どもたち37名が参加しました。(小学校5年生から中学校2年生まで)

                                      

                                                       

 子どもたちの視点で町特産品のwebページを作成、発信し、岡山県真庭市の子供たちとも意見交換を行うものです。

21世紀を生きる子供たちに求められる力として、確かな学力、豊かな心、健やかな体力等の「生きる力」とともに、必要な情報を子供たちが主体的に集め、処理し、発信・伝達する「情報活用能力」を身につけてもらう取り組みです。
          
     
  
次回の授業は2月4日(土)に開催されます。
子どもたちが、坂城のバラ、ねずみ大根、鉄の展示館、伝統文化などについて皆様のところへインタビューにお邪魔するかもしれませんのでその際には種々アドバイスいただければ幸いです。
                      
坂城町長 山村ひろし

仕事始め

昨日(1月4日)、早朝から大勢の方々が年始のご挨拶に来られました。

坂城町役場で全職員に仕事始めの挨拶をした後、坂城文化センターでの席書・書初大会に参加し、葛尾組合の仕事始めを行った後、(財)さかきテクノセンターならびにテクノハート坂城協同組合主催の賀詞交歓会に参加しました。

席書・書き初め

賀詞交歓 「ねずこん」も登場

坂城町の議会、企業ならびに関係の各団体のほか、大学関係の方々など140名以上の皆さんが参加され、今年がより良き年になるよう皆で語り合いました。

また、冒頭、恒例の南条小学校金管バンドの素晴らしい演奏があり一同大いに感銘をうけました。 南条小学校の金管バンドは創立10年を迎えましたが、依田先生のご指導のもと、毎年全国大会に出場し優秀な成績を収めています。 また、子供たちの使っている楽器はテクノセンター、テクノハート関係の企業の皆さんが寄付されたものです。 町としても全力を挙げてサポートしますが、引き続き皆さま方のご支援も賜りたく、宜しくお願いいたします。

坂城町長 山村ひろし

老子の続き(第28章)

この章にはよく「反朴」というタイトルが付けられますが、これは「朴(あらき)に反(もどる)」という意味で、物事の大原則に戻る、本質を見抜くことが求められます。

 

 知其雄、守其雌、爲天下谿。爲天下谿、常徳不離、復歸於嬰兒。知其白、守其黒、爲天下式。爲天下式、常徳不忒、復歸於無極。知其榮、守其辱、爲天下谷。爲天下谷、常徳乃足、復歸於朴。朴散則爲器。聖人用之、則爲官長。故大制不割。

 

 其の雄を知りて、その雌を守れば、天下の谿(たに)と為(な)る。 天下の谿と為れば、常徳離れず、嬰兒(えいじ)に復帰す。 其の白(しろ)き知りて、その黒(くろ)きを守れば、天下の式(しき)と為る。 天下の式と為れば、常徳は忒(あらた)まらずして、無極に復帰す。 その栄(えい)を知りて、その辱(じょく)を守れば、天下の谷と為る。 天下の谷と為れば、常徳乃(すなわ)ち足りて、朴(ぼく)に復帰す。 朴散(さん)ずれば則(すなわ)ち器(き)となる。 聖人はこれを用(もち)ふれば、則ち官長(くぁんちょう)と為る。 故(ゆえ)に大制(たいせい)は割(さ)かざるなり。

 

 雄のように力強さを知っていて雌のような優しさを常に持ち続けていれば世の中の全ての者が集まってくるような天下の谷と言われるような人になることが出来ます。  天下の谷となるような状態になれるとすればそれは完全に徳を身につけた状態で、あたかも純真な幼児のような状態に戻ることです。 華やかな明るい世界を知りながら、一方、暗い漆黒の世界もわきまえ、人々に慕われるような模範となります。 世の中の模範ともなれば徳が完全に身に備わり無限に変わらない本来の無為自然の状態に戻ることが出来ます。 輝かしい栄光を知りながら自らはあたかも惨めな者の心もちを保てば世の中の人々が集う天下の谷の様な状態になります。 天下の谷ともなれば徳が常に身に備わり朴(あらき)のような素朴な心もちに戻ることができます。 この朴は細かく切っていろいろな器を作るのですが、人に例えれば聖人はこの器を用いて官長などのいわゆる官職を任命するのです。 従って、本当に優れた人を登用するのであればあまり切り刻んだりしないで、朴(あらき)の状態で育てたいものです。
 
 
 この章も老子の本質を語るうえで欠かせない部分です。 「朴」の心持を大切にして物事を見つめなおすことができれば二元論に陥ることなく、物事の両面を受け入れることができるのではないでしょうか。
 
 
 坂城町長 山村ひろし

「ふれあいの里山」に巣箱をつける

先日(12月17日)、さかきテクノセンターで開催された 「ふれあいの里山づくり」 シンポジウムにつきまして、ご報告しました。

里山を守り、育てる

昨日(1月2日)、信州大学中村浩志教授、南条生産森林組合山極太忠会長ほか、先日のシンポジウムのメンバーの方々10名以上の皆さんと一緒に 「ふくろう」 の巣箱取り付けに参加しました。

もっとも、取り付けたのは中村先生一人で他のメンバーはもっぱらサポート役でした。(というよりほとんど見ているだけでしたが)

取り付けるのは 梟(ふくろう)の巣箱2つ

中村先生が手にしているのは「ぶり縄」という古来の木登り用道具

梟(ふくろう)は2月頃に巣作りを始めるとのことで、今の時期に巣箱を作ることが必要とのことでした。

雪の降る中、すがすがしい空気を胸にし、「ふれあいの里山」を歩きました。

坂城町長 山村ひろし

明けましておめでとうございます

 
                    「龍」 伊達八重子さん作(切り絵)
     
明けましておめでとうございます。
                 
昨年は、国内外での大規模な災害のみならず、米国・欧州での経済危機、極端な円高なども加わり、日本・世界の大きな転換の年として記憶に残る一年となりました。
 このような社会情勢のなか、昨年4月の町長選挙におきまして、町民の皆様から温かいご支援を賜り、町政を担わせていただくこととなりました。就任当初に掲げましたテーマ「活力あふれた 元気で明るい坂城町へ」を柱に、皆様のより良い生活と、新しい坂城町のために、今年も全力を注いでまいります。
 私の公約に加え、町の全職員から集められた提言を集約した行動目標、「チャレンジSAKAKI」を、昨年8月からスタートさせました。この中には、町職員の接遇研修などの比較的実現しやすいものから、坂城駅へのエレベーター設置、ワイナリー(及びレストラン等付帯施設)の創設など、広く地域の皆様のご協力がなくては達成できない大きな課題など、様々なテーマが集められております。昨年中には「指定ごみ袋の小売店販売」「子育て優待パスポート」などが実現したほか、他のテーマについても、庁内各課の枠を越えたチームを立ち上げての検討を進めており、ワイナリーのように達成に時間のかかる大きな課題につきましても、実現に向け着実に歩を進めてまいります。
 「坂城駅エレベーターの設置」につきましては、現在、しなの鉄道との協力体制を築き、実現に向けた検討を進めております。この取り組みに関しましては、単にエレベーターを設置するだけの事業ではなく、駅周辺のバリアフリー化や、周辺商店街の活性化までを含めた「まちづくり」の象徴的な課題と考えております。昨年中には、長野県信用組合坂城支店様のご協力のもと、ばら祭り、鉄の展示館企画展開催の折に横断幕を設置したほか、商店街の「にぎわい坂城」の皆様のご尽力により、観光用パネルとイルミネーションも設置されました。駅周辺をご利用される皆様と、外から当町を訪れた方々にとって、利用しやすく、町の玄関として印象に残るような「坂城駅前」とするため、今後も取り組みを進めてまいります。
 震災・原子力発電所の事故以降、エネルギー効率利用についての新しい考え方の「スマートコミュニティ」が注目を集めています。当町におきましても、この考え方へ真摯に取り組むべく、町としてどんなことが可能かを検討する「スマートコミュニティ構想普及事業」に、国の補助を受け、昨年末から取り組んでおります。今年度の検討結果を踏まえ、いわば「スマートタウン坂城」の実現に向けて推進していきたいと思っております。
 この他にも、国道18号バイパスの早期建設要望活動や下水道の拡張をはじめとする基盤整備。子どもたちを対象とした「高度ICT人材育成事業」や、小学校校舎の耐震化などの教育環境整備。WAZAパワーアップ事業・ものづくり教育の充実、ねずみ大根キャラクター「ねずこん」の有効活用などの産業振興。子育て支援センター・保育園での相談機会の充実や、文化センター体育館玄関のバリアフリー化、また、買物に不便を感じている方のサポートを目的とした移動販売の開始などの福祉関連。防災関連としては、消防団第3分団詰所(防災コミュニティセンター)の新設や、防災無線・有線放送の新たなあり方の検討。そして、上田地域定住自立圏構想による広域での連携強化など、種々の取り組みを実施、または検討を進めております。また、文化・芸術の振興におきまして、実行委員の皆様のご尽力により当町初の薪能が成功しましたことも大変喜ばしく感じております。
最後に、平成24年は「壬辰」(じんしん、みずのえたつ)です。言葉の意味として、毅然たる態度と明確な論旨を持ち、テキパキと物事を処理し、粘り強く一歩一歩を確実に、理想に向かって歩み続けることが求められています。 
皆様と一緒に新たな坂城町を創るべく、努力して参りたいと思っております。町民の皆様方におかれましても、本年がより良き年となりますようお祈りし新年のご挨拶とさせていただきます。
                   
坂城町長 山村ひろし
 

信濃毎日新聞選、「坂城町3大ニュース」

 今年もいよいよ大晦日となりました。 この一年間皆様方にとってどんな年だったでしょうか。 

 今年は、国内外での大規模な災害のみならず、米国・欧州での経済危機、極端な円高なども加わり、日本・世界の大きな転換の年として記憶に残る一年となりました。
 このような社会情勢のなか、本年4月の町長選挙におきまして、皆様方から誠に温かいご支援を賜り、町政を担わせていただくこととなりました。
 何とか、大晦日を迎えましたが、昨日(12月30日)の信濃毎日新聞恒例の記事「市町村(坂城町)の3大ニュース」として以下の項目が取り上げられました。
 
  1.町長選で山村弘氏が初当選
  2.イトーヨーカ堂の全国初の移動販売車が運行
  3.スマートコミュニティー構想事業に着手
 
 皆さま方の3大ニュースはいかがだったでしょうか。
 どうか良いお年をお迎えください。
  
 坂城町長 山村ひろし

老子の続き(第27章)

この章は、実に内容の濃い深いものを多く含んでいます。 人の有り方、人との関係、社会とのあり方、人の使い方などなど大いに参考になります。

 

善行無轍迹、善言無瑕讁。善計不用籌策、善閉無關楗而不可開、善結無繩約、而不可解。是以聖人常善救人、故無棄人。常善救物。故無棄物。是謂襲明。故善人者不善人之師、不善人者善人之資。不貴其師、不愛其資、雖智大迷。是謂要妙

 
 善く行くものには轍迹(てっせき)無く、善く言うものは瑕謫(かたく)無し。 善く計るものは籌索(ちゅうさく)を用ひず、善く閉ずるものは関楗(くわんけん)無くして開く可(べ)からず、善く結ぶものは縄約(じょうやく)無くして解く可からず。 是を以て聖人は常に善く人を救ふ、故(ゆえ)に棄人無し。 常に善く物を救ふ、故に棄物無し。 これを襲明(しゅうめい)と謂(い)ふ。 故に善人は不善人(ふぜんにん)の師、不善人は善人の資なり。 その師を貴ばず、その資を愛せざれば、智なりと雖(いえど)も大いに迷ふ。 是を要妙(ようみょう)と謂ふ。

 無為の状態ですぐれた進み方のできる者には轍(わだち)の痕が残りません。 すぐれた話のできる人には言葉に瑕(きず)がありません。 すぐれた計算を行う人は算木など必要としません。 すぐれた戸締りでは鍵をかけなくても開けることができません。  
 すぐれた結びは縄がけをしなくてもほどくことができません。 (契約などしなくても反故にすることがないということです)
 このように、聖人はうわべにとらわれず無為の状態で物事をよく見ることができ、その本来持っているものを大切にするので、人をもよく救うことができるのです。 従って、捨てられる人などありません。 また、物をよく救います。従って捨てられるものもないのです。 これは襲明(しゅうめい)あるいは明知を身につけていることと言います。 従って、善人は不善人の師ともなりますし、不善人は善人の資(たすけ)ともなります。 どんなことでもその師を尊ばなかったりその資を大切にしなければ知恵者といっても迷うことになります。 これを奥深い玄妙な真理と言います。
    
 
 襲明(しゅうめい)という言葉がありますが、これは「明」をおおう、つまり明智に従い表面的知識を拭い去り、「道」と一体となった、「理屈を超えた」状態の大切さを唱えています。 まさに「無為自然」のあり方ですね。
   
 
 坂城町長 山村ひろし