瀬口さん(キャノングローバル戦略研究所)の中国レポート

先日、坂城にも来られて講演をしていただいた、瀬口清之さん(キャノングローバル戦略研究所)から最近の中国レポートをいただきました。 中国の内陸部の経済の活性化には目を見張ります。 日本の空洞化を心配するばかりではだめで、いかにビジネスを拡大し、日本に利益を還元し、研究開発を強化し、ビジネス拡大を計らなくてはなりません。 あと、10年で中国は米国のGDPを抜き去ります。この10年が勝負と見なくてはなりません。 詳細は以下のサイトをご覧ください。

https://f.msgs.jp/fcnts/arv/111222seguchi.pdf

以下、瀬口さんのレポート要旨です。

<主なポイント>

○ 内陸部の主要3都市では、いずれもマンション建設ラッシュが続いており、どこへ行ってもクレーンが立ち並ぶマンション建設現場が目につくことが多かった。 中国の旺盛な不動産実需は衰えていないため、当分バブル崩壊が生じるとは考えられない。

○ 内陸部の経済成長とともに拡大する国内市場での販路拡大を目指し、内陸部主要各市において日本企業の進出・増産の拡大が目立っている。それでも、内陸部現地の邦銀支店長や地方政府幹部から見ると、拠点展開や製品開発に関する日本企業の取組み姿勢は依然理解できないほど慎重過ぎると評価されている。

○ ここ数年、大手邦銀の取引先が中国での合弁相手に騙されたという話は聞かれなくなっているほか、中国から日本への配当金送金についても全く心配の必要がなくなっているが、多くの日本企業はいまだにそうした事実すら認識していない。今後の中国ビジネスの順調な展開に伴い、誤った認識や過度に慎重な姿勢が修正されれば、日本企業の内陸部への進出はさらに加速する可能性が高いと考えられる。

○ 重慶、成都、武漢いずれにおいても、交通・運輸インフラの建設が引続き急ピッチに進んでおり、周辺地域との経済連携、経済誘発効果の拡大が一層促進される。

○ 重慶・武漢・成都のワーカーの賃金水準は、沿海部に比べ10%程度の差しかなくなっている。物流が発達し、役所の事務処理効率も高い沿海部に比べると、内陸部の方がむしろコストは高くつくケースも多い。このため今後内陸部に進出する企業の目的はもはや低賃金を利用したコストダウンではなく、労働力確保が主となっている。

○ 多くの企業の日本の本社ではブランドを傷つけるリスクのある本社以外での製品開発に対して否定的である。このため、中国現地で中国人消費者ニーズにマッチした製品を開発すればはるかに大きな収益の確保が可能となるにもかかわらず、目の前のチャンスをみすみす喪失せざるを得ない状況が続いている。

○ 現地拠点のトップやNO.2 など経営幹部に任命された優秀な中国人の能力をフルに発揮させるには、過去の日本人幹部のバイアスのかかった人事考課を即座に修正し、より実務重視型、能力主義の組織体制に改めることが望ましい。しかし、そうした人事考課の修正を行おうとしても、継続性を重視する日本の本社サイドの人事部門がこれを認めないケースが多い。このためせっかく優秀な中国人社員が現地拠点経営幹部に任命されていながら、十分な実力を発揮できないという結果を招いている。

以上です。

坂城町長 山村ひろし

老子の続き(第26章)

ここでは、人間としての「重さ」あるいは「軽挙妄動」の戒めを説いています。 最近の政治の軽さを老子先生はどのように見ているのでしょうか。

                     

重爲輕根。靜爲躁君。是以聖人、終日行、不離輜重。雖有榮觀、燕處超然。奈何萬乘之主、而以身輕天下。輕則失臣、躁則失君。

                  

 重(ぢゅう)は軽(けい)の根(こん)たり。 静(せい)は躁(そう)の君(きみ)たり。 是(ここ)を以って聖人は、終日行けども輜重(しちょう)を離れず。 栄観(えいくぁん)ありと雖(いへど)も、燕處(えんしょ)超然たり。 奈何(いかん)ぞ萬乗(ばんじょう)の主にして、身を以って天下より軽しとするや。 軽ければ則ち臣(しん)を失い、躁がしければ則ち君たるを失ふ。

                

 重いものが軽いものの支えとなるように、静かさは騒々しさを治めます。聖人は一日中行進しても決して輜重(しちょう 軍需品を乗せた車両)を離れません。素晴らしい眺めがあると言っても超然としています。大国の主が天下に対して軽々しく行動してよいものでしょうか。軽挙が多ければ臣下を失い、騒がしく妄動すれば君主の立場を失ってしまいます。

             

 重要ということばも「重いかなめ」であり、慎重も「重く慎む」という意味ですね、国を治める者、首長、経営者にとっても大切な心持ですね。

                       

 坂城町長 山村ひろし

  

森仁志さんの個展「森仁志のあゆみ展」

 坂城町在住のリトグラフ作家で画家の森仁志さんが「上野の森美術館」で個展を開かれておられます。

 昨日(12月22日)、坂城町議会宮島議長さん、新田醸造の新田社長さん、葛尾食品臼井社長さんと伺いました。
 

 この展示会は「上野の森美術館」全館貸切で、年末年始開催されております。
 森さんの今までの代表作品のほとんどと、最近の油絵(大作)が一同に拝見できます。 
 大変すばらしい展覧会です、是非、ご覧下さい。
 
 
「森仁志のあゆみ展」
2011年12月21日(水)~28日(水)
2012年 1月 2日(月)~5日(木)
時間 AM 10:00–PM5:00  
休館日 12月29日(木)~1月1日(日)
入場料 一般500円 学生無料

 
           
 
     前列左から、森さん、山村、宮島議長
     後列左から、奥様、臼井さん、新田さん
 
    
 坂城町長 山村ひろし

津久井さんからご招待

上五明で「トンカツ津久井」を経営されておられる、藤井吉男さん、豊久さんは、毎年12月に「ともいきライフ月影」の皆さんをご招待し、昼食のご接待をされています。

ともいきライフ月影の皆さんと。

後列左から二人目が、ともいきライフ月影 松井寮長

今年で10年目になるそうですが、今日(12月20日)も大変美味しい、特製うどんを月影のスタッフも入れ約80名の方に提供されておられました。 私もご相伴にあずかりました。

月影の皆さんは一同、大変大喜びで少し早い年越しうどんを堪能されておられました。

このような活動を長くされておられる「津久井」さんに心より感謝申し上げます。

坂城町長 山村ひろし

里山を守り、育てる

昨日(12月17日)、「さかきテクノセンター」で「ふれあいの里山づくりシンポジウム」が開催され、私もパネリストの一人として参加しました。(主催:南条生産森林組合、後援:長野県長野地方事務所、坂城町)

信州大学 中村浩志教授

パネリスト:左から、中村教授、山村町長、柳沢直幸氏、内田守之氏、山極太忠氏

本シンポジウムは坂城町南条生産森林組合が長野県の元気づくり支援金事業を活用した「ふれあいの山」整備の一環として開催されました。

「ふれあいの里山」づくりをテーマとして、信州大学中村浩志教授、南条生産森林組合理事長山極太忠氏、さかき里山トレッキングクラブ会長柳沢直幸氏、太郎山山系を楽しくつくる会会長内田守之氏と私が参加して2時間半にわたり、大変熱のこもった議論をいたしました。会場も200名近くの方が来られ、坂城の恵まれた自然をいかに大切に守り、育てるか内容の濃いディスカッションを行いました。

私も、先日(12月13日)「ふれあいの里山」を見てまいりましたが、約半年の期間で見事な里山が作られています。年内には完成とのことです。是非、皆さまも現地へお出でください。

坂城町長 山村ひろし

故竹内元幸さんの刀剣・書籍など多数、寄贈いただきました。

坂城町の「鉄の展示館」には多くの方々からいただいた所蔵品が沢山あります。

このたび、以前にも貴重な刀剣を寄贈いただいた、埼玉県在住の故竹内元幸さんの奥様、竹内育子さんから、日本刀1点(無銘・伝長船長守)、槍1点と、刀剣関係の書籍115点をご寄贈いただきました。

左から甥の竹内昌燎さん、竹内育子さん、山村町長

今回の寄贈は、本年9月に亡くなられた元幸さんのご遺言によるものです。
 元幸さんは、ご自身が所有されている刀剣の今後の保管などについて思案されるなかで、故宮入行平刀匠の生地である当町の鉄の展示館に、所蔵刀をご寄贈されてきました。

平成19年には「長船長光」の太刀と付属拵えを、平成21年には「長船盛光」の脇差と付属拵えを同館に寄贈されており、また、その功績により平成19年に紺綬褒章を受章されています。

今回ご寄贈いただいた刀は、南北朝時代の14世紀半ばから後半に活躍した、備前国(岡山県)の名工・長船長守の作とされるもので、(財)日本美術刀剣保存協会の鑑定により重要刀剣に認定されている名刀です。

「鉄の展示館」は来年10周年を迎えます。現在、新たな企画展を種々企画しておりますが、この中でもご披露できればと考えております。ご期待下さい。

     

坂城町長 山村ひろし

「お話の会」のサンタクロース

本日(12月10日)坂城図書館で開かれた、「お話の会」(代表:氷沢清美さん)に参加しました。 

この会は坂城町立図書館で毎月第2土曜日の午前中に開かれています。 昭和61年(1986年)から始められましたので、今年で25年目を迎えました。 12月は毎年クリスマス会を兼ねて開催されます。 

今日のプログラムは、「はらぺこ あおむし」の影絵から始まり、腹話術、手品など大変盛りだくさんの内容で、最後にサンタ・クロース(山村)が登場し、お話と子どもたちにプレゼントを渡しました。 (眼をキラキラ輝かせた子どもたちと保護者の方々が約60名ほど参加されました。)

「お話の会」のメンバーは5名なのですが、毎月、意欲的なプログラムを考えられ、25年も続けられておられます。 このご努力に大きな敬意を表します。

来月は1月14日(土)10:30からです。 25周年記念として開催していただくようお願いもしました。 私も参加して、お話をさせていただく予定です。

大勢の良い子のちびっこ達の参加を待っています。

     

坂城町長 山村ひろし

老子の続き(第25章)

この章は老子の宇宙観を知るうえで重要な箇所です。 宇宙の根源、ビッグバーンの概念をも感じることが出来ます。

   

有物混成、先天地生。寂兮寥兮、獨立而不改、周行而不殆、可以爲天下母。吾不知其名。字之曰道、強爲之名曰大。大曰逝、逝曰遠、遠曰反。故道大。天大。地大。王亦大。域中有四大、而王居其一焉。人法地、地法天、天法道、道法自然。

 物有り混成し、天地に先だって生ず。 寂(せき)たり寥(れう)たり、独立して改(あらた)まらず、周行して殆(おこた)らず。 以て天下の母と為す可(べ)し。 吾、其(そ)の名を知らず。 これに字(あざな)して道と曰(い)ひ、強(し)いて之(これ)が名を為して大と曰う。 大なれば曰(すなは)ち逝(ゆ)き、逝けば曰(すなは)ち遠ざかり、遠ざかれば曰(すなは)ち反(かへ)る。 故に道は大なり。 天は大(だい)なり。地は大(だい)なり。 王も亦(また)大なり。 域中(ゐきちゅう)四大(しだい)有り。 而(しか)して王は其(そ)の一に居る。 人は地に法(のっと)り、地は天に法り、天は道に法り、道は自然に法る。

 いろいろなものが混ざり合って一つになり、天地のできる以前に存在しています。 音もなくうつろに形もなく、何物にも頼らず独立し変わることもありません。 どこまでも大きく巡り回りとどまることがありません。 その様子は天下の根源を作り出す母のようです。 私はその名を知りません。 とりあえず仮の字(あざな)をつけて道とし、しいて名を大とします。 大と言うごとくに大きく動き、遠ざかり、まるで大宇宙の動きのようにふたたびもとにもどってきます。 道は大きく、天も大きく、地も大きく、王もまた大きな存在です。 この世の中には四つの大きな大があります。 王もその一つなのです。 人は地の法則に則り、地は天の法則に則り、天は道の法則に則ります。 道は自らの自然な在り様に従って行動します。

   

 実に壮大な話ですが、文中、「四大」とあるのは「道、天、地、王」ですが、ここに「王」が入ってくるのが老子のユニークな現実的な立場だと言えます。 いずれにしても、大宇宙の滔々とした動きの中、堂々と無為自然の立場で生きていたいものです。

   

 坂城町長 山村ひろし

第6回坂城町経営革新塾

本日(12月8日)、第6回坂城町経営革新塾が開催され参加しました。(参加者30名 主催者:(財)さかきテクノセンター、坂城町商工会、坂城町 コーディネーター 島田亨久氏)

今回は「坂城町経営革新塾」のメンバーに「坂城町ニューリーダー研究会」の面々も加わり、熱のこもったシンポジウムとなりました。

坂城町経営革新塾については、以前にも記述しましたが、坂城町の若手経営者を対象にしたセミナーです。 これからの坂城町を引っ張ってくれる方々の勉強の場として、今年新たに開催されたものです。

本日は、私と日精樹脂工業 代表取締役社長の依田穂積さんが講師として招かれました。

依田さんは温和な人柄に似ず、経営者としての為すべきことを、ご自身の体験を紹介されながら、大変厳しく話されました。 誠に素晴らしいお話で大いなる感銘を受けました。

私は、~来年はどういう年になるか ~「モノづくり」から「コトづくり」への話 ~「スマートタウン坂城を目指して(これからの町づくり) ~「重職心得箇条」(佐藤一斎) ~「技術立国建白書」の話などをしました。

坂城の若手経営者の反応は誠に素晴らしく、大いに感じ、満足して帰りました。

今後の彼らに、大いに期待したい。

坂城町長 山村ひろし

X'mas コンサート (中心市街地コミュニティーセンター)

昨日(12月4日)の駅前イルミネーション点灯式に続いて、中心市街地コミュニティーセンターで、点灯記念のクリスマスコンサートが開催されました。

出演は、上田市を中心に活動する「THE  アルペジオバンド」の皆さんです。

ユーモアたっぷりな演奏会で皆さんよくご存知の懐かしい曲をたっぷり聴かせていただきました。 会場いっぱいに集まった来場者の皆さんも大満足でした。

また、にぎわい坂城の方々のご配慮でワインやスナックもいただき、大いに盛り上がりました。

坂城町長 山村ひろし