信濃毎日新聞選、「坂城町3大ニュース」

 今年もいよいよ大晦日となりました。 この一年間皆様方にとってどんな年だったでしょうか。 

 今年は、国内外での大規模な災害のみならず、米国・欧州での経済危機、極端な円高なども加わり、日本・世界の大きな転換の年として記憶に残る一年となりました。
 このような社会情勢のなか、本年4月の町長選挙におきまして、皆様方から誠に温かいご支援を賜り、町政を担わせていただくこととなりました。
 何とか、大晦日を迎えましたが、昨日(12月30日)の信濃毎日新聞恒例の記事「市町村(坂城町)の3大ニュース」として以下の項目が取り上げられました。
 
  1.町長選で山村弘氏が初当選
  2.イトーヨーカ堂の全国初の移動販売車が運行
  3.スマートコミュニティー構想事業に着手
 
 皆さま方の3大ニュースはいかがだったでしょうか。
 どうか良いお年をお迎えください。
  
 坂城町長 山村ひろし

老子の続き(第27章)

この章は、実に内容の濃い深いものを多く含んでいます。 人の有り方、人との関係、社会とのあり方、人の使い方などなど大いに参考になります。

 

善行無轍迹、善言無瑕讁。善計不用籌策、善閉無關楗而不可開、善結無繩約、而不可解。是以聖人常善救人、故無棄人。常善救物。故無棄物。是謂襲明。故善人者不善人之師、不善人者善人之資。不貴其師、不愛其資、雖智大迷。是謂要妙

 
 善く行くものには轍迹(てっせき)無く、善く言うものは瑕謫(かたく)無し。 善く計るものは籌索(ちゅうさく)を用ひず、善く閉ずるものは関楗(くわんけん)無くして開く可(べ)からず、善く結ぶものは縄約(じょうやく)無くして解く可からず。 是を以て聖人は常に善く人を救ふ、故(ゆえ)に棄人無し。 常に善く物を救ふ、故に棄物無し。 これを襲明(しゅうめい)と謂(い)ふ。 故に善人は不善人(ふぜんにん)の師、不善人は善人の資なり。 その師を貴ばず、その資を愛せざれば、智なりと雖(いえど)も大いに迷ふ。 是を要妙(ようみょう)と謂ふ。

 無為の状態ですぐれた進み方のできる者には轍(わだち)の痕が残りません。 すぐれた話のできる人には言葉に瑕(きず)がありません。 すぐれた計算を行う人は算木など必要としません。 すぐれた戸締りでは鍵をかけなくても開けることができません。  
 すぐれた結びは縄がけをしなくてもほどくことができません。 (契約などしなくても反故にすることがないということです)
 このように、聖人はうわべにとらわれず無為の状態で物事をよく見ることができ、その本来持っているものを大切にするので、人をもよく救うことができるのです。 従って、捨てられる人などありません。 また、物をよく救います。従って捨てられるものもないのです。 これは襲明(しゅうめい)あるいは明知を身につけていることと言います。 従って、善人は不善人の師ともなりますし、不善人は善人の資(たすけ)ともなります。 どんなことでもその師を尊ばなかったりその資を大切にしなければ知恵者といっても迷うことになります。 これを奥深い玄妙な真理と言います。
    
 
 襲明(しゅうめい)という言葉がありますが、これは「明」をおおう、つまり明智に従い表面的知識を拭い去り、「道」と一体となった、「理屈を超えた」状態の大切さを唱えています。 まさに「無為自然」のあり方ですね。
   
 
 坂城町長 山村ひろし