私の旧友で俳人の朝吹英和氏と文人の前田巍氏に、若手の男女を交えた9人で構成された句会を続けておりましたが、先日、私の手元に昨年1年間の作品を纏めた小句集が送られてきました。名は「初花集」(朝吹英和編)です。20歳代から70歳代の9名の作品から1句づつご紹介します。(朝吹英和選) なお、この中で「粋酔」は朝吹氏、「山鬼」は前田氏、「無為」は山村です。
晩鐘に凌霄の花散りにけり 山鬼
乳白の峰嫋やかな初筑波 カンタロウ
書き初めや滴る墨も嫋やかに 句縁
白き手で生き埋めにする漬茄子 柚鼓
夢の国南瓜で弾むねずみたち 蓮水
蓑虫や見えぬ世界にぶら下がる 白花
音を立て焼塩香る秋刀魚かな 若芽
老松の瘤にひそむか法師蝉 無為
夏銀河ショパンの闇に沈みけり 粋酔
以上。句集を編集、作成していただいた、句縁さんに感謝。
最後に、この句集に向けた粋酔さんの一句。
ありがとうございました。
初花や一期一会の傘開く 粋酔
坂城町長 山村ひろし