本日(12月2日)、平成25年度第4回坂城町議会定例会が開会いたしました。
以下、招集の挨拶を掲載させていただきます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
平成25年 第4回 坂城町議会定例会 招集あいさつ
本日ここに、平成25年 第4回 坂城町議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様全員のご出席をいただき開会できますことを心から御礼申し上げます。
さて、国政におきましては、10月15日から開会した臨時国会において、安倍首相が所信表明演説で「デフレからの脱却はいまだ道半ば」とし、改めてデフレ脱却に向けた成長戦略の実行への決意を表明し、成長の原動力となる企業を支援する方針を掲げております。
とりわけ、来年4月の消費税増税の影響を回避し、経済成長を実現するため、企業の設備投資と再編を促す「産業競争力強化法案」を早期に成立させるとしております。
アベノミクスの効果もあり、自動車、電機の大手企業では、中間決算において業績の回復が伺えます。また、多くの上場企業で、リストラなどによるコスト削減頼みでなく、増収・増益による成長型の業績回復に転ずる動きが見られます。
今後の経済政策により、実感を伴う成長が拡大していくことを期待いたします。
一方、世界に目を向けますと、アメリカの債務に関する問題が一旦決着し、アメリカ国債のデフォルト(債務不履行)まで危ぶまれていた状況が回避されたことや中国が鉄道建設などの公共投資による景気対策を実施し、減速していた中国国内の景気が持ち直したことで、世界経済の大きな不安材料はひとまず取り除かれたように思われますが、年明けには、アメリカの債務上限問題が再燃する恐れもあり、海外の経済状況については、今後とも注視していく必要があると考えます。
日本国内の状況は、内閣府による11月の「月例経済報告」によりますと、「景気は、穏やかに回復しつつある。先行きについては、輸出が持ち直しに向かい、各種政策の効果が発現するなかで、家計所得や投資の増加傾向が続き、景気回復の動きが確かなものとなることが期待される。また、消費税引き上げに伴う駆け込み需要も見込まれる。ただし、海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっている。」としております。
また、日本銀行松本支店の11月発表の「長野県の金融経済動向」によりますと、総論で「長野県経済は、穏やかに持ち直しつつある。」とし、「最終需要の動向をみると、
(1)公共投資及び住宅投資は増加している。
(2)設備投資や個人消費は堅調に推移している。
以上のような最終需要のもとで、生産は持ち直しに向かう動きが
みられる。このほか、雇用・所得では、改善の動きがみられる。」としております。
県商工労働部がまとめた10月末時点の県内景気動向調査によりますと、3ケ月前と比べて業況が「好転した」とする企業の割合から「悪化した」とする企業の割合を引いた業況判断指数は、製造業については、3期連続のプラスとなり、3期連続プラスになるのは、13年ぶりということであります。
この10月に実施いたしました町内企業の経営状況の調査結果では、全体の動向等につきましてはバラツキが見られますが、売上げにおいては、予想より約3ポイント増加の4.11%となりました。前年同期の増減比がマイナス6.16%からプラス0.78%と1年ぶりにプラスに転じました。
来春の雇用については、調査企業全体では50人の増員を予定しており、減員分の補充を予定している企業も8社となっていることから改善の動きが見られます。
11月21日には、毎年恒例となっております商工会主催の「地
域経済懇話会」が開催され、町内主だった15企業が集い、現在の企業情勢と今後の見込み、町への提言や意見をお寄せいただきました。その中では、生産量、売上げ等好転と感じる企業が増える一方、取引先の海外展開や円安による材料価格の値上げ等が経営に影響を及ぼしている企業があるなどばらつきも見られ、依然楽観はできないとのお話しがありました。
町といたしましては、今年度から「坂城町コトづくりイノベーション補助金」事業をスタートさせるなど企業支援の充実に取り組んでおります。今後につきましても、引き続き、企業経済状況調査を始め様々な情報をベースとして企業ニーズを把握し、企業支援を図って参りたいと考えております。
11月6日から10日まで、坂城国際産業研究推進協議会とジェ
トロ長野が共同して実施した、「タイ・ビジネス環境視察ミッション」に私も参加し、タイを視察いたしました。タイは、中国に続く生産拠点として注目を浴びており、坂城町の企業も9社が生産拠点を設けております。
今回の視察では、町内からの進出企業2社と東京都大田区の工業支援施設、大田テクノパーク、BOI(タイ投資委員会)、ジェトロバンコクを視察いたしましたが、まず、タイの街や工場などでは、とにかく若者が多く、そのエネルギーのすごさを感じました。
しかし、バンコク市内では、日常的な交通渋滞や、一歩路地に入ると発展途上の地域も見受けられ、タイ政府の政治的リスクとあわせ、将来に向けた課題が山積していると感じましたが、そのマイナス面を打ち消すほどの活気がありました。
町内から進出している企業の視察では、現場に駐在されている方から、国民性の違いや労働市場の状況、進出企業が直面する課題等もお話いただき、大変参考になりました。
また、人事管理等の問題に直面する中で、以前からタイに進出している坂城町の企業からアドバイスを受けているとお聞きし、遠く離れたタイの地で、坂城の企業が連携していることがわかり大変うれしく感じました。
さて、大変嬉しいお知らせがございます。坂城町のマスコットキャラクター「ねずこん」は、この1年間、町のために様々なイベントに参加し、町のPRをしてまいりました。
昨年に引き続き『ゆるキャラグランプリ2013』にエントリーし、11月24日にその結果が発表されました。全国1,580のゆるキャラ中95位、県内ではなんと「アルクマ」に続いて第2位という好成績を収め、県内77市町村中ではトップに輝きました。
町民の皆さんを始め多くの皆さんに応援をいただき、県内3位以内という当初の目標を達成することができたことを心から感謝申し上げます。
また、「ねずみ大根まつり」にあわせ「ねずこん」の新しい仲間のお披露目が行われました。新しい仲間が加わった「ねずこん」の更なる活躍に期待いたします。
11月19日、平成26年度から28年度までの3年間の実施計画の策定にあたり、議会をはじめ、企業、教育、福祉など各分野を代表される皆さんにお集まりいただき、施策の方向性についてご議論いただく懇話会を開催いたしました。
懇話会においては、委員の皆さんから様々な観点から多くの貴重なご意見をいただきました。今後、来年度の予算編成と連動させながら、来年3月を目途に計画策定を進めてまいります。
坂城スマートタウン構想の推進につきましては、先月1日に推進委員会を立ち上げ、第1回目の委員会を開催いたしました。スマートタウン構築に向けた取り組みについてご意見をいただくとともに、各種関係機関や団体などとの連絡調整を図りながら、スマートタウン坂城の実現に向けて取り組んでまいります。
南条小学校の改築事業につきましては、10月17日に開催された第5回建設委員会において、設計委託業者から学校の敷地計画や校舎配置などの基本設計が提案され、了承されましたので、年度内に実施設計を終了し、計画通り26年度建設に着手する予定であります。
なお、校舎配置にあわせ、埋蔵文化財の試掘調査を行いました。住居跡が数か所確認されましたので、今議会で補正予算をお願いし本調査に着手したいと考えております。
さて、坂城町振興公社による坂城町産ぶどう100パーセントの「2013年巨峰ロゼワイン」を11月16日に発売し、早速1,600本お買い上げいただき、昨年同様に大好評をいただいております。今後「巨峰ワインのブランド化」に取り組んでまいりたいと考えます。
ワイナリー形成事業につきましては、さる11月29日に構造改革特区の認可がおりました。
これで、醸造用ぶどう生産の第1次産業から、醸造、販売への展開を図る、いわゆる6次産業化に向けた取り組みを開始できるようになりました。
11月30日に坂城テクノセンターにおいて「女(ひと)と男(ひと)ふれあいさかき2013」が開催されました。今年は働く女性にスポットをあて、基調講演では、独立行政法人 国立女性教育会館 内海房子理事長をお招きし、「女性の働きやすい環境づくりに向けた取組」と題してご講演をいただきました。
第2部では、内海理事長に加え町内女性経営者である株式会社西澤電機計器製作所西澤孝枝社長、力石化工株式会社、佐藤洋子社長、味ロッジ株式会社西澤てる社長をお迎えし、私がコーディネータを務めさせていただき、パネルディスカッションを行いました。
会場には約200名もの方のご参加をいただき、お越しになった方からも積極的なご意見もいただくなど、熱気に包まれたフォーラムとなり、町民の女性の社会参画の重要性に対する意識の向上に大いに役立てばと期待いたします。
10月20日から23日まで、中国上海市嘉定区の実験小学校から11名の児童と先生など6名の教育交流団が来町し、町内3小学校を訪れ、お互いの発表や給食体験などを通して交流を深めました。
この事業を通じて、中国との友好関係が深まるとともに、子どもたちが将来に向けて国際社会に生きる感性が育めたのではないかと感じております。
10月26日、27日には、第42回坂城町文化祭が文化センターをはじめ4会場で開催され、多くの作品が出品され盛況でした。
開催記念として、26日の午後、クラシックコンサートを開催し、大勢の皆さんが会場を訪れ、国際的に活躍される演奏家の生の演奏を堪能されました。
11月7日には、北京オリンピック陸上男子4×100mリレー銅メダリストで長野県出身の塚原直貴さんを招いての陸上教室を開催いたしました。
塚原さんの陸上を始めてからこれまでの経験やオリンピックでのエピソードなどの講演のあと、参加者へトレーニング方法等実技指導をしていただきました。
子どもたちには、大変貴重な経験であり、2020年の東京オリンピックに出場するアスリートが当町から出ることも期待したいと思います。
11月24日、第4回さかきふれあい大学教養講座として、ベストセラー「合戦屋シリーズ」の著者の北沢 秋先生による『「奔(はし)る合戦屋」と村上義清』と題した講演会が、文化センターで行われました。
作品は三部作となっており、戦国時代の甲斐の武田と信濃の豪族の争いが熾烈になるなか、孤高の合戦屋石堂一徹を描いた物語であります。
当日は非常に多くの方に聴講いただき、「歴史を解明することの難しさ」や、「村上義清はいくさ上手だったのではないか」といった郷土の英雄・村上義清について考える意義ある講演会となりました。
11月16、17日に「ねずみ大根まつり」を地場産直売所「あいさい」で開催し、農産物・特産物をお買い求めになる皆さんで大変な盛況となりました。「ねずみ大根収穫体験」も県内外から300名以上もの方にお越しいただき、収穫体験イベントを楽しんでいただくことができました。
町商工会商業部会では、9月29日、10月19日、11月16日と3回にわたり『坂城駅前ふーど市』を実施いたしました。町内の商店が共同し、生鮮3品(肉・魚・野菜)を中心に菓子や、惣菜などの食品のほか、「プレミアム商品券」の販売等が行われました。
商業部会では、この『ふ~ど市』の開催で得たデータを今後の商業活動に活かしていくとのことですので、商業活性化のきっかけとなることを期待しております。
坂城駅へのエレベーター設置事業につきましては、10月22日に起工式が行われ、来年5月末の完成を目指して工事が進められております。
また、エレベーター設置を象徴とし町のバリアフリー化を図るため、手始めとして観光案内所前の坂道への手すりの設置や坂城高校前の通学路の水路改修などの工事を進めております。誰もが安心・安全に利用できる施設整備を、引き続き、図ってまいりたいと考えております。
公共下水道事業につきましては、現在、入横尾地区、上平の島地区、びんぐし公園周辺の福沢地区を主に下水道管渠工事を進めております。
金井・新地・鼠地区については、平成32年度を目指して、整備を進めるため、国、県へ事業申請作業を進めるとともに、南条小学校の改築事業に合わせ実施設計測量を行っております。
民生児童委員につきましては、39名が12月1日付けで厚生労働大臣から委嘱され、本日の午後、辞令伝達式を行います。
委員の皆さんには、住民が安心して暮らしていけるよう、福祉に関するさまざまな相談や支援、必要に応じて関係機関との連携を図っていただくなど地域福祉のより一層の推進に務めていただきたいと思います。
10月30日、千曲坂城消防本部の危険物施設総合防災訓練が、役場東側のガソリンタンク周辺の事業所において実施されました。この訓練に合わせ、町も役場庁舎内の避難誘導訓練などを実施いたしました。
私は、当日公務で出張しておりましたが、私への緊急連絡訓練も確実に実施されました。今後につきましても、来庁者の皆さんの安全確保を第一に訓練を実施して参りたいと考えております。
今議会に審議をお願いする案件は、専決報告が2件、条例の一部改正が3件、一般会計及び国民健康保険特別会計、下水道事業特別会計の補正予算でございます。よろしくご審議を賜り、ご決定賜りますようお願い申しあげまして招集のあいさつといたします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
坂城町長 山村ひろし