キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の瀬口清之さんから最新の中国レポートです。>
いつもながら、中国各地を自分の足で歩き、客観的な観点から報告を頂いております。>
以下、ご覧下さい。>
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各位
今回は1月26日から2月6日まで、北京と上海に出張しましたのでその時に得られた情報を基に出張報告をお送りします。
最近は春節(旧正月)休みを利用して日本に来ている中国人旅行客が大量の高額商品を買っている模様が連日、テレビ等で報道されています。2年前まで全く想像できなかったことが、生々しい現実として日本の国内で起きているのを日本人は目の当たりにしています。中国の国内経済の変化もこれと似たような速さで変化していますので中国によく行く日本人はそんなに驚いていないと思います。
一方、中国の経済は減速しているというメディア報道に引きずられてあたかも中国経済のインパクトが小さくなっていくようなイメージを根強く持っている多くの日本人にとって、この中国人旅行客急増の報道はたまたま今回だけ生じたことのように感じられていることと思います。
しかし、実際には中国のGDPは2009年に日本に追いついた後、2014年には日本の2倍以上の大きさになっています。また日本企業の製品・サービスの潜在的購買層である一人当たりGDPが1万ドル以上の都市に住む人口は2010年の1億人から 2015年には4億人近くになっています。この人数が潜在的な日本旅行の需要とリンクしています。
つまり日本にとっての中国経済の規模は現在も急拡大が続いているというのが正しい認識です。
今年は円安の影響で、徐々に対中輸出が伸びる可能性があるほか、昨年急減した対中直接投資も前年比プラスに転じるはずです。企業経営においても、政策運営においても、「中国経済減速」という言葉に惑わされず、客観的に中国経済が日本経済に与える影響を見極めていくことが必要です。
出張報告をご一読頂き、ご意見、アドバイス等ございましたらご連絡頂ければ幸いです。
キヤノングローバル戦略研究所
瀬口 清之拝>
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(以下、瀬口さんの中国レポート詳細)>
http://www.canon-igs.org/column/150223_seguchi.pdf>
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坂城町長 山村ひろし