坂城町では成人式を終戦記念日に開催しています。
お盆の時期で新成人の皆さんが帰省しやすい時期であることと、命の大切さ、平和の大切さ、国のあり方などを考える良い機会だと思います。
今年の対象者数は176名ですが、そのうち約7割の方が参加しました。
以下、私の挨拶と祝辞を掲載させていただきます。
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成人式祝辞(平成26年) >
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皆さま今日は。>
ただ今ご紹介いただいた坂城町長の山村です。>
新成人の皆さん、おめでとうございます。>
また、今日まで暖かい愛情を持ってお子さんを立派に育て上げられたご家族、保護者の皆様に心より、お祝いとお喜びを申し上げます。>
また、本日、ご多用のところ本式典においで頂いた、柳澤議会議長殿をはじめ多くのご来賓の皆様に御礼申し上げます。>
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皆さんは今日の成人式を迎えてどのような心境でしょうか。>
坂城町では、成人式を毎年、8月15日、お盆の時期、終戦記念日に開催しております。>
成人式を迎えられた皆様の中にはすでに社会に出て働かれておられる方、学生の方、働きながら勉強をされておられる方がおられます。>
また、坂城の中で家業を継がれておられる方、遠く坂城をでて活躍されておられる方々などいろいろな立場で本日おいでになっておられると思います。>
久々に懐かしい方々との旧交を温められ、心躍る感傷に浸っておられる方々も多いかと思いますが、折角の節目でありますので、皆さんが成長されたこの20年間を、お世話になった方々への感謝の念をも抱きながら思い出していただきたいと思います。皆さんは、平成5年から平成6年生まれではありますが、その前後はどんな年であったか少々振り返ってみたいと思います。>
平成6年2月には細川首相が消費税を廃止して「国民福祉税」を新設すると突然発表し、翌日にはこれを撤回し、辞任するということがあり、その後、長野県出身の羽田孜総理大臣が発足しましたが、わずか64日間という短命内閣となりました。>
その後、社会党の村山首相の誕生となったわけでありますが、社会党出身の総理大臣として、自衛隊が合憲であるという一歩踏み込んだ所信表明、発言をしました。>
一方では、村山談話として戦後50周年の節目に、アジア諸国に対する植民地支配と侵略を謝罪し、平成5年の従軍慰安婦問題に対する河野談話と併せて今日に至るまでの大きな論争を招いた年でもありました。>
また、平成7年1月には6434名の犠牲者と約44000名の負傷者を出す大惨事となった、阪神淡路大震災が発生し、3月にはオウム真理教による地下鉄サリン事件が発生し13名が死亡、約5500名もの重軽傷者が出ました。>
国内経済ではいわゆるバブル景気が終焉し就職氷河期が始まり、そのあとの「失われた20年」とも言われる景気の低迷が続いていくことになります。 >
皆さんは、まさにこの失われた20年、デフレ不況の真っただ中に育ったわけであります。>
しかし、「失われた20年」と言われますが、この間は皆さんが立派に育った20年でもあります。>
皆さんがこれからの新しい日本を作っていただければ、後世の人たちは決して「失われた20年」とは言わなくなるかもしれませんね。>
さて、2年前から、安倍首相、黒田日銀総裁のリーダーシップによる、「アベノミクス」がはじまり、今までの20年とは異なった経済状況となっております。>
しかしながら、これからの日本経済がどうなるかは、誰も経験のしたことがない新たな局面を迎えていくことは確実であります。>
先日発表された、4~6月期の国内総生産(GDP)速報値が実質で前期比1.7%減、年率換算で6.8%減となりました。>
政府は織り込み済みとしていますが、年間を通して、しっかりとした成長軌道に戻るよう積極的な経済対策が期待されるところであります。 >
また、長野県では皆様ご存知のように、先日、阿部守一知事が再選されました。今後の4年間、しっかりした長野県政をリードしていただきたいと思います。>
一方、国会では集団的自衛権をめぐって大きな議論が起こっておりますが、69年前、約310万人と言われる大勢の戦没者の方々の命を失った第二世界大戦が終結しました。>
本日、終戦記念日に行われた成人式に臨み、国の平和とは何か、国を守る事とは何か、しっかりと自分の頭で考えこれからの日本をどのように形作っていくのか考えていただく絶好の機会だと思います。>
まさに歴史の大きな節目の中で成人式を迎えられたことになります。>
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私は、毎年、成人式に際して、「命」の大切さについてお話をしています。>
皆様方は、ご両親から頂いた「命」の大切さについてどう考えておられるでしょうか。>
昨今、毎日のように悲惨なニュース、それも今までは考えられなかったような事件が発生しています。>
皆さん、私は「命」は大自然からお借りした大切な「宝物」だと思っています。>
皆さんの命は皆さんのご両親が突然作り出したものではありません。皆さんのご両親、ご両親のご両親、どんどん遡れば地球誕生から約46億年、宇宙の起源から考えれば約130億年前から営々と皆様のDNAが脈々と続いてきているわけであります。>
大自然からお借りした「命」を立派に立派に磨き上げ再び大自然にお返ししなくてはならないのです。>
仮に、皆さんが友人からゲーム機を借りたとします、これを傷つけたり、べたべたに汚して返したら皆さんの友人は何と思うでしょう。>
借りた時以上に見事に磨き上げピカピカにして返したら皆さんの友人は何と喜ぶことでしょう。皆さんの「命」もこのようにピカピカにして命を全うし、大自然にお返ししなくてはならないのです。>
今から70年前、戦時中では成人するということは即、戦場に行くということであります。敵と戦うということであります。見も知らぬ人間の命を奪う戦いをせざるを得ないということであります。今日、この際にもう一度皆様方各々で皆さんの「命」の大切さについて考えていただきたいと思います。>
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さて、今年の成人式ではいままでと違うことを行いたいと思います。>
それは、ここで、皆さんと一緒に歌を歌いたいのです。>
皆さんは「坂城町の歌」をご存知でしょうか。>
昨年、坂城町文化協会創立30周年を記念して、誰でも歌える坂城町の歌を作ろうということで、歌詞を全国から公募し、作曲を国際的にも有名な安藤由布樹先生に作曲をしていただきました。>
全部で3番からなる曲ですが、坂城町の色とりどりの風景が歌いこまれた素晴らしい歌です。>
始めてお聞きになる方もいらっしゃるかとも思いますが、大変わかりやすい曲ですので、今後とも皆さんで歌っていただければと思います。>
舞台中央のスクリーンに字幕も出ますが、お手元の譜面を見ながら歌ってください。 >
以上で、平成26年度成人式のお祝いとご挨拶とさせていただきます。>
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>平成26年8月15日 坂城町長 山村弘
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(坂城町の歌は以下のサイトから)> >
>http://www.town.sakaki.nagano.jp/plan/W022H0000095.html
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今日の成人式の様子(坂城町ホームページより。)>
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第59回坂城町成人式
▲写真左から、高見澤美波さん、小林直樹さん
8月15日(金)、文化センターで、第59回坂城町成人式が開催され、平成5年4月2日から平成6年4月1日までに生まれた126名が出席しました。
記念式典では、小林直樹さんと 見澤美波さんが成人を迎えての抱負をあいさつされ、今年は、全員で「坂城町の歌」の合唱も行いました。また、成人祭は、新成人からなる成人式実行委員会がレクリエーションの企画、当日の受付や司会などを担当し、和やかな雰囲気の中、開催されました。
新成人たちは、家族、恩師、地域の方々への感謝と新たな誓いを胸に、成人としての第一歩を踏み出しました。