「坂城の100人」 50人目は宮本虎杖

先日、江戸後期の坂木宿の旅籠「大藤屋」の女将で当時高名な俳人、藤沢雨紅の俳句集「松蔭集」の再刊をしたことを掲載しました。

「坂城の100人」第12回目 江戸期に有名な女流俳人藤沢雨紅

今回は藤沢雨紅の師匠で大変影響力のあった宮本虎杖を掲載します。

坂城町学芸員の本間美麻さんに寄稿をしていただきました。 以下、ご覧ください。

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宮本虎杖(みやもと・こじょう)

  寛保元年(1741)~文政6年(1823             

 宮本虎杖は、「坂城の100人」で12番目に紹介された女流俳人「藤沢雨紅」の師です。

江戸時代中ごろ、坂木宿より1里半ほどの下戸倉(現在の千曲市戸倉)に豪農の子として生まれました。

ちょうどその頃、信州にも江戸の俳諧文化が入り始め、特に松尾芭蕉を正統とする「蕉風俳諧」の復古運動が起きていました。

 虎杖は、この蕉風俳諧の俳人である加舎白雄(かや・しらお)に明和5年(1768)ごろに入門したといわれています。28歳ごろのことです。最初の俳号は古慊(こけん)といいました。

 加舎白雄は上田藩士の子として江戸で生まれ育ち、蕉風俳諧を学んだ人物です。

信州北部・東部に多くの弟子がいました。虎杖より3つほど年上です。

3132歳で白雄と共に北陸・関西方面へ行脚し、3335歳ごろには江戸の松露庵烏明(しょうろあん・うめい)のもとで俳諧の修業をしました。44歳となった天明4年(1784)、白雄から判者の資格を与えられ、虎杖庵を名乗ります。

 天明8年(1788)、白雄は江戸の海晏寺で芭蕉百回忌法要を執行し、虎杖も宗匠として参加しています。この法要は俳句大会も兼ねており、白雄が芭蕉の俳諧を正統に継いでいることを知らしめるものでもありました。

 白雄と共に中央での知名度が高くなった虎杖は、人気俳人番付でも上位に名を見せます。

芭蕉が『更科紀行』に記した名月の里・姨捨を訪れる俳人たちの間でも、案内人として有名でした。

 藤沢雨紅の句が虎杖の刊行物に確認できるのは、享和元年(1801)の『つきよほとけ』からです。

虎杖の師・白雄は寛政3年(1792)に没し、寛政12年(1800)、姨捨長楽寺に句碑が建立されます。発起人は虎杖でした。この建碑を記念した句集が、翌年刊行の『つきよほとけ』です。(ちなみに、この白雄句碑の用材は、坂城町中之条地区産出の中之条石とのことです)

この句集には雨紅と、虎杖の後妻・鳳秋との歌仙(2人で交互に詠む連句の形式のひとつ)が収録されました。このことから、雨紅は虎杖夫妻と親しく、俳人としての評価も高かったことが想像できます。

 雨紅をはじめ、坂城の俳人はほぼ虎杖の門人であり、中之条陣屋(代官所)に詰めていた武士の中にも、虎杖庵を訪ねる俳人がいました。

苅屋原の泉徳寺、南条の酒玉神社、村上の自在神社には虎杖が関係した奉納俳額があり、坂城の俳人と交流が深かったことがわかります。坂城の俳諧文化をより豊かにしたのが、この虎杖だと言えるでしょう。

虎杖は温厚な人柄で、寺子屋を開くなどして人望もありました。他流派の小林一茶も、北国街道を通る折に虎杖庵へ立ち寄りました。こうした縁からか、泉徳寺の俳額には一茶も奉句しています。

文政6年(1823)、虎杖は83歳で没します。翌年に息子で虎杖庵三世の八朗が追善の句集を刊行しました。その中に、「はるの野に 急ぐ景色ハ なかりけり」という虎杖の句があります。

30歳前後から俳句に打ち込み、50歳を過ぎてから初めての子に恵まれ、老いてからも多くの門人たちと句集を編み、人生をゆっくりと楽しんだ虎杖の姿が見えるような気がします。

        

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坂城町泉徳寺にある宮本虎杖碑

正面に「乕杖翁」、裏面に「夜桜や 世に阿類ものの迎馬」

          

坂城町長 山村ひろし

ソシアル&車椅子ダンスフェスティバル

昨日(12月10日)、坂城町テクノセンターで、公益社団法人全日本ダンス協会連合会公認長野県スポーツダンス教師協会主催の 「ソシアル&車椅子 紅白戦・発表会・ダンスタイム ダンスフェスティバル」が開催されました。(代表:後藤敏一さん)

当教師協会は今年で設立18年目を迎えられたそうです。 今回も県内外から多くの参加者を得て盛大に開催されました。

毎回、熱のこもった皆様方のご尽力に敬意を表します。

以下、その様子をご覧ください。

4組のパートナーによる車椅子ダンスのご披露

中央の男性は坂城町の村井辰雄さん、その左の女性は千曲市の柳沢富子さん

一番右の男性は熊本から来られた水野総一郎先生、その左が主催者の後藤敏一先生

車椅子ダンスの模範演技

毎年来られている、井上美由紀先生(右)とお母様のパートナー

坂城町長 山村ひろし

人権を尊重し豊かな福祉の心を育む町民集会

先日(12月9日)、坂城町文化センターで、「人権を尊重し豊かな福祉の心を育む町民集会 ~共に認め合い、共に支え合う社会をめざして~」が開催されました。

坂城小学校の子どもたちによる、人権作文の発表の後、作家のドリアン助川さんの講演が行われました。

映画「あん」が出来上がるまでのお話を中心に大変心に残る素晴らしいお話をしていただきました。

開会に当たりごあいさつ。 右はドリアン助川さんのサイン

ドリアンの名前は果物の王様と言われる”ドリアン”からとったそうです。

以下、坂城町ニュースよりご覧ください。

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人権を尊重し豊かな福祉の心を育む町民集会
~共に認め合い、共に支え合う社会をめざして~

人権町民集会01

▲ドリアン助川さん

12月9日(土)、坂城町文化センターで、「人権を尊重し豊かな福祉の心を育む町民集会 ~共に認め合い、共に支え合う社会をめざして~」が開催されました。

この集会は、一人ひとりが、共に認め合い支え合う人権感覚を養うとともに、福祉への理解を深め明るく住みよい人権・共生のまちづくりの実現を目指して毎年開催されており、今年は、坂城小学校児童による人権作文の発表と、作家のドリアン助川さんを講師にお招きして記念講演が行われました。

人権作文の発表

坂城小学校が実施している人権教育を、小野龍之介さん、高井仁美さん、清水空音さん、鎌倉暖琉さん、寺澤嶺さんが、それぞれの作文を朗読発表されました。

北河原先生

▲小野龍之介さん

滝澤里菜さん

▲高井仁美さん

大場陽さん

▲清水空音さん

宮原凛成さん

▲鎌倉暖琉さん

大場陽さん

▲寺澤嶺さん

記念講演

ドリアン助川さんは、大学卒業後、放送作家やラジオパーソナリティー、カンボジア内戦の取材などを通して「なぜ私たちは生まれてきたのか?」という疑問を持ち、また、当時話題となっていたハンセン病患者の方々の人生をみて、「本当の命の意味を書きたい」という想いで小説「あん」を執筆されました。2015年には映画化もされ、国内外で高く評価されました。
 小説を執筆されるまでの苦労やドリアン助川さんの人生と小説との関わり合いなどについて、ユーモアを交えてご講演いただきました。

瞳みのるさん04

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坂城町長 山村ひろし

村上会(村上小学校への図書寄贈)

昨日(12月8日)、坂城町村上地区の会社経営者の会「村上会」(代表:大橋房夫さん)から今年も村上小学校へ図書の寄贈をいただきました。

贈呈式には約10名の会員の皆さんにお集まりいただきました。(湯さん館にて)

いただいたのは、百科・図鑑類などを中心に約10万円相当の図書です。

内容も幅広いジャンルから選んでいただきました。(災害、環境、福祉、家庭科、工業、教育、歴史、哲学、百科、国語、民俗学など)

これらの図書はすでに村上小学校の図書室に置かれ、子供たちが利用しています。

「村上会」からの図書の寄贈は今年で25年目になるそうです。 すごいですね。 誠にありがたく思います。

左から:「村上会」大橋会長、山村、村上小学校塚田校長

村上小学校の図書室「村上文庫」の様子

坂城町長 山村ひろし

平成29年第4回坂城町議会定例会招集あいさつー2

(「平成29年第4回坂城町議会定例会招集あいさつー1」は以下。)

https://yamamurahiroshi.sakura.ne.jp/?itemid=46231

(「招集あいさつー1」に続く。)

 空家活用事業につきましては、11月末現在の空家バンクの利用状況につきましては、空家物件の登録件数は12件となっております。 今年度に入ってからは、空家の賃貸及び売買の成約物件数が6件、改修補助が2件、片付けに対しての補助が2件あり、新たに22名(町内4名、町外18名)の方が町内に移住定住をされました。

 工業用地につきましては、前田工業団地を取得したミヤリサン製薬(株)が新工場を建設しており又、(株)竹内製作所やデイリーフーズ(株)では自社敷地内に工場を増築するなど、企業活動が活性化している中で、町が保有し、分譲できる用地は、「坂城インター工業団地」の2区画のみとなっております。

 現在、新たな工業用地の選定に向けて、開発面積等の検討を行う基本設計業務を進めており、来年度から、地元・地権者説明会や実施設計、不動産鑑定など工業団地の整備に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。

南条児童館の建設事業につきましては、基礎工事が概ね工程どおり進捗しているところであります。引き続き地域の皆様のご理解・ご協力をいただくなかで安全な施工に努め、工期内竣工に向けて工事を進めてまいります。

江戸時代後期の文政9年(1826年)に、新町の旅籠屋「大藤屋」に嫁いだ「藤沢秀子(俳号:雨紅)」によって刊本され、県立図書館に蔵書されている俳句集「松蔭集」につきましては、関係する皆さんのお力添えをいただき、意訳・編集が完了していたことから、本年度において発刊するべく、意訳等の確認作業を行っていたところでありますが、この10月末に発刊の運びとなりました。

江戸時代の俳句集としては本町で唯一の句集であり、また、女性の手によるものとしても極めて貴重な俳句集であります。PRに努めまして広く皆さんにご覧いただければと考えております。

 10月6日と7日の二日間、町内工業の発展と技術の継承並びにモノづくりの技術を町内外に発信する「2017さかきものづくり展」が坂城テクノセンターにおいて開催されました。

 町内企業をはじめ、連携協定を結んでいる4つの大学や支援機関など31社がブースを開設し、企業の技術や製品のPR、企業交流、情報交換などを行いました。

 この、ものづくり展に併せて、上伊那地域の中小企業で構成されている「世界一の会」の20名の皆様と町内企業の皆さん約40名で to ビジネス商談会が開催され活発な商談が行われました。また、世界一の会の代表を務められておられますサン工業の川上社長さんには、1019日の諏訪圏工業メッセを視察する際に訪問させていただき、熱気にあふれた経営理念をお伺いするなど交流を深めたところでございます。

 また、ものづくり展と同時開催され、商工会商業部会を中心とした「ふーど市」が1日目は天候が悪い中でも、買い物をされたお客様も数多く、2日目にはプレミアム商品券を発売することにより、商品券をお買い求めになられたお客様も相乗効果で、ものづくり展には、2日間で約2,000名の方にご来場いただきました。

町内外に町工業のものづくり魂を力強く発信することができました。

1028日、29日には第46回坂城町文化祭が文化センターを主会場として開催され、数多くの作品が展示された会場は大勢の来場者で賑いました。28日の午後には、さかきふれあい大学文化祭記念コンサートとして、「クラシックコンサート」が開催され、来場した皆さんは、チェロとピアノの演奏とコラボした会場に響く澄んだソプラノの美声に感動しておりました。

 また、文化祭にあわせて、坂城どんどんの際に坂城町特命大使の小松美羽さんによるライブペイントで描かれた作品「親愛なる原点 坂城町へ」のお披露目を行い、世界で活躍されている小松さんの作品を大勢の皆さんが間近でご覧いただくことができました。

 この作品は、坂城町に寄贈され、役場庁舎1階に展示いたしました。

1112日に開催されました恒例の「ねずみ大根まつり」は、9回目を迎え、晴天に恵まれるなか、愛知県や石川県など県外からもお越しいただき、地場産直売所「あいさい」の農産物など商品をお買い求めいただくなど、大勢のお客様で賑わいました。

また、同時開催のねずみ大根収穫体験会場では、開会前から大勢の皆さんに並んでいただき、300名ほどの来場者で大変盛況でありました。

町といたしましては、地域ブランドの情報発信の場としても、重要と考えておりますので、さらなる特産品の振興、ブランド化に努めてまいります。

 1116日には、毎年恒例となっております商工会主催の「地域経済懇話会」が開催され、町内の社員50名以上の企業14社にお集まりいただき、国道18号バイパス事業と工業団地の造成や、現在の景況と今後の見込み等について、懇談を行いました。

 ご出席いただいた多くの企業の皆様からは、工業用地の不足や人材の確保が喫緊の課題となっていることなど、刻々と変化する企業ニーズや景況感などの貴重なお話をお伺いすることができました。

 町としましても、各企業の意見を参考に、ニーズにあった企業への支援方法をはじめ、地域の皆さんや従業員の皆さんが、安全で暮らしやすく働きやすいまちづくりを目指してまいりたいと考えております。

今週12月9日土曜日には、一人ひとりがともに認め合い、ともに支え合う人権意識を養うとともに、福祉の理解を深めるため、「人権を尊重し豊かな福祉の心を育む町民集会」を文化センターにおいて開催いたします。

今回は、記念講演の講師に、作家、詩人、ミュージシャンなど幅広くご活躍されている「ドリアン助川」さんをお招きし、「私たちはなぜ生まれてきたのか? 小説『あん』でハンセン病快復者の人生を描いた意味」と題して、お話をいただきます。大勢の皆さんのご参加をお待ちしています。

続いて、12月補正予算の主な内容について申し上げます。

まず、歳入のうち法人町民税についてであります

坂城町における法人町民税の税収は、大手数社の企業活動の影響により増減する状況にあります。

減額補正の主な理由は、好調な企業もある中、輸出企業において、北米及び欧州ともに販売台数は好調に推移しているものの、円高の影響により売上高、営業利益等が減少した影響により減額となったものでございます。  

続いて、歳出について申し上げます。

町道の除雪委託事業につきましては、冬季の降雪時に対する除雪作業が迅速に実施できるように、町内建設業者の保有する大型除雪機械を使用しながら実施していく計画で進めているところであります。

降雪時には、町民の皆様の生活に必要となるバス路線や町内の学校、駅等の主要施設などへ通じる主要道路について、優先して除雪作業を行うとことができるよう、除雪経費等について計上させていただきました。 

町では、経済的理由により就学が困難と認められる児童・生徒の保護者に対して、学用品や新入学品、給食費等の援助を行うことにより、義務教育の円滑な実施を図ることを目的として就学援助制度を実施しております。これまでは就学援助費の支給につきまして、7月、11月、3月に支給をしていたところですが、国の要綱が改正され、就学前の者も対象となったことから、町においても入学準備品に係る援助費の支給について、要綱の改正を行ない、就学(入学)前に支給できるようにしたことに伴い今回補正を行うものでございます。

 以上、29年度の主な事業の進捗状況並びに主な12月補正予算の内容について申し上げました。

今議会に審議をお願いする案件は、専決報告が1件、規約の変更が1件、条例の一部改正が1件、指定管理者の指定が1件、一般会計・特別会計の補正予算2件 計6件でございます。よろしくご審議を賜り、ご決定いただきますようお願い申しあげまして、招集のあいさつとさせていただきます。

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 坂城町長 山村ひろし

平成29年第4回坂城町議会定例会招集あいさつ~1

本日(12月4日)、平成29年坂城町議会定例会が招集されました。

以下、招集あいさつを掲載させていただきます。

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平成29年第4回坂城町議会定例会招集あいさつ

本日ここに、平成29年 第4回 坂城町議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様全員のご出席をいただき開会できますことを心から感謝申し上げます。

 去る、10月22日第48回衆議院議員総選挙の投開票が行われ、自民党、公明党の与党が衆議院定数(465)の3分の2を超える議席を確保しました。

この結果、安倍政権の継続が決まり、11月1日全閣僚が再任する中で第4次安倍内閣がスタートしました。更なる経済政策の充実を強く望むものであります。

さて、11月24日に「特殊詐欺非常事態宣言」を千曲警察署と協議のうえ発令いたしました。町内において、息子を装う「オレオレ詐欺」や、医療費の還付金を振り込むと言って高齢者を誘い出してATMを操作させ、犯人グループの口座にお金を振り込ませてだまし取る「還付金等詐欺」などの特殊詐欺被害が10月以降連続して3件発生しました。

被害にあわれた方は65歳以上の方で、千曲警察署、坂城町交番、町防犯協会、町防犯指導員会等との連携を強化し、高齢の方はもとより全ての町民の皆様を対象に一層の啓発活動に努めてまいります。

特殊詐欺の手口に関心を持ち、ひとごとではないという危機感を持っていただくとともに、家族で話し合って「合い言葉」を決めるなどの対策を取っていただくようお願いいたします。

次に、1118日に大阪市の大阪城ホールで開催された第36回全日本小学校バンドフェスティバルに、東海地区代表として3年連続の出場を果たした南条小学校金管バンド部(ハッピーブラス)が見事金賞を受賞しました。一昨年、昨年と惜しくも2年連続銀賞でしたが、今回は「南条ハッピーワンダーランドへようこそ」をテーマに、みんなにハッピーを届けたいという思いを込め演奏し、念願の金賞受賞となりました。日頃の練習の成果をいかんなく発揮して得た金賞の受賞に心からお祝い申し上げます。

なお、3年連続全国大会に出場し、今回金賞を受賞した南条小学校金管バンド部の栄誉を称え、役場に垂れ幕を掲げたところでございます。

9月7日から11月5日まで鉄の展示館で開催されました特別展「大相撲と日本刀」では、現役横綱の太刀や拵(こしらえ)()、「大鵬」や「千代の富士」など歴代の横綱の化粧廻しや太刀・()などを展示し、期間中県内外から約4,800人のお客様にご来館いただき、普段目にできない貴重な品々をご覧いただきました。

 また、10月1日には上松町出身の、東の関脇、出羽海部屋の「御嶽海」関が、当町に来町し、鉄の展示館の1日館長に就任していただきました。

 当日は、鉄の展示館始まって以来の来館者数1,200名以上となる大盛況で、トークショーや握手会を行ったほか、同日開催しておりました町民運動会及び障がい者の皆さんが中心となり行っている軽スポーツ交流ブースにサプライズゲストとして登場いただき、玉入れ競技やリレー、大玉送りなどに参加していただき、「大相撲と日本刀」を盛り上げていただきました。

感謝するとともに、来年の益々のご活躍を期待するものです。

さて、長野広域連合が整備を行っているB焼却施設の稼働につきましては、計画目標である平成30年度より約2年遅れる見通しとなったことから、この間、B焼却施設において処理を予定していた千曲市と坂城町のごみをどうするかが、大きな課題となっておりました。

このようなことから、まず、9月20日に、長野広域連合から葛尾組合焼却施設の地元である中之条区の葛尾組合対策委員会の皆さんに対して、「新ごみ焼却施設整備に係る中之条区説明会」を開催し、B焼却施設稼働までの間のごみ処理について、説明をさせていただきました。

その後、議員さん方にも大勢ご出席いただきましたが、9月29日に、連合長である加藤長野市長、理事の岡田千曲市長にもご出席いただき「町民説明会」を開催し、B焼却施設の経過や進捗状況、長野広域連合からの提案をご説明する中で、様々なご意見を頂戴したわけでありますが、安全性を最大限重視した施設の維持管理と補修、環境調査結果のきめ細やかな情報提供など、安心して住める環境づくりに努めていくことをお約束し、葛尾組合焼却施設の稼動を延長する方向でご理解をいただいたところでございます。

つづく、10月24日に開催された葛尾組合議会全員協議会において、焼却施設の稼働延長のご報告させていただいたところでございます。

なお、葛尾組合焼却施設を稼働延長する場合の運営費については、広域連合理事会において、「B焼却施設稼働までの間における葛尾組合焼却施設の施設改修費を含む運営費は、長野広域連合全体で負担する」との決定がなされております。

これらを踏まえまして、町といたしましては、葛尾組合焼却施設の稼働延長に向けて、長野広域連合、葛尾組合等と協議する中で、万全の体制で進めてまいりたいと考えております。

さて、日本を取り巻く世界の経済情勢につきましては、日本総研などによりますと、アメリカは、7~9月期の実質GDPが前期比年率プラス3.0%と、4~6月期の同3.1%プラスに続き、2四半期連続で3%台の成長し、堅調なペースでの景気拡大が持続しております。

また、ヨーロッパでは、7~9月期のユーロ圏実質GDPが前期比年率プラス2.4%と4四半期連続で2%を越える伸びになっており、速報値が公表されているフランスがプラス1.9%、スペインがプラス3.2%と堅調な伸びを維持しております。

また、中国においては7~9月期の実質GDP成長率が前年同期比プラス6.8%と7四半期ぶりに低下しており、景気減速の背景として、昨年まで、政府は積極的な財政支出と金融緩和を実施したものの、過剰生産や不動産市場の過熱などの問題が再浮上したため、財政・金融政策を引き締め方向に転換しており、今後も政府の引き締めスタンスは続くものの、景気を冷え込ませるほどに強化される公算は小さいと予想され、引き続き注視していく必要があると考えております。

次に国内の状況でありますが、内閣府による10月の「月例経済報告」では、「緩やかな回復基調が続いている」とし、先行きについては、「雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待される。」とする一方で、「海外経済の不確実性や金融資本の変動の影響に留意する必要がある。」としております。

また、長野県内の状況につきましては、日銀松本支店が11月に発表した「金融経済動向」によりますと、公共投資、住宅投資、設備投資、個人消費の個別観測から「生産の動きは増加している。

雇用・所得は、着実な改善が続いている」とし、「総論として長野県経済は、緩やかに回復している。」としております。

当町におきましては、10月に実施しました町内の主な製造業20社の経営状況調査の結果では、生産量は、3ヶ月前のプラス2.85%からマイナス1.99%と4.84ポイント減少しましたが、売上げについてはプラス2.07%からプラス3.82%と1.75ポイント増加いたしました。

また、雇用については、7月~9月の実績が、総計でプラス33人と、前回調査のプラス45人から若干減少いたしましたが、来春の雇用は、ほとんどの企業が増員又は減員分の補充を予定しており、全体では60人の増員予定となっております。

続いて、29年度の主な事業の進捗状況について申し上げます。

まず、トータルメディアコミュニケーション施設整備事業につきましては、現在、同報系防災行政無線の整備工事を進めているところでございます。

今月からは、屋外拡声子局の設置、親局や千曲坂城消防本部に設置する遠隔制御装置などの工事を進め、来年の1月下旬より試験運用を開始するとともに、順次全戸、全事業所へ戸別受信機の配布を行う計画であります。

なお、戸別受信機の配布につきましては、住民の皆さんには「広報さかき」等でお知らせを行なったほか、11月に、町内4箇所において住民説明会を開催し、同報系防災行政無線の概要説明や戸別受信機の取り扱い、電波状況によるアンテナ工事の必要性、配布スケジュールや配布の手順など、広く周知しているところであります。

今年度内には、有線放送加入の個人及び事業所の皆様への配布を完了させるほか、Jアラートとの接続工事を行い、来年4月に開局、運用を開始する計画であります。

開局後は、引き続き未加入の皆様への戸別受信機の配布、河川監視カメラや水位計、雨量計などの気象観測装置の設置工事、すぐメールや町ホームページなど各種通信サービスとの連携などを完了させ、7月ごろから、全てのシステムの運用を開始する計画で進めてまいります。

 また、トータルメディアコミュニケーション構想推進においては、高齢者の見守り・支援につきましても、段階的に導入を進めております。

今年度は、住宅の水道使用の異変を察知し、家族等へ自動的にメールでお知らせをする、水道メーターを活用した高齢者元気応援システム「KIZUKI」の試験導入を開始し、現在37名の方にご利用いただいております。

今後につきましては、さらなる利用者拡大を図るとともに、効果的な運用に努めてまいります。

ワイナリー形成事業につきましては、試験圃場におけるワイン用ぶどうの実証試験栽培が最後の年となる5年目を向かえ、この秋には赤系・白系合わせまして約2,300キロの収穫となりました。

今年も町振興公社を通して、サントリーワインインターナショナル~へ醸造をお願いし、来春の「坂城プレミアムワイン」の販売を予定しているほか、同様に、来年町内に創業予定のワイナリー計画者にも活用いただく見込みであります。

また、町振興公社や千曲川ワインバレー特区連絡協議会も含めた周辺自治体と連携し、ワイン振興に向けたPRイベントに取り組んでまいります。

信州さかきふるさと寄附金につきましては、昨年度からインターネットを用した寄附申し込みを可能とし、引き続き特産品振興や地域活性化につながる取り組みを進めております。11月末時点で、1,45932,653千円の寄附がございました。

また、町の魅力を発信し、町を知ってもらうため、返礼品の充実を図っているところであり、返礼品協力事業者数及び返礼品数は、11月末現在で、延べ23事業者、112品目となっております。

引き続き、返礼品を提供していただける事業者の皆さんの募集に努め、適切に推進してまいります。

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坂城町長 山村ひろし

南条小学校金管バンド全国大会で金賞受賞

昨日(12月1日)、南条小学校金管バンド部の吉澤和香奈さん(部長)、丸山華那さん(副部長)、南澤博校長先生、石坂一彦先生(顧問)が来られ、先日の全国大会で見事金賞を受賞されたご報告をいただきました。素晴らしいですね。

以下、坂城町ニュースよりご覧ください。

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南条小金管バンド部全国大会で見事金賞に輝く!

南条小学校金管バンド部金賞

▲【左から】山村町長、丸山華那さん(副部長)、石坂一彦先生(顧問)、吉澤和香奈さん(部長)、南澤 博 校長先生

11月18日(土)に大阪城ホールで開催された第36回全日本小学校バンドフェスティバル(全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)において、東海支部代表として出場した南条小学校金管バンド部が見事金賞を受賞しました。

演奏曲は、『イッツショータイム』と『ジーザスクライスト・スーパースター』。昨年、金賞まであと一歩だった悔しさを胸に、「最高の演奏をして金賞をとりたい!」と34名の部員全員が一丸となって今大会に臨み、言葉通り最高の演奏によって金賞を掴み取りました。

部長の吉澤和香奈さんと副部長の丸山華那さんに大会の感想を聞くと、「金賞を受賞することができてとても幸せです。全国大会では、笑顔とノリと忘れずに、練習通りの最高の演奏が出来ました。」と話されました。

▼大会の様子(南澤校長先生より写真をご提供いただきました。)

▲全校児童に見送られていざ出発

▲ブルーシート雨よけをして本番前練習

▲大阪城と一緒にパチリ

▲念願の金賞受賞に、みんなガッツポーズ

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坂城町長 山村ひろし

平成29年全国町村長大会

先日(11月29日)、東京NHKホールで、平成29年度 全国町村長大会(会長:荒木泰臣 熊本県)が開催され、参加しました。

全国町村長会長は、今年、長野県川上村の藤原忠彦村長に代わり、熊本県嘉島町長の荒木泰臣さんが就任されています。

通常ですと、全国町村長大会には安倍総理他閣僚が出席するのですが今回は国会と重なり重要閣僚の出席はありませんでした。

今年度の決議項目は以下の通り、

     記

一.東日本大震災、熊本地震及び豪雨災害等からの復興の加速化を図るとともに、全国的な防災・減災対策を強力に推進すること。

一.一億総活躍社会の実現に向け、地方創生の更なる推進を図ること。

一.地方分権改革を推進すること。

一.道州制は導入しないこと。

一.参議院の合区を早急に解消すること。

一.「まち・ひと・しごと創生事業費」を拡充するとともに、地方交付税等の一般財源総額を確保すること。

一,ゴルフ場利用税及び償却資産に係わる固定資産税を堅持すること。

一.農林漁業の振興による農山漁村の再生・活性化を図ること。

一.田園回帰の時代を拓き、都市と農山漁村の共生社会を実現すること。

一.農林漁業者が将来に希望をもてるよう、TPP・日欧EPA対策に万全を期すこと。

一.領土・外交問題・国民の安全保障に毅然とした姿勢で臨むこと。

以上決議する。

平成29年11月29日

全国町村長大会

全国町村長会長:荒木泰臣さん

また、全国町村長大会・応援メッセージとして、福島大学教授、東京大学名誉教授の生源寺(しょうげんじ)眞一さんが講演されました。

1.最近の新しい流れとして

(1)農業が職業として選ばれるようになった。(親元就農は半分に。)

(2)農業と食品産業の繋がりが緊密になった。

2.本質的な考え方として

(1)食料は必需品である。好不況に左右されない。

リーマンショックの際にも食品製造業はそこそこ堅調であった。

(2)農業が地域社会にとって不可欠の役割を果たしている。

水田の維持管理、地域のコミュニティー作り。

(3)地域へ新たな人が参入することによる変化が大切。

この変化により、今までの決まりごとが通用しなくなる。新たな決まりことが創られることによる進歩が大切。例として、エリノア・オストロム(2009年 女性として初めてノーベル経済学賞受賞)の紹介。公共財、共有資源の管理について、コミュニティーの役割を評価した学者で、地域社会の新たな制度つくりの必要性を説いた。

生源寺教授はこれからの新しい農業の可能性について大変分かりやすく説明していただきました。     

講演中の生源寺眞一教授

坂城町長 山村ひろし