私は中国古典の、「老子」について同志の皆さんと、毎月、勉強会を開催しています。
会の名前は、「考老会」 と言います。 (老いを考える会ではありません。 老子を考える会です。)
この会は私が東京にいるときから続けており、15年以上経過しています。
現在は、坂城町の 「村上山荘」(私の家ですが。) で毎月最終の日曜日、午後4時から皆で会読会を行っています。
この 「老子と付き合う」 は皆さんで議論したことを取りまとめたもので、老子についていろいろと自由な意見も取り入れられています。
なにしろ、2500年前の老子先生と語り合うのですからワクワクするほどの楽しみがあります。
また、この本は非売品なので、ご興味のある方は、「村上山荘」 へ直接お出でください。
また、本の色は、令和の色と言われている、梅・菫・桜の中から、鮮やかな、「菫色」 を選びました。
(令和慶祝カラーは日本流行色協会が制定。)
「考老会」 についてのお問い合わせは、
Mail : hhyamamura@nifty.com までお寄せください。
以下、「老子と付き合う」 の巻頭言です。
≪ 本年五月一日を期して、三十年余続いた平成が幕を閉じ令和がスタートしました。
田口佳史先生にご指導をいただく傍ら、同志で続けてきた老子の勉強会、「考老会」も東京の調布、新宿、さらには長野県坂城町で行い、15年以上が過ぎようとしています。
また、私にとっても令和元年より坂城町長としての三期目をスタートすることになりました。
このたび、老子の勉強会、「考老会」のテキストとして編纂した「老子と付き合う」の第二版を作ることになりました。
十六年前(平成十五年)に経営思想家でTAOクラブ代表の田口佳史先生から「老子講義」のお誘いを受けました。
ちょうどその前年に米国から帰国し、FUJITSUユニバーシティーを設立し、新たな経営者教育プログラムを開始していたところでした。
一方、米国の同時多発テロの後のアフガン、イラク戦争などの国際対応を見るにつけ、いよいよ二元論的なものの考え方についての限界、矛盾について大きな疑問を感じていました。
老子を読み込むうちに東洋思想の考え方、特に人間は「道」という大きな自然の中の万物の一つに過ぎず、さかしらな知識、欲望を追い求める無意味さを指摘される点に大きな感銘を受け、また、二千五百年前の老子と直接対話が出来ることにも大いなる喜びも感じました。
その後、老子を皆で読みあう「考老会」を結成しメンバーとともに老子を会読してきました。
「考老会」は東京の調布、新宿で会を重ねてきましたが、平成二十四年より、長野県坂城町で新たなメンバーを得、また、私のブログでも新たな解釈を含め取り上げてきました。
以前、「一日一老」として編纂したものを、装丁も新たに「老子と付き合う」として新しく纏め直しました。
もとよりこの本は学術書でもなく、研究書でもありません。「こんな解釈もあるのだ」と思っていただければ幸いです。
また、今回、新版を纏めるに当たり「考老会」メンバーから老子についてのコメントを数多くいただきました。
関連する章に各々原文通り掲載させていただきましたので、併せてお読みいただければ幸いです。
内容について問題点、不備な点など種々有るかと思われますが、すべての責任は編者に起します。種々ご指摘いただければ幸いです。
令和元年 己亥 五月 吉日 山村 弘 ≫
坂城町長 山村ひろし