「おとわの会」さん 長野県地方事務所より表彰

広報「さかき」などの音訳版を作成していただいているボランティアグループ 「おとわの会」さんは、このたび平成22年度長野県「地域発元気づくり支援金」を活用した事業のうち 「既存施設を利用した福祉拠点施設整備事業」 の優良事例として長野県地方事務所より表彰を受けられました。(10月20日)

本日(10月31日)会長の 野口 美恵子さん、副会長の 柳沢ヒロ子さんにわざわざ役場までお出でいただきました。

音訳に興味のある方、また読み方の勉強をしたい方などおられましたら 「おとわの会」 までご連絡ください。 (連絡先:坂城町社会福祉協議会 ☎・有線82−2551)

 左側から会長の野口美恵子さん、山村町長、副会長の柳沢ヒロ子さん

坂城町長 山村ひろし

平成23年度坂城町表彰

昨日(10月29日)、文化祭開会式に先立ち、文化センターにおいて、平成23年度坂城町表彰式が執り行われました。 (ご経歴の詳細等は坂城町公報をご覧ください)

表彰は、長年坂城町に貢献された、「坂城町表彰」と坂城町で培われた高度な技能・技術の継承者に対する「坂城WAZAパワーアップ事業表彰」について行われました。 今年の表彰者は前町長の中沢一さんはじめ、以下の方々です。(敬称略)

坂城町を支えてこられた皆さまに、心よりお祝い申し上げるとともに、衷心より感謝申し上げます。

坂城町表彰・功労表彰(敬称略)

  • 中沢 一、池田 博武、圓尾 美津子、春日 武、林 春江、三井 幸雄

坂城町表彰・功績表彰(敬称略)

  • 山城 賢一、 澤 哲

坂城町表彰・職員功労表彰(敬称略)

  • 赤池 利博、西沢 良一、富山 一郎

坂城町表彰_表彰者

▲坂城町表彰(写真前列左から、林さん、春日さん、中沢さん、山村町長、宮下副町長、池田さん、圓尾さん、三井さん。後列左から、赤池さん、 澤さん、山城さん、西沢さん、富山さん)。

WAZAパワーアップ事業表彰

町に培われてきた高度な技能・技術の継承と修得、子どもたちへの「ものづくり教育」支援、新技術・新産業の創出や発明に対する支援などを行う「坂城WAZAパワーアップ事業(平成22年度開始)」の一環として、ものづくり分野における、優秀な技能者及び新技術の創出などをされた方々を表彰するものです。

卓越技能者賞(敬称略)

  • (株)ウインテック  寺島 利勝 、力石化工(株)  森 昭雄

優秀技能者賞(敬称略)

  • 日精樹脂工業(株)  竹内 昌枝

新技術・発明賞(敬称略)

  • (有)小山牛肉店  小山 政仁

WAZAパワーアップ表彰_表彰者

▲WAZAパワーアップ事業表彰(写真左から、竹内さん、寺島さん、山村町長、宮下副町長、森さん、小山さん)。

今回受賞された皆さまの益々のご活躍をお祈りいたします。

坂城町長 山村ひろし

老子の続き(第20章)

これまた、ショッキングな章ですね。 いきなり、「学を捨てれば憂いなし」 で始まります。 私たちが無意識に溺れている社会常識に真っ向から反撃を加えています。

絶學無憂。唯之與阿、相去幾何。善之與惡、相去何若。人之所畏、不可不畏。荒兮其未央哉。衆人煕煕、如享太牢、如春登臺。我獨怕兮、其未兆、如孾兒之未孩、乘乘兮、若無所歸。衆人皆有餘。而我獨若遺。我愚人之心也哉、沌沌兮、俗人昭昭、我獨若昬。俗人察察、我獨閔閔。忽兮若海、漂兮若無所止。衆人皆有以、而我獨頑似鄙。我獨異於人、而貴食母。

 学を絶てば憂いなし。 唯(い)の阿(あ)と、相い去る幾何(いくばく)ぞ。 善の悪と、相去る何若(いかん)。 人の畏(おそ)るる所は、畏れざるべからざるも、荒(こう)としてそれ未だ央(つ)きざるかな。」 衆人煕煕(きき)として、太牢(たいろう)を享(う)くるが如(ごと)く、春、臺(うてな)に登るが如し。 我獨り怕(はく)として、それ未だ兆(きざ)さず、嬰児(えいじ)の未だ孩(がい)せざるが如し。 乗乗(じょうじょう)として、帰(き)する所なきが如し。 衆人皆餘(あまり)有り、而(しか)るに我獨り遺(わすれ)たるが如し。 我れは愚人の心なるかな、沌沌(とんとん)たり。 俗人昭昭(しょうしょう)たるも、我獨り昏(くらき)が如し。 俗人察察(さつさつ)たるも、我獨り閔閔(びんびん)たり。 忽(こつ)として海の如く、漂(ひょう)として止(とど)まる所無きが如し。 衆人皆以(な)す有り、而るに我獨り頑(がん)として鄙(ひ)なるに似たり。 我れは獨り人に異なりて、母に食(やしな)わるるを貴(たっと)ぶ。

 

 知識偏重の学問などやめてしまえば何の憂いも無くなります。 「はい」というのと「ああ」というこの差などどれだけのものでしょうか。 「善」と「悪」の差などもどれだけのものでしょうか。 人が憚らねばならないことも、どの程度そうしなければならないのかわかりません。 
 人々が浮き浮きとして、まるで大変なごちそうをいただくような様子だったり、春の日に高台に上り楽しんでいるようなときも、私だけはひっそりとして動く気配もなくまるでまだ笑いを知らない赤子のようにしています。 ふわふわとして身の置き所もなくまるでホームレスのような具合なのです。 人々はみな生き生きとしているが私一人忘れ去られた状態です。 私はまるで愚か者のようです。 普通の人々は賢く輝いているのに私一人は何かぼんやりとしている。 人々はみなきびきびとしているのに私一人はぐずぐずしている。 海に漂い拠り所もないようです。 人々は皆なにかすべきものを持っているのに私だけがまるで愚か者のようで何もすることがありません。 私一人はほかの人々と異なり母なる道に自然に養われることを大切にしているのです。
  
 どうですか、絶対自由の極致で「道」とともに生きる。 常に「道」とあれば「不孤」ではない、ということです。 このように自分の基軸をしっかりと持って生きていけるか、大変厳しい考え方ですね。
 
 坂城町長 山村ひろし

ICTを使った「21世紀型生きる力」人材開発への参画

本日(10月24日)、東京の学研ビルで、(長いタイトルですが) 以下の会議に参加しました。 会議名は 『平成23年度文部科学省 「地域における「21世紀型生きる力」の育成ルーブリックの活用と高度ICT人材開発のモデル化」 に関する第1回研究調査委員会』 です。

大変長い名前で分かりにくいですが、要するに、21世紀を生き抜けるために必要なICT(コンピュータ関連技術)を使いこなせる人材を育成するための研究です。

このたび、文部科学省の事業への参画について採択され、その1回目の打ち合わせを行ってきました。

この事業には 学研教育出版、 学研ホールディングス、 ユーミックス、東京工業大学、東京学芸大学、エルムズ・ホールディング、のほか、自治体として岡山県真庭市と坂城町が参画することになりました。

詳細についてはこれから詰めますが、坂城町の小学生、中学生が参加し、インターネットなどを使ったコミュニケーションのあり方、ICTの基礎知識などを、真庭市、米国西海岸の子どもたちとの交流を通して一緒に勉強します。

私は、坂城町の子どもたちが ICT の分野でも最先端の勉強ができるような環境づくりを一歩、一歩、創っていきたいと思っています。

実施日は来年1月過ぎ (3日間程度の授業) になりますが、20名程度の子どもたちに参加していただく予定です。 インターネットを使って、真庭市、米国西海岸の子どもたちに坂城の名産、名所の紹介するなどのプログラムを予定しています。 保護者の方々、地元の方々のご協力も必要になるかと思いますので、その際には宜しくお願いいたします。

    

坂城町長 山村ひろし

やはり「ねずみ大根」は甘辛かった(あまもっくら)

  本日(10月21日)、上田地域産業展2011が開催され、坂城町からも 都筑製作所、 長野大崎製作所、 西澤電機計器製作所、 ヤマザキアクティブ、おーい原木会の皆様ならびに坂城町が出店をしました。 内容については別途、広報などを通じてお知らせしますが、今日ご連絡したいのは以下のことです。

本産業展に長野県工業技術総合センターさんも出展されておられましたが、興味ある内容を発表されておられましたのでお知らせします。

内容は「ねずみ大根」の辛さの分析です。

以下の資料にありますように、辛み大根と言われる8種類を我が「ねずみ大根」と比較したところ、「ねずみ大根」は他の大根より、糖分が多く(つまり甘みがあること)、他の大根より辛みが強いことが証明されました。

つまり「あまもっくら」であるということが証明されました。

これで、自信を持って「ねずみ大根」をPRできますね。

 

 身にしみて大根からし秋の風  (松尾芭蕉 更級紀行より)

     坂城町長 山村ひろし

情報セキュリティー研修の実施

昨日(10月19日)、坂城町役場職員を対象とした「情報セキュリティー研修」を実施しました。 これは坂城町役場の職員全員を対象に実施される研修で、27日にも実施されます。

役場の仕事はいわばサービス業です。 人口16000人のお客様に対する迅速な、正確な、スピード感あふれる仕事が要求されます。

そのためにもコンピューターを使った ICT (インフォーメーション・コミュニケーション・テクノロジー)を駆使した業務推進が必要となります。

この ICT は誠に便利な道具ではありますが、使い方を誤れば、あるいは、十分な知識なしに扱えば正に諸刃の刃で大変危険なものとなります。

ご存知のように、連日のように、ICTを使った悪質な犯罪が報道されています。

坂城町役場に関して、この様な犯罪に巻き込まれないようにも徹底した教育指導、管理が必要です。

そのために、このたび、全職員を対象として 「情報セキュリティー研修会」 を二回に分け実施いたします。

講師は私が務めています。 企業・大学で指導して以来、久しぶりの授業ですが、職員の方々には大変一生懸命に聞いていただいています。

この研修が、坂城町の町民の方へのサービス向上とトラブルの回避のために役立つものと信じます。

   

坂城町長 山村ひろし

老子の続き(第19章)

この章は前章に続いて老子の神髄だと思います。 言わば「仁義」などを表面的に唱えることに対する猛烈な批判です。 当時の儒教に対する猛烈な批判でもあります。

絶聖棄智、民利百倍。絶仁棄義、民復孝慈。絶巧棄利、盗賊無有。此三者、以爲文不足。故令有所屬。見素抱樸、少私寡欲。

 

   聖を絶ち智を棄つれば、民利百倍す。 仁を絶ち義を棄つれば、民孝慈(こうじ)に復(ふく)す。 巧を絶ち利を棄つれば、盗賊有る無し。 此の三者にては、以為(おも)へらく、文足らず、と。 故に属(つづ)く所有らしめん。 素(そ)を見(あら)はし朴(ぼく)を抱き、私を少なくし欲を寡くせよ。

 

    いわゆる世に言う意味での表面的な聖人とか聖智と言われているものを捨て去れば人民の利益は百倍します。仁義と言われているような表面的なものを捨てさればかえって人民のもともと持っている孝心、あるいは慈愛を取り戻すことができるのです。人々が功利的なものの考え方を捨てることができれば世の中に盗賊などいなくなります。以上の三つのことについて少しつけ足すとすれば、「飾り気なく素直なままに暮らし、私利私欲を持たぬこと」こそが大切なのです。

 

   上記の「見素抱朴 少私寡欲」があらわしているように、飾らず、生きることの大切さ、老子的に言えば、飾らず長生きすることの神髄を語っていますね。

  

   坂城町長  山村ひろし

「ねずみ大根マスコット・キャラクターの着ぐるみ」 出来上がる

ねずみ大根マスコットキャラクターの着ぐるみが完成し、坂城庁舎内でお披露目をしました。 公式のデビューはこれからです。 

また、皆さんからご応募いただいた、キャラクターの名前も近々決定されます。 (応募は約800件ありました。 現在選考中です)

11月19日(土)の「ねずみ大根まつり」 には、着ぐるみとともに発表できるものと思いますのでご期待ください。

坂城町長 山村ひろし

宝池月影寮10周年

坂城町上平にある「宝池月影寮」が創立10周年を迎えました。

宝池月影寮は上田明照会の坂城の拠点として、平成13年9月に上平に移転してこられました。 その後、10年間、大変なご苦労の連続でしたが、松井清和寮長のまさに献身的なご努力により、現在では村上地区の方々、多くのボランティアの皆様とすっかり溶け込み、坂城町にとって、なくてはならない大切な施設となりました。

私も時々お邪魔させていただいておりますが、そのたびに、施設のスタッフの方々、施設利用者の方々の大きな笑顔に迎えられ私も大変大きな幸せをいただくことが出来ます。 誠にありがたいことだと思います。

昨日(10月15日)の10周年記念式典の後、「月影まつり」が開催され、ナチュラルムーブメントの皆さんのダンス、坂城幼稚園の園児のダンスや演奏、村上小学校4年生の皆さんの演奏と踊り、空手の演武、舞踊などがありましたが、施設利用者の皆さんの素晴らしいダンスも披露されました。

なお、宝池月影寮は11月1日より 障害者自立支援法による新体制の移行にあわせ、施設名称を 「障害者支援施設 ともいきライフ 月影」 (「ともいき」は「共生」のこと) と変更し新たなスタートをされます。

今後とも益々のご活躍をお祈りいたします。

   

坂城町長  山村ひろし

西澤正太郎氏について

坂城町、鼠宿出身の西澤正太郎さんという方がおられます。 文久3年(1863年)に生まれ明治43年(1910年)に亡くなられました。

 明治23年3月に東京大学政治科卒業、法学士となり、直ちに同年4月から内務省へ入省。 宮崎県・新潟県参事官を歴任し、香川・滋賀・兵庫・大阪・京都の書記官を経て、明治37年に官選知事として青森県知事を明治41年まで勤め、明治41年からは福島県知事となるも在任中の明治43年に急逝されました。
 

性格は豪放磊落、風貌颯爽、漢詩・和歌の趣味深く、床次竹次郎(内務官僚、政治家)、白仁武(元栃木県知事)、池上秀畝(日本画家)、大森鐘一(内務官僚、京都府知事)、村上寿夫と親交。 青森県知事在任中、東北地方の飢饉に際し、米や麦を購入して、窮民に施し、福島県知事在任中は、不毛の土地を開拓、整理したことから群民により頌徳碑が建てられました。墓地は耕雲寺にあります。
 おそらく、坂城町の歴史上、初めての東京大学出身者であり、知事としても初めてであろうと考えられています。 ちなみに正太郎氏の16歳下には、同じ鼠宿の出身で、東京帝国大学法律学科を卒業し、内務官僚となって静岡県知事になり、警視総監を経て貴族院勅選議員になった赤池濃(あつし)氏がおられます。 町内で都道府県知事になったのはこの両名だけだと思われ、いずれも鼠宿の出身者です。
 
 
 

 生前は伊藤博文とも親交が深く、上記の書は伊藤博文が西澤正太郎氏に贈ったもので、孫の真澄氏によると、明治42年(1909)10月、博文が中国ハルビンで暗殺される直前に贈ったものだといわれています。
 
 書は 「形在江海之上、心在魏闕之下」 〈形は江海の上(ほとり)に在(あ)り、心は魏闕(ぎけつ)の下(もと)にある〉 これは5世紀末中国・南朝「梁」の「劉勰(りゅうきょう)」が著した文学理論書『文心雕龍(ぶんしんちょうりゅう)』の第六巻【神思】第二十六の一文です。
意としては 「身は紅海のほとりに隠遁しながら、心では魏の宮門のことが忘れられない」ということのようです。 (伊藤博文の心境を語っているものと思われます) 
 
 
昨日(10月14日)、西澤正太郎氏の孫にあたられる、西澤眞澄さん、康代ご夫妻。正太郎氏の実家におられた、西澤澄人氏。正太郎氏の生家ご当主の西澤哲雄さんの妹のご主人である石井健一氏が来庁され、伊藤博文の書と西澤正太郎の書簡、西澤正太郎の肖像画、正太郎が福島県知事時代に福島に大正天皇(当時は皇太子)をお迎えした時のことを讃えて建立した石碑の拓本をお預かりいたしました。 (これらはいずれも鉄の展示館で保存し、適宜展示させていただくことになりました) 
 
 
左から、西澤真澄さん、山村町長、西澤康代さん、西澤澄人さん、石井健一さん
この肖像画は正太郎死後8年後に制作されたもの
 
 
坂城町に、明治期に活躍されたこのような傑物がおられたことに驚くとともに大変名誉なことだと思います。
   
 
坂城町長  山村ひろし