老子の続き(第50章)

この章は老子の 「死生観」 を考える意味で重要な章です。

人生は 「道」(大自然)から出生し、「道」 へ入滅する。 命は 「道」 からお借りしたものなのだから大切にしなくてはならない。

磨きに磨いてお返しするものだと思います。

従って、その大切な命を粗末に扱ったり、むやみに捨ててはいけない。

 出生入死。 生之徒十有三、死之徒十有三。 人之生動之死地十有三。 夫何故。以其生生之厚。 蓋聞、善攝生者、陸行不遇兕虎、入軍不甲兵。 兕無投其角、虎無所措其爪、兵無所容其刃。 夫何故。 以其無死地。

                   

 出でて生き入りて死す。 生の徒、十に三有り。 死の徒、十に三有り。 人の生、動いて死地に之(ゆ)くもの、 十に三有り。 夫(そ)れ何故ぞや。 其の生を生とするの厚きを以(も)ってなり。 蓋(けだ)し聞く、善く生を摂する者は、陸行(りっこう)して兕虎(じこ)に遇わず。 軍に入りて甲兵を被(かうむ)らず。 兕(じ)はその角(つの)を投ずる無く、虎は爪を措(お)く所無く、兵は其の刃(やいば)を容(い)るる所無し、と。 夫(そ)れ何(なに)故(ゆゑ)ぞや。 其の死地(しち)無きを以ってなり。

                                

 人間、生を受けて生まれ、やがて死にます。 命を全うして幸せな人生を送れる人が十人中三人。 不幸にも若く死んでしまう人が十人中三人。 わざわざ死に行く人が十人中三人。 それはなぜでしょうか。 あまりにも生に対する執着が強過ぎるからなのです。 聞くところによれば、自分の生き方をうまく扱える人は、歩いて旅をしても虎や兕(じ)という獣(一角獣)に会うことがないそうです。 軍隊に入っても武器で身を固める必要もありません。 虎にあっても虎が爪を立てることも無く、敵兵も攻撃しようとしないのだそうです。 それはどうしてなのかというと、命に執着することが無いからです。

                    

 

 生に対しても「無為自然」の生き方が大切なようです。

                      

                          

 坂城町長 山村ひろし

                    

坂城の子供も金環日食観察

昨日(5月21日)の日食をご覧になったでしょうか。

坂城町では完全なリングは見られませんでしたが、坂城町各小学校では子供たちが世紀の天体ショウを観察しました。

以下、坂城町ホームページより。

                                  

金環日食01

5月21日(月)朝、町内3小学校で、小学生が金環日食を観察しました。

金環日食とは、日食(太陽の手前を月が横切るために、太陽の一部または全部が月によって隠される現象)の一種で、太陽のほうが月より大きく見えるために月のまわりから太陽がはみ出して見える現象です。

下図では、金環日食が起こる仕組みを、地球の外からの視点で示しています。相対的に、太陽が地球に近く、月が地球から遠いときに日食が起こると、太陽によってできる月の影は地球の表面まで届きません。このような場合、月の影の延長上の地点には、太陽の縁からの光だけが届いて金環日食が起こり、そのまわりの地点では部分日食が起こります。

▼日食が起こる仕組み【© 国立天文台】

金環日食04

▼金環日食(日時:2012年5月21日午前7時34分 撮影場所:国立天文台三鷹キャンパス)【© 国立天文台】

金環日食05

坂城町は部分日食でしたが、児童たちは国内で25年ぶりとなる世紀の天体ショーを楽しみました。

▼村上小学校の児童

金環日食02

金環日食03

                            

坂城町長 山村ひろし