長野県町村長会議(in 永田町)

 昨日(1月9日)、永田町の全国町村会館で長野県町村長会議が開催されました。

 毎年、この時期に、国の地方自治に関する予算の状況などをお聞きしています。

 今回は、総務省自治財政局長の大沢博さんから「令和7年度地方財政対策について」と、スポーツ長地域スポーツ課長の大川晃平さんから「部活動の地域連携・地域移行と地域スポーツ・文化芸術環境の整備について」のお話を伺った後に、キャノングローバル戦略研究所研究主幹の瀬口清之さんから、「混沌とした世界秩序と日本人の歴史的使命」というテーマでご講演いただきました。

 特に、瀬口清之さんは私が20数年来お付き合いいただいている素晴らしい方ですが、現在、日本を代表する国際政治経済の研究者として大活躍をされています。

 今回、瀬口さんにご講演をお願いしたのは、昨年、世界中の国で政権交代や政権与党の敗退が続き、特に米国ではトランプ大統領の再登場があり、われわれも細かく注視する必要があるところから、最新の政治経済状況と今後の行方について是非お話を伺いたいと思いお願いをいたしました。

 講演の内容としては、

1.米中関係の行方として

  「トランプ大統領の就任リスク:事前予想」、「最近の米中関係悪化要因」、「米国と欧州主要国の間の対中認識ギャップ」、「日本の対応」など。そして、世界のリーダーの共通問題として、「Integrity(誠実さ、正直)の欠如を指摘されていました。

2.中国経済が直面する試練として

  「中国の実質GDP成長率の推移」、「経済政策運営の中期展望」、「日本企業の対中ビジネスに新たな追い風」について話されました。

3.大転換期の世界と日本人の歴史的使命

  「グローバル社会が直面する課題」、「徳治と法治:徳治は先ず我が心を正しくして、人の心を正しくするものなり。法治は我が心は正しからずして、人の心を正しくせんとするものなり。・・中江藤樹 翁問答より」、「近江商人の三方よしの経営理念の大切さ」、「徳治の主役は民」、「徳治の土台は道徳教育で構築」などなど、誠に熱く語られました。 また、世界が揺らぎ、国が揺らいでいる際に最も大切なのが我々地方自治体の首長のリーダーシップと判断であり、ますます重要になるとのお話もいただきました。大変参考になるお話をいただき、肝に銘じました。

 以下の写真は、ご講演順に、自治財政局長大沢博さん(なお、写真右下は長野県町村長会長で長和町長の羽田健一郎さん)、スポーツ庁地域スポーツ課長大川晃平さん、キャノングローバル戦略研究所研究主幹瀬口清之さん

坂城町長 山村ひろし