令和6年 第3回 坂城町議会定例会 招集あいさつ

 本日(9月2日)、令和6年第3回坂城町議会定例会が開会しました。 以下、招集のあいさつを掲載させていただきました。

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 本日ここに、令和6年 第3回 坂城町議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様のご出席をいただき開会できますことを心から感謝申し上げます。

 さて、先週 日本に上陸した非常に強い勢力の台風10号は、昨日、東海道沖で熱帯性低気圧に変わりましたが、進路にあたった九州や四国、近畿などのほか、台風から離れた地域でも記録的な大雨を観測し、人的被害も出るなど、広範な地域に甚大な被害をもたらしました。今回の台風は、速度が非常に遅く、同じ地域に長時間とどまったことで、被害が拡大したものと考えておりますが、温暖化の影響で、今後こうした台風がふえるとの指摘もあります。また、この夏は大気の不安定な状態が続き、当町におきましても、激しい雷雨がたびたび発生し、大雨警報なども発令されましたが、全国各地でも、激しい雷雨や活発な前線の活動に伴う大雨などで、河川の氾濫や土砂災害が頻発し、建物の浸水や損壊、道路の冠水など、自然の驚異が日本列島を襲っています。町では、7月25日に全区長さんにお集まりいただき、台風シーズンが本格化する夏から秋にかけ、大雨への備えが益々重要になることから、ハザードマップや避難情報のポイント、避難行動フローなどについて説明をさせていただく「防災説明会」を開催し、日頃からの備えをお願いしたところでありますが、改めて災害時の行動などを再確認していただきますよう、お願いするところであります。

 また、去る8月8日の午後4時43分頃には、宮崎県沖の日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、宮崎県日南市で最大震度6弱を観測したのをはじめ、九州から近畿、東海にかけての広範囲で揺れが観測されました。今回の地震は、南海トラフ地震の想定震源域で発生したことから、気象庁では2017年11月の運用開始以来 初めて「南海トラフ地震 臨時情報“巨大地震注意”」を発表し、通常の生活を維持しながらも、発生から1週間は地震が起きたらすぐに避難ができる準備をするよう呼びかけました。

 政府の中央防災会議では、最大クラスの南海トラフ地震が発生した場合、広範な地域での強い揺れや大津波を想定しており、特に著しい地震災害の恐れがある地域を「南海トラフ地震 防災対策 推進地域」に指定し、県内でも南信地域を中心に34市町村が指定されています。当町は指定地域ではありませんが、夏休みやお盆の時期と重なり、旅行などで多くの人の移動が見込まれたことから、県からの注意喚起をいち早く町ホームページで町民の皆さんにお伝えをしたところであります。また、8月9日には神奈川県西部、19日には茨城県北部を震源とする地震が発生し、いずれも最大震度5弱を観測するなど、大きな地震が多発する中、町におきましては、8月25日に、大型の地震を想定しての「町 総合防災訓練」を、村上地区を対象として 村上小学校において実施いたしました。前日の降雨により、一部訓練は中止としましたが、村上地区の自主防災会や、民生委員、婦人消防隊、消防団など、大勢の皆さんに 情報伝達訓練や 避難所設営訓練 などの各種訓練にご参加いただいたところであります。また、今回の訓練では、長野県 動物愛護会 長野支部にもご協力をいただき、ペットの同行避難についての理解を深めていただく場も設けたところであり、こうした様々な訓練を通じ、常日頃からの備えの重要性を再認識していただく機会になったものと考えております。

 さて、今年で47回目を迎えた夏の風物詩、町民まつり「さかき どんどん」を 8月3日に横町・立町通りを会場に開催し、昼の部ではステージ発表や特別ゲストの音楽芸人「こまつ」さん によるライブが行われ、子ども広場やビアガーデンでは大勢の方で賑わいました。また、今年は、村上義清没後450年を記念し、商工会の皆さんや子供たちが手作りの甲冑を身にまとい 横町通りを行進する甲冑行列や、千曲川坂城陣太鼓による太鼓演奏、神輿の練り歩きが行われたほか、夜の部では5年ぶりに踊り流しが開催され、各連が息の合った踊りや威勢の良いパフォーマンスを披露し、横町、立町通りが熱気に包まれました。連日猛烈な暑さが続く中ではありましたが、ご参加いただいた町民の皆様や、開催にあたりご協力いただきました関係者の皆様に深く感謝申し上げます。

 さて、この度、近代建築の記録・保存を目的として、オランダに本部を置く国際的学術組織であるDOCOMOMOの日本支部、一般社団法人DOCOMOMO Japanによる「日本におけるモダン・ムーブメントの建築290選」に、町体育館が選定されました。昨年は、全国で10件の新規認定があり、選定につきましては、日本建築学会の協力を得て取りまとめたもので、年月を経てもオリジナルの建築的価値を残していることや、建築当時に技術的な革新性を有し、使用される中でその価値が継承され、高められていることなどが基準になっているとのことで、県内では軽井沢町の聖パウロ教会など4件、立科町の1件に次いで6件目の選定となりました。

 町体育館は、千曲市(旧更埴市)出身の建築家 滝澤健児さんの設計により、1970年(昭和45年)に建築されたもので、DOCOMOMO Japanの評価としましては、「町民が誇りを持てるシンボル的存在であることを願い、個性的な創造力を駆使した屋根の折版形状と、切妻の庇が並んだ軒先(三角スクリーン)が特徴的なデザインで、ダイナミックな空間構成を特徴とするモダニズム建築群の代表的なものであり、今後の更なる利用が期待される」とのことでありました。

 今回の選定を受け、8月19日には、DOCOMOMO Japanの代表理事 及び、選定の推薦にご尽力いただきました長野県建築士会の皆様がお見えになり、「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」選定プレートを贈呈いただきました。このプレートにつきましては、体育館を訪れた方にもご覧いただけるよう、体育館に入って正面に設置されております掲示板上部の壁に掲示をしておりますので、お越しの際は是非ご覧をいただきたいと考えております。

 さて、世界の経済情勢でありますが、日本総研などによりますと、アメリカでは、4~6月期の実質GDP成長率は前期比 年率プラス2.8%と、前期から伸びが加速している一方、雇用改善ペースの鈍化や若年層などの支出余力の低下などにより、年後半の個人消費は減速するものの、利下げなどにより景気拡大ペースは底堅く推移する見通しとしております。

 また、ヨーロッパにおきましては、インフレ圧力の緩和による実質所得の回復により、個人消費が緩やかに増加し、ECB(欧州中央銀行)による利下げも内需の拡大に寄与する見通しから、景気は持ち直しの動きを続ける見通しではあるものの、フランスの政局混乱が財政悪化への懸念につながる可能性や、アメリカ大統領選挙の結果に注意が必要としております。

 一方、中国においては、国内需要の鈍化を主因として景気が減速しており、4~6月期の実質GDP成長率は、前期比年率プラス2.8%と、1~3月期から大幅に低下している状況となっております。節約志向による個人消費の低迷に加え、これまで景気の下支え方向に作用していた輸出についても、欧米諸国がEVなどへの関税を引き上げる予定で、一転して下振れ要因になることが予想されるところであります。

 次に、国内の状況でありますが、内閣府による8月の「月例経済報告」では、「景気は、一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復している。」としており、先行きについては、「雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待される」とする一方、海外景気の下振れによるリスクや、物価上昇、中東情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある。」としております。

 また、日銀松本支店が7月に発表した「長野県の金融経済動向」によりますと、個人消費は緩やかに増加しており、公共投資についても増加しているとしております。また、設備投資も堅調に推移している一方で、企業の景況感は幾分悪化しているとしており、総論として「長野県経済は、一部に弱めの動きが見られるものの、持ち直している。」との観測であります。

 当町におきましては、7月に実施いたしました町内の主な製造業20社の4~6月期 経営状況調査の結果では、生産量は、3ヶ月前の比較でプラスとした企業が6社から5社に、また、売上げについては7社から8社になるなど、ほぼ横ばいで推移しているものの、3か月後の見込みでは、生産量をマイナスとしたのは7社から2社に、売り上げについても8社から2社に減少するなど、明るい兆しがみえております。

 雇用につきましては、4~6月の実績が総計でプラス73人と、3か月前のマイナス16人から大幅に増加し、来春(令和7年4月)の雇用につきましても、11社が増員予定で、7社が減員分の補充等を予定するなど、全体では116人の増員予定となっており、事業の拡大に向けた活発な姿勢が伺える状況となっております。

 為替レートや株価が乱高下する不安定な状況ではありますが、国内外の経済動向を注視しつつ、今後の町内企業の発展に期待するところであります。

 続きまして、令和5年度の決算状況について申し上げます。

 まず、歳入につきまして、町税のうち 町民税の 個人分 が、令和4年度と比較いたしますと、プラス2.2%、約16,000千円の増収となった一方、法人分 につきましては、物価高騰による経費等の増加や売り上げの減少などにより、マイナス23.1%、約1億23,000千円の減、固定資産税につきましては、マイナス0.5%、約6,000千円の減で、町税全体では、前年度対比マイナス3.9%、約1億8,000千円の減収となりました。

 地方交付税につきましては、普通交付税の算定基礎となる基準財政収入額の算定費目であります 町民税が 大幅に増額算定となったことから交付額は減額となり、地方交付税全体では、前年度対比マイナス11.0%、約1億87,000千円の減となっております。

 また、普通交付税の算定基礎となる基準財政収入額と基準財政需要額を用いて算出される「財政力指数」につきましては、3か年の平均値が前年度の0.641から0.621となり、0.02ポイントの減となっておりますが、県内における順位については昨年同様、

 77市町村中6番目、町村の中では前年度の3位から 軽井沢町に次ぐ第2位と上昇しております。

 次に、国庫支出金につきましては、前年度に引き続き、新型コロナウイルスや物価高騰対策に係る 地方創生 臨時交付金等の補助金が交付されましたが、新型コロナウイルスの感染対策及びワクチン接種に係る補助金が減額となり、前年度と比較し、約1億38,000千円の減となっております。

 県支出金につきましては、JAながのちくま果実流通センターの施設等改修に係る産地生産基盤 パワーアップ事業交付金の増額等により、プラス11.9%、約51,000千円の増となっております。

 諸収入につきましては、昨年4月から開始した小中学生の学校給食費の無償化に伴う 学校給食費納入金の減額等により、前年度と比較し、約47,000千円の減、町債につきましては、前年度実施の 町体育館 耐震改修事業に係る緊急防災・減災事業債や臨時財政対策債の減額等により、マイナス46.3%、1億54,000千円の減となっております。

 以上、歳入全体の決算額は、前年度対比マイナス7.2%となる76億90,105千円であります。

 一方、歳出につきましては、町道A01号線道路改良事業や橋梁修繕事業を継続して実施しましたが、前年度事業の町体育館耐震補強・大規模改修事業や、びんぐし湯さん館リニューアル改修工事の減に加え、文化センターの耐震改修 及び 大規模改修工事を令和6年度に繰越したことなどにより、普通建設事業費全体では、前年度対比マイナス53.0%、金額で約6億15,000千円の減となる約5億45,000千円となりました。

 次に、義務的経費のうち 扶助費につきましては、児童手当等の減により前年度対比マイナス5.7%、人件費につきましてはプラス0.6%、公債費につきましてはプラス2.2%で、義務的経費全体では、マイナス0.7%、約17,000千円の減となっております。

 その他の経費につきましては、電力・ガス・食料品等価格高騰 緊急支援給付金 給付事業などにより、補助費等が前年度対比プラス8.0%、基金積立金などの積立金につきましてはマイナス53.4%で、その他の経費全体では、マイナス8.7%、約3億90,000千円の減額であります。

 以上、歳出全体の決算額は、前年度対比マイナス12.5%となる 71億55,239千円となっております。

 なお、令和5年度決算を受けての財政健全化法による財政指標であります、「実質赤字比率」、「連結実質赤字比率」、「将来負担比率」につきましては、前年度と同じくいずれもマイナス、起債発行時の制限の基準となります「実質公債費比率」につきましては3か年平均で、前年度と同じ7.9%となっております。

 いずれの指標につきましても、早期健全化基準及び財政再生基準に比べ健全な状況で推移をしており、引き続き、将来にわたる負担の軽減、健全な財政運営に努めてまいります。

 続きまして、6月定例会以降の主な事業の進捗状況について申し上げます。

 新複合施設につきましては、本年度 実施いたします、基本設計業務の委託業者を選定するため、7月29日に開催しました「指名型プロポーザル審査会」において、設計業者5社から「新複合施設 基本構想・基本計画」を踏まえた提案をいただき、厳正な審査により最優秀提案者を決定し、基本設計業務委託契約を締結したところであります。

 また、先月28日には、新たに3名の公募委員を加えた建設委員会を開催し、基本設計業務における提案内容の説明の他、今後のスケジュールなどについてご協議いただきました。

 基本構想に掲げております「すべての人が安心できる居場所になると共に、人がつながり、笑顔がつながる、well-being の実現空間」となるよう、引き続き取組を進めてまいります。

 次に、町のDX推進に向けましては、国の「デジタル田園都市 国家構想交付金」を活用した今年度の取組としまして、「書かない窓口」及び「公共施設の予約システム」並びに「観光・文化デジタル化事業」の3事業について導入を予定しているところであります。各事業とも、入札によるシステム構築業者の選定を行い、現在、稼働に向けた準備を進めているところであり、利便性が高く、使いやすい仕組みとなるよう構築を図ってまいりたいと考えております。今後、運用に向けた準備が整い次第、利用方法等につきまして、広報や町ホームページ等を通じて、町民の皆さんに順次お知らせしてまいりたいと考えております。

 次に、2050年ゼロカーボンに向けた取組としまして、9月1日より 順次、町内の公共施設など7か所にEV(電気自動車)充電設備を設置し、供用を開始しているところであります。走行時に二酸化炭素や大気汚染物質を排出しない電気自動車の利用をしやすい環境を整えることで、電気自動車等の普及を促進し、地球温暖化の抑制と脱炭素社会の実現を図ってまいります。

 また、公益財団法人 さかきテクノセンターが予定しております、テクノセンター建物のエネルギー収支を25%以下まで削減する

 Nearly ZEB化 を目指した施設改修事業につきましては、この度、環境省の補助事業として補助金の交付決定が得られ、いよいよ、改修工事に着手したとお聞きしております。

 テクノセンターにつきましては、開館から30周年の節目を迎えたところでありますが、次の30年先へ、2050ゼロカーボンの実現に寄与する「ものづくりのまちのゼロカーボン化」に向けた、大いなる前進であると期待するところであります。

 また、びんぐし湯さん館におきましても、温室効果ガスの排出削減と施設の電気料金の軽減を図るため、現在、太陽光発電設備の整備工事を行っており、10月中旬頃より発電を開始する予定としております。

 続いて、町内インフラ関係の動向について申し上げます。

 国道18号坂城更埴バイパスにつきましては、令和5年度末現在の用地買収率が87%とお聞きしているところで、今年度の工事内容といたしますと、網掛地区2か所のうち、村東集落付近において、路床・路体盛土、補強土壁工、プレキャストカルバート工、排水構造物工、側道舗装工 等のほか、月見区西側付近において、道路土工、地盤改良工、カルバート工、排水構造物工、舗装工などが行われる予定とお聞きしているところであります。

 去る8月7日は、新国道 上田篠ノ井間 建設促進期成同盟会として、千曲市、長野市、上田市、坂城町が合同で長野県及び長野国道事務所への要望活動を行うなど、一日も早い完成を目指し、引き続き取り組んでまいります。

 また、主要地方道坂城インター線の延伸につきましては、本年3月25日、平成27年度に事業化された国道18号からテクノさかき工業団地までの400mの区間の供用が開始されるとともに、テクノさかき工業団地から千曲川を渡り、国道18号バイパスと接続する区間につきましても、今年度早々、事業化が決定されたとお聞きしているところであります。 

 町といたしましても、国道バイパス事業とあわせ、坂城インター線延伸事業の早期開通の進捗を図るべく、引き続き国や県等への関係機関への働きかけを行ってまいりたいと考えております。

 また、昭和橋修繕工事につきましては、今年度は国道側より1連目から3連目上流部の主構(アーチ部)補修工事に10月から着手する予定としております。工事期間中、長期間にわたり交通規制を実施するため、皆様にはたいへんご不便をおかけいたしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。

 次に、水道事業広域化の検討につきましては、本年4月8日、県企業局と長野市、上田市、千曲市、坂城町の5団体により設立いたしました「上田長野地域 水道事業広域化協議会」の第1回協議会が開催され、その後7月30日に開催されました第2回協議会では、現時点での課題 及び その課題の解消に向けた協議の方向性を共有することを目的とした「基本計画」を策定する方針を確認いたしたところであります。

 今後も引き続き、町民の皆さんへの 丁寧な説明とともに、ご意見をお聞きしながら、広域化を含めた更なる検討を行い、今後の水道事業の方向性を決定してまいりたいと考えております。

 中心市街地街並み整備事業につきましては、昨年度 実施しました 鉄の展示館北側、旧児玉邸敷地内の建物解体、竹木の伐採等に引き続き、今年度は竹木の伐根、西側ブロック塀の基礎撤去、敷地内の整地工事を行い、7月末に完了いたしました。今後の整備につきましては、地域の方や有識者の方などのご意見をお聞きする中で、利活用について検討してまいります。

 また、中心市街地コミュニティセンターにつきましても、老朽化した空調設備の更新工事を9月下旬までの予定で実施しております。工事期間中は、施設が休館となり、ご利用いただいている皆様にはご不便をおかけしておりますが、ご理解とご協力をお願いします。

 また、葛尾組合において進めております 不燃ごみ 及び 資源物の安定処理を継続していくための 製品プラスチックの収集に対応した 新たなリサイクルセンター建設事業につきましては、現在、旧焼却施設の解体に向けて 除染作業とごみピットの埋め立てを行っているところであり、今月から、煙突の解体に着手いたします。引き続き 葛尾組合 及び 千曲市 と連携を図りながら、ごみ排出量の削減や分別徹底等によるごみの減量に努めるとともに、資源循環の推進に向けて、適正なごみ処理システムやリサイクルシステムの構築を図ってまいります。

 次に、小中学校の環境整備といたしまして、町内の小中学校体育館のトイレについて、夏休み期間中に洋式化工事を実施いたしました。この工事は、すでに洋式化を行っている南条小学校を除き実施したもので、快適な学校施設の整備を図るとともに、災害時に避難所となる各小中学校の体育館が、高齢者から幼児まで 誰もが安心して快適に利用できるよう実施したものであります。

 また、各小中学校に、順次、整備を進めることとしております 災害用マンホールトイレにつきましては、今年度 設置を予定しております村上小学校について、6月末に施工業者が決定し、現在は資材の手配を行っており、10月の工事着手、来年1月の竣工に向け、準備を進めているところであります。

 さて、昨年度より進めてまいりました 町文化センターの耐震補強及び大規模改修工事が6月末に竣工し、より安全で快適にお使いいただける施設として、7月1日よりリニューアルオープンいたしました。

 7月21日には、リニューアルオープン記念イベントとして、国内有数のチェリストであります 海野幹雄さんを中心とする演奏家をお招きしての「サマー・コンサート」を開催し、ヴァイオリン・チェロ・ハープ・ピアノによる華麗なアンサンブルや、海野さんが特別にアレンジした「坂城町の歌」のアンコール演奏など、約160名の皆様に 美しい音色を堪能していただきました。

 また、森工房を主宰しております故 森仁志氏のご遺族様からご寄贈いただきました フランス北西部 ブルターニュ地方の巨石遺構、カルナック列石を描いた油彩画作品「有明の月」を 文化センター大会議室入口横に展示し、改装なった施設に彩りを添えていただきました。改めて御礼を申し上げますとともに、文化センターへお越しの皆様はじめ、多くの皆様にご覧いただきたいと考えております。

 また、文化センターにおきましては、議員各位にもご列席いただく中、8月15日に、「第69回 二十歳のつどい」が開催され、二十歳を迎えた101名の皆さんに出席いただき、二十歳を祝う式典と、記念撮影を行いました。

 今年度の「二十歳のつどい」では、リニューアルいたしました大会議室の大型スクリーンに、二十歳を迎えた皆さんの小中学校時代の写真などの映像が映し出され、懐かしさと 歳月の流れの速さに 歓声があがっていました。また、実行委員の代表からは、これまで支えてくれたご家族などへの感謝とともに、人として社会に貢献していけるよう頑張りたいなどの思いが述べられ、頼もしく思うとともに、今後それぞれの目標に向かい、大いに活躍されることを期待したいと思うところであります。

 さて、国の総合経済対策として実施しております 物価高騰の影響を受ける 低所得者世帯への支援につきましては、6月定例会で補正予算をお認めいただき事業を進めているところで、8月末時点におきまして、令和6年度に 新たに住民税均等割非課税 または 所得割非課税となる世帯への10万円給付を、213世帯に、当該世帯を対象に18歳以下の児童1人当たり5万円の加算給付を 35人分行ったところであります。給付金の申請期限は10月31日までとなっておりますので、期限内に申請いただくよう広報等で周知を図ってまいります。

 また、今年度実施しております所得税及び個人住民税所得割額の定額減税と合わせ、減税しきれないと見込まれる方への「調整給付金」の支給につきましては、先月9日に支給対象となる約2,700人の方に対し 支給の通知を送付いたしました。支給時期につきましては、確認書類等が整い次第順次支給することとしており、1回目の支給は、9月10日を予定しているところであります。調整給付金につきましても、確認書等の返送が必要な方の提出期限は10月31日までとなりますので、周知に努めてまいります。

 さて、9月16日の敬老の日を迎えるにあたり、町内で在宅の高齢者の皆様に対して、長寿のお祝いと敬老の意を表し、9月7日に敬老訪問を行う予定としております。

 今年度は、9月1日現在(8月1日時点)、88歳の米寿の方が102名、99歳の白寿の方が8名、100歳以上の方が15名で、合計125名の皆様が敬老慶祝事業の対象となり、最高齢は大正9年生まれの104歳の方であります。

 次に、医療機関の受診などの際に必要となる 保険証 につきましては、本年12月2日から、マイナンバーカードを健康保険証として利用する仕組みに移行されることに伴い、国民健康保険 及び 後期高齢者医療保険につきましても、移行への対応を図ってまいります。

 現行の保険証は、令和7年7月31日まで従来どおり使用できる経過措置が設けられておりますが、既にマイナンバーカードをお持ちの方で、保険証の利用登録がお済でない方は早めの登録をお願いいたします。登録につきましては、医療機関や一部コンビニエンスストアのATMでも申し込みが可能となっておりますが、手続きに際し、操作方法が分からないなど、お困りの場合や、不安のある方には、福祉健康課窓口においてサポートしておりますので、お気軽にご利用いただきたいと思っております。 

 続きまして、今後の事業やイベントの予定等について申し上げます。

 今週6日に、テクノさかき駅前広場を会場として、第30回「テクノさかき工業団地まつり」が開催されます。このお祭りは、工業団地内企業の従業員の皆さんの親睦などを目的に始まりましたが、今では小さなお子さんから高齢の方まで 大勢の方が楽しみにしておられ、今年も、ステージでの お笑いライブや コンサートのほか、屋台の出店、花火大会などを行いますので、多くの皆さんにお楽しみいただければと思います。

 また、今年度、創立150周年を迎える町内の3小学校では、保護者や地域の有志の皆様などで組織された記念事業実行委員会が主体となり、様々な記念事業が進められております。議員の皆様をはじめ、地域関係者の皆様をお招きして開催する記念式典は、今月19日の村上小学校を皮切りに、10月25日は南条小学校、11月22日は坂城小学校において予定されております。150周年の節目に際し、各学校を支えてくださった地域の皆様に感謝申し上げますとともに、今後も地域とともに歩む学校運営に、より一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 続きまして、9月補正予算の主な内容について申し上げます。

 歳入につきましては、普通交付税の確定に伴う地方交付税 及び 児童手当の拡充等に伴う国庫支出金などを増額する一方で、基金からの繰入金 及び 臨時財政対策債を減額いたしました。

 歳出につきましては、本年10月分の児童手当から、所得制限が撤廃され、支給対象児童を高校生年代まで延長、更には、多子加算として第3子以降支給額の増額、支給回数も年3回から6回になるなど、制度が大幅に拡充されることに伴う扶助費等の経費を増額いたしております。

 また、昨年度までは、生後6か月以上の全町民を対象に、予防接種法上の特例臨時接種として、全額国費により行ってまいりました 新型コロナウイルスのワクチン接種につきまして、今年度からは予防接種法上の「定期接種」に位置づけが変わり、65歳以上の高齢者の方と60歳から64歳までの一定の障がいを有する方を対象に、毎年度1回の接種となったことから、接種委託料等の必要経費を計上いたしました。接種につきましては、10月から来年3月まで実施医療機関において行い、自己負担額は1,800円で受けていただくことができるものであります。

 また、収量の確保が課題となっております、町の特産品「ねずみ大根」のF1種子につきましては、一般社団法人長野県原種センターなど 関係機関と対応策を検討する中、圃場への充分な散水や、土壌改良などにより改善が図られる見通しが立ったことから、町ねずみ大根振興協議会が取り組む、井戸掘削や有機肥料の施肥等の 関連費用に対する補助金を計上いたしております。これにより、F1種子の安定した確保と収量アップを支援してまいりたいと考えております。

 これらのほか、冬季の降雪に備え 町道 及び 林道の除雪経費、燃料価格高騰に伴う 町温泉施設の指定管理者への持続化負担金 及び 各公共施設の光熱水費の増額、バラ公園の施設整備に係る工事請負費などを計上するとともに、現状の職員体制に合わせた人件費の調整をいたしております。

 以上、令和5年度の決算状況 及び 令和6年度の主な事業の進捗状況 並びに 9月補正予算の主な内容について申し上げました。

 今議会に審議をお願いする案件は、人権擁護委員の推薦に係る案件が4件、専決報告が3件、人事案件が2件、広域連合規約の変更が1件、一般会計・特別会計の決算認定が5件、条例の一部改正が3件、令和6年度の補正予算が4件の 計22件でございます。

 よろしくご審議を賜り、ご決定いただきますようお願い申し上げまして、招集のあいさつとさせていただきます。

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坂城町長 山村ひろし