仕事始め

昨日(1月4日)、早朝から大勢の方々が年始のご挨拶に来られました。

坂城町役場で全職員に仕事始めの挨拶をした後、坂城文化センターでの席書・書初大会に参加し、葛尾組合の仕事始めを行った後、(財)さかきテクノセンターならびにテクノハート坂城協同組合主催の賀詞交歓会に参加しました。

席書・書き初め

賀詞交歓 「ねずこん」も登場

坂城町の議会、企業ならびに関係の各団体のほか、大学関係の方々など140名以上の皆さんが参加され、今年がより良き年になるよう皆で語り合いました。

また、冒頭、恒例の南条小学校金管バンドの素晴らしい演奏があり一同大いに感銘をうけました。 南条小学校の金管バンドは創立10年を迎えましたが、依田先生のご指導のもと、毎年全国大会に出場し優秀な成績を収めています。 また、子供たちの使っている楽器はテクノセンター、テクノハート関係の企業の皆さんが寄付されたものです。 町としても全力を挙げてサポートしますが、引き続き皆さま方のご支援も賜りたく、宜しくお願いいたします。

坂城町長 山村ひろし

老子の続き(第28章)

この章にはよく「反朴」というタイトルが付けられますが、これは「朴(あらき)に反(もどる)」という意味で、物事の大原則に戻る、本質を見抜くことが求められます。

 

 知其雄、守其雌、爲天下谿。爲天下谿、常徳不離、復歸於嬰兒。知其白、守其黒、爲天下式。爲天下式、常徳不忒、復歸於無極。知其榮、守其辱、爲天下谷。爲天下谷、常徳乃足、復歸於朴。朴散則爲器。聖人用之、則爲官長。故大制不割。

 

 其の雄を知りて、その雌を守れば、天下の谿(たに)と為(な)る。 天下の谿と為れば、常徳離れず、嬰兒(えいじ)に復帰す。 其の白(しろ)き知りて、その黒(くろ)きを守れば、天下の式(しき)と為る。 天下の式と為れば、常徳は忒(あらた)まらずして、無極に復帰す。 その栄(えい)を知りて、その辱(じょく)を守れば、天下の谷と為る。 天下の谷と為れば、常徳乃(すなわ)ち足りて、朴(ぼく)に復帰す。 朴散(さん)ずれば則(すなわ)ち器(き)となる。 聖人はこれを用(もち)ふれば、則ち官長(くぁんちょう)と為る。 故(ゆえ)に大制(たいせい)は割(さ)かざるなり。

 

 雄のように力強さを知っていて雌のような優しさを常に持ち続けていれば世の中の全ての者が集まってくるような天下の谷と言われるような人になることが出来ます。  天下の谷となるような状態になれるとすればそれは完全に徳を身につけた状態で、あたかも純真な幼児のような状態に戻ることです。 華やかな明るい世界を知りながら、一方、暗い漆黒の世界もわきまえ、人々に慕われるような模範となります。 世の中の模範ともなれば徳が完全に身に備わり無限に変わらない本来の無為自然の状態に戻ることが出来ます。 輝かしい栄光を知りながら自らはあたかも惨めな者の心もちを保てば世の中の人々が集う天下の谷の様な状態になります。 天下の谷ともなれば徳が常に身に備わり朴(あらき)のような素朴な心もちに戻ることができます。 この朴は細かく切っていろいろな器を作るのですが、人に例えれば聖人はこの器を用いて官長などのいわゆる官職を任命するのです。 従って、本当に優れた人を登用するのであればあまり切り刻んだりしないで、朴(あらき)の状態で育てたいものです。
 
 
 この章も老子の本質を語るうえで欠かせない部分です。 「朴」の心持を大切にして物事を見つめなおすことができれば二元論に陥ることなく、物事の両面を受け入れることができるのではないでしょうか。
 
 
 坂城町長 山村ひろし