12月3日(土)、新型コロナウイルス感染症対策を講じたうえで、「人権を尊重し豊かな福祉の心を育む町民集会 ~共に認め合い、共に支え合う社会をめざして~」を坂城テクノセンターで開催しました。
この集会は、一人ひとりが、共に認め合い支え合う人権感覚を養うとともに、福祉への理解を深め明るく住みよい人権・共生のまちづくりの実現を目指して毎年開催されています。
今年は、会場のロビーに坂城中学校の文化祭で行われた「TREASUREキャンドル」 プロジェクトの様子が展示されました。
各家庭にある不用品を活用し、生徒それぞれの個性を活かしたキャンドルで、世界平和や子どもの権利、障がい者への理解などSDGsに関する願いが込められいて、町民集会にやってきた方々は足を止め、ひとつひとつの作品を鑑賞していました。
集会では、はじめに、坂城小学校の日置瑠花さん、仙田祐月さん、石倉由麻さん、坂口太一さんの4名が人権学習の発表を行いました。
「最初は『人権』って何だろう?言葉で調べてみると難しいことがいっぱい出てくるけど、どれも当たり前のことで自分は普通にできてること」と思ったけれど、障がい者の方のお話を聞いたり、障がい者の方もやっているスポーツを体験したり、実際に目隠しをして学校内や町内を回わってみたりと、体験を通して考えてみると、「普通にできた」ことができないことが分かり、できるようにするためには、周りのみんなの理解や思いやり、協力、そして信頼が必要であることが分かったと写真や映像を交えて発表していました。
記念講演では、6回パラリンピックに出場し、金メダル15個を含む20のメダルを獲得した成田真由美さんを講師にお迎えして「自分の可能性を求めて」と題して講演いただきました。
成田さんは、自分の経験から、「障がい者への配慮が進んできてはいるが、まだ理解していない部分もたくさんあり、悲しい思いをすることがある」と指摘し、「障がい者を一律にただ『かわいそう』と思うのではなく、その人個人個人を見て、相手の立場に立って考えてほしい」とお話されました。また、パラリンピアンとして、水泳を始めるきっかけが「仙台で美味しいものが食べられる!」というところからスタートしたけれど、水の中で自由に動ける楽しさに魅了され、そして、良いライバルに出会えたこと、更にはもっとパラリンピックを世に広めたいという強い思いが選手として活動してこられたモチベーションにつながっていると笑いを交えながらお話されていました。
坂城町長 山村ひろし