老子の続き(第9章)

この章はいわば老子の真骨頂ですね。

節度を持つことの大切さ。七分(あるいは腹八分目)で良いではないか。あるいは後に第33章で出てくるように「知足者富」(足るを知るものは富む)の如く、節度を知り強欲を恥じることの大切さを説いています。また、関連して、出処進退の大切さも述べていますね。ところが、最近は、この「出処進退」について見苦しい政治家が多く、見るに堪えませんね。

   持而盈之不如其已。揣而鋭之不可長保。金玉滿堂莫之能守。富貴而驕自遺其咎。功成名遂身退天之道。

   持(じ)して之を盈(み)たすは、その已(や)むに如(し)かず。揣(きた)えてこれを鋭くすれば長く保つべからず。金玉(きんぎょく)堂に満つれば、之を能(よ)く守る莫(な)し。富貴にして驕(おご)れば、自らその咎(とが)を遺(のこ)す。功成り名遂げて身退くは、天の道なり。

 いつまでも器(うつわ)を一杯にしていてはいけません。刃物をぎりぎりに鋭くしてもいつかは折れてしまいます。たくさんの宝玉を蔵に持っていても、いずれは襲われてしまいます。大金持ちになって驕る様になるとかえって問題を残すことになります。功成り名遂げたならば速やかに身を引くのが道理というものです。
 
 以上。
 
 坂城町長 山村ひろし

陸前高田ライオンズクラブ(伊藤明彦会長)からお礼の便り

坂城ライオンズクラブ(大井宏子会長)では陸前高田ライオンズクラブ(伊藤明彦会長)の要請に基づき、6月25日~26日の両日にわたり支援活動を行ってまいりました。私もメンバーの一員として参加させていただきました。(7月3日既述) 

先日、伊藤会長から大井会長宛の御礼のメッセージをいただきましたので以下に掲載させていただきます。

陸前高田市(人口24,000人)では先の大震災と大津波で1524名の犠牲者を出され、行方不明者数もいまだ、564名にのぼっております。その中、私どもの活動は微々たるものですが、「長野の郷土料理」や「400本の坂城のバラ」、「応援メッセージボード」などをお届け致しました。ライオンズクラブの皆さんの、夜を徹しての運転、日夜にわたる奉仕活動に敬意を表します。

(陸前高田市広田中学校での写真)

(岩手日報 6月27日の記事)

(信州民報 7月16日の記事)

以上。

坂城町長 山村ひろし

句集「初花集」より

私の旧友で俳人の朝吹英和氏と文人の前田巍氏に、若手の男女を交えた9人で構成された句会を続けておりましたが、先日、私の手元に昨年1年間の作品を纏めた小句集が送られてきました。名は「初花集」(朝吹英和編)です。20歳代から70歳代の9名の作品から1句づつご紹介します。(朝吹英和選) なお、この中で「粋酔」は朝吹氏、「山鬼」は前田氏、「無為」は山村です。

晩鐘に凌霄の花散りにけり    山鬼

乳白の峰嫋やかな初筑波    カンタロウ

書き初めや滴る墨も嫋やかに    句縁

白き手で生き埋めにする漬茄子    柚鼓

夢の国南瓜で弾むねずみたち    蓮水

蓑虫や見えぬ世界にぶら下がる    白花

音を立て焼塩香る秋刀魚かな    若芽

老松の瘤にひそむか法師蝉    無為

夏銀河ショパンの闇に沈みけり    粋酔

以上。句集を編集、作成していただいた、句縁さんに感謝。

最後に、この句集に向けた粋酔さんの一句。 

  ありがとうございました。

    初花や一期一会の傘開く    粋酔

坂城町長    山村ひろし