坂城町文化の春

桜の開花宣言があちこちで聞かれるようになりました。

長野の桜は今しばらくのようです。

我が家の杏の蕾もだいぶ大きくなってきました。(開花予想は4月第1週)

昨日(3月16日)から文化協会主催の美術展が文化センター体育館で開催されています。

美術展01

美術展02-05

「第20回美術展」(文化協会主催より)

また、本日は文化センター大会議室で第41回坂城町謡曲大会が開催されました。 

今回の謡曲大会は宝生会の皆さんが当番ですが、宝生、観世両流の方々が20以上の演目を上演されておられました。

また、坂城町子供能楽教室の皆さんが「鶴亀」「紅葉狩」「猩々」の仕舞を行いました。 年々レパートリーが増え頼もしい限りです。

来年、8月末には「第2回薪能」も予定されています。

松木千俊先生、野村萬斎さん他の出演も決まっています。

楽しみです。

坂城町長 山村ひろし

「坂城の100人」 8人目は 万力和蔵 です

「坂城の100人」 8人目は鼠宿出身の力士  万力和蔵 です。

 
 力士 万力和蔵(中村和蔵)
 1823(文政6)~1858(安政5)年
 
 江戸時代の信州の力士というと、東御市(旧東部町)出身の雷電為右衛門を思い出しますが、鼠宿出身で、江戸後期、十両まで昇進した力士、万力和蔵がいます。
 
 和蔵は鼠宿中村与七の次男として生まれ、小さい時から大力の持ち主で、21歳の時に志を立てて江戸に上り、行司の木村庄之助の門下に入り、相撲道に励みました。
 弘化2年(1845年)の11月場所で 「矢車和介」 として初土俵を踏み、安政3年(1856年)の11月場所で十両格に昇進し、番付は西幕下5枚目になりました。
                        
 矢車和介に始まった四股名は、その後、矢車和蔵、東車和蔵、幕下となった嘉永3年に(1850年)に八十島和蔵と改め、安政3年から 「万力和蔵」 と改名しています。
                 
 安政3年(1856年)十両に昇進後、同5年(1858年)には松代藩のお抱え力士となりました。
 しかし、十両格になってからは体調不良により成績は振るわず、十両格での出場は3場所だけとなりました。 (残念ながら1勝もできぬまま急逝してしまう。)
 この間、和蔵は故郷に錦を飾り、嘉永7年(1854年)に産土神(うぶすながみ)の会地早雄神社(おおち はやお じんじゃ)に江戸大相撲を奉納しましたが、その後、36歳の若さで急逝しました。
                       
 以下は万力和蔵が八十島を名乗っていた頃に木村庄之助より相撲免許を得て会地早雄神社で江戸大相撲奉納を許された時の文書です。
 
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  奉献証状之事
             
     信濃国埴科郡鼠宿村・新地村産神
                  
会地早雄神社
                     
  此度八十島和蔵心願ニ付御取次太鼓櫓奉納仕候
  依之神事祭礼之砌幾久敷可被相用候 依而如件
               
       嘉永七年寅年七月
      
  本朝相撲司御行司             
    吉田豊後守追風      二十一代    
           
  従二位左中将殿家                
    木村若狭守正規      十三代   
 
  五篠殿家 日本角力行司目付   
               木村庄之助
 
                    正輝花押
 
         赤池勧解由介殿
 
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会地早雄神社(おおぢはやおじんじゃ)
                 
 
 
                 
 
万力和蔵の墓 南条鼡
 
万力和蔵の墓の裏面
万延元年8月(1860年)とあります
                   
 
 
  
万力和蔵の肖像(芳春画)
(写真:山崎仁さん提供)
                    
                
 
八十島(万力)和蔵の略歴(久保草賢書)
(写真:山崎仁さん提供)
                  
                     
                 
 ちなみに、昨年、第34代木村庄之助さん(在位2007年5月〜2008年4月)が坂城にお出でになりましたが、三井袈裟喜さん経由でこの色紙をいただきました。
                    
 
    第34代木村庄之助さんの書
         「力心一途」
 
                       
                   
 力強くて、力まず、素直な、素晴らしい書ですね。
                        
                       
 尚、現役の坂城町出身のお相撲さんは三段目西46枚目の旭鵬山(本名:山崎英旗)です。 こちらの踏ん張りにも期待します。
                
                     
向こう側:旭鵬山 昨年の金井地区相撲大会での見本相撲
                                              
 
                       
 以上、参考資料:「ふるさと探訪」(坂城町教育委員会)
        「北国往還ねずみ宿」(山崎仁編) 他
                 
                   
 *会地早雄神社の近くの墓地を見ていたら「力士目代 小車幸太郎碑」と書いてありました。 裏面には 松代真田領 とありました。
              
  山崎仁さんのお話では、当時の地元相撲愛好家の小山さんの碑とのことです。
  とにかく、相撲の盛んな土地柄ですね。
               
 
                        
                     
                             
                     
 坂城町長 山村ひろし

坂城中学校3年生から提案(水力発電)

昨日(3月14日)、坂城中学校3年生の代表の方から、小水力発電に関して提案書をいただきました。

坂城中学校3年1組では水力でモーターを回し発電するミニ水力発電についてクラス全員(36名)で各々研究・実験を行いその成果を「エネルギーの地産地消」として報告書を纏めていただきました。

左から:鳥居拓未さん、染野美咲さん、山村、 澤直樹さん、栗林穂実さん

再生可能エネルギーを考える際にどうしても大規模なものばかりを考えがちですが、今回の提案のように小規模でもいろいろと工夫が出来ると思います。

4月以降、坂城中学校の後輩の生徒さんたちともいろいろ考えて行きたいと思います。

坂城町長 山村ひろし

竹内希さんのザンビアだより(第5回)

JAICAの青年海外協力隊としてザンビアで理数科教師をしておられる竹内希さんから5回目の「ザンビアだより」が来ました。

アフリカ中南部のザンビア共和国へただ一人旅立たれ約9ヶ月が経ちました。

以下、坂城町ホームページの記事からご覧ください。

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ザンビアだより~ 平成25年3月 竹内希

Women\'s Day01

「3月8日は何の日?」

3月3日は、日本はひな祭りの日ですね。女の子がいる家庭では、雛人形が飾られたのでしょうか?私もこの日は少しでも日本の雰囲気を感じたく、海苔巻を食べました。ザンビアでは、なかなか日本の食材が手に入らないので、海苔も醤油もわさびも貴重です。日本食ブームにより、醤油やわさびなどはザンビアのスーパーにも売られていますが、やっぱり日本の物が美味しいですね!!(笑)

話がそれましたが、みなさんは3月8日が何の日か知っていますか?私は日本に居た時はあまり意識をしたことがなかったのですが、Women’s Day(国際女性の日)です。国連では1975年より3月8日を「国際女性の日」と定め、女性たちが、平等、安全、開発、組織への参加のための努力により、どこまで可能性を広げてきたかを確認すると同時に、今後のさらなる前進に向けて話し合う場として設けられた記念日としてきました(引用:国際連合広報センター)。

そのため、ザンビアでは3月8日は祝日です。女性たちが、色とりどりのチテンゲドレスやスーツをまとって街を行進します。色々な団体が、この日のために同じ柄の服を仕立屋さんに頼むので、この時期になると仕立屋さんは大忙しです。私の学校は、去年チテンゲドレスを着たので、今年はスーツを着ることにしました。私も同僚と同じスーツを学校から頂き、行進に参加しました!!街を行進した後は、大きなグランドに集まり、女性の日を祝う式典が行われ、伝統的なダンス、女性生徒からの詩の発表、劇、様々な人からお言葉をもらいました。

Women\'s Day02

ザンビアは、管理職についている女性の割合が日本より多いような印象です。私の学校の校長先生も女性ですし、出産をしても仕事を続けている人が多いと思います。これはおそらく、ある程度の収入がある人は、ベビーシッターやメイドを雇う習慣があるからなのかなと思います。また、親戚、兄妹、近所の人などが一緒に育児を行います。特に、まだ幼い小学生くらいの子が自分より小さい子を抱っこしている姿を良く見ます。男尊女卑のザンビアでは、子供たちは家庭の労働力なのです。そして、仕事は日本と比べると厳しくありません。良く言うと、融通が利きます。このような社会環境が、女性の社会進出を促しているのかもしれません。

日本は、まだまだ女性が一生働き続けるには難しい環境だと思います。昔に比べたら、少しずつ意識の変化がなされてきていると思いますが、欧米に比べると仕事を続けている女性の割合は低いです。もっと、ライフイベントを楽しめる社会になっていったら良いですね。また、女性自身も育児を一人で抱え込まなくて良いと思います。育児は、大勢の人と一緒にやる方が楽しいですよね。そして、子供のためにもなります。ベビーシッターや他の人に手を借りながら育児をするのも、私は良いと思います。ただ忘れてはいけないのは、子供はあっという間に親の傍から離れてしまうということ。それを心に留めて、日々の成長を一緒に楽しんでいけたら良いですね!!

Women\'s Day03

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坂城町長 山村ひろし

小松美羽さんの絵が 「しなの鉄道」 の表紙に

本日(3月11日)、坂城町特命大使の 小松美羽 さんが来られました。

久しぶりにいろいろとお話しさせていただきました。 

また、「しなの鉄道」の2013年3月16日ダイヤ改正号の表紙に小松美羽さんの絵が掲載されています。

電車に飛び乗っているのは長野県獣の かもしか だそうです。

また、左上には坂城町のエネルギー(太陽?)の象徴だそうです。

絵の上に書かれている小松さんのメッセージは以下の通りです。

「私は今も昔もしなの鉄道に乗っている。坂城からトンネルを抜ける瞬間が好きで、山々と電車と乗客とがノスタルジックに混じり合ったような感覚を覚えている。今回描かせて頂いたのはその記憶の断片だ。」

小松さんは昨日トルコから戻られたとのこと、また、もうすぐドバイへ行かれたり、パリへ行かれたりするそうで、まさに世界をまたにかけて活躍されています。

また、来年にはニューヨークへ2~3年移住されることも計画されておられるようです。

「坂城町特命大使」の小松美羽さんの益々のご活躍をお祈りします。

坂城町長 山村ひろし

「坂城の100人」第7回は昭和橋を設計した中島武さんです。

「坂城の百人」 第7回目は、中島武氏です。            

 中島氏は坂城町生まれの方ではありませんが、もはや歴史的遺産といえる、昭和橋の設計者です。
 坂城町には159の橋がありますがその中でも 「土木遺産」 に認定された特別な橋です。
 坂城町では来年度より橋梁の補強工事を計画的に実施してまいりますがその中でもこの昭和橋の長寿命化は大切な事業だと考えております。
                           
 以下、この昭和橋ならびに設計をされた中島武さんについて、坂城町で2005年に編纂した 「ふるさと探訪」 から元教育長の大橋幸文さんの文章をお借りし記述させていただきます。
                        
 昭和橋を設計していただいた、中島武さんと昭和橋の物語です。
                       
土木遺産としての認定書
                      
昭和橋に架けられている認定盤
                    
                      
昭和橋近影        
   
昭和橋と自在山      
                     
                             
以前ご紹介した牧忠男さんの水墨画による「昭和橋」
                   
(牧忠男さんの昭和橋研究は以下のサイト)
                            
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(「ふるさと探訪」 2005年 より)
            
・鉄筋コンクリートローゼ橋の生い立ち
                       
 鉄筋コンクリートのローゼ橋は、戦争のため鋼材が不足したとき、昭和8年(1933年)から、長野県の道路技師を務めた中島武技師が設計した世界初の技術です。
 長野県内では、戦前に6橋10連、戦後昭和44年(1969年)までに28橋67連が建造されました。
 美しい放射線を描くアーチが特徴で、印象的な景観をつくっています。
 鋼材が自由に手に入るようになってからは、コンクリートローゼ橋の時代は終え、鋼橋となっています。
・中島武道路技師のこと
                     
 昭和8年(1933年)から昭和12年(1937年)までの4年間、長野県道路技師・土木技師を務めた中島武は、明治39年(1906年)札幌市に生まれました。
 昭和6年(1931年)北海道大学工学部土木工学科を卒業しました。
 卒業後、茨城県道路技手、岐阜県道路技手を経て、弱冠27歳で、長野県道路技師・土木技師となり、その時に鉄筋コンクリートローゼ橋を設計したのです。
 その後、国の内務省土木局に務め、戦後は建設省中部建設局長、関東建設局長などを経て、首都高速道路公団理事となり、昭和38年(1963年)に退職しました。
 昭和55年に亡くなられています。道路事業一筋に歩まれた生涯でありました。
・昭和橋の歴史
                     
 坂城と村上を結ぶ交通は、昭和3年(1928年)まで渡し船(渡船)でありました。船着き場までの道も、畦道程度のものでした。
 橋を架けたいという住民の願いは、年を追って高まり、たまたま上五明経営の渡し船が傷んで新調が迫られたのを契機に、昭和2年に坂城町と村上村両町村で更埴南道路組合を設立しました。組合は、翌年3年に木橋(板橋)を架け「昭和橋」と名付けました。
 昭和橋は、馬車も通れましたが、板橋のガタガタ橋で、下駄の歯が板の隙間に挟まるので、下駄を脱いで渡った人もいたということです。
 年々この道路の利用者が増大し、昭和10年(1935年)には室賀村(現上田市室賀)が加わり、坂城・室賀道路組合となり、永久橋架橋の計画が立てられました。しかし、町村道であるため、三か町村では永久橋にする経費が捻出できず、県の補助をあおぎました。
 少しでも多くの補助を受けるために、交通量の調査には、籾がらを俵やかますに詰めたり、子どもまで炭俵に入れて、荷車やリヤカーで何回も坂城駅まで運んだと、昨年亡くなられた田島清蔵元老人クラブ会長も炭俵に入れられて運ばれた経験を語っていました。
 昭和12年(1937年)、ようやく県の補助を得て、坂城側から3連を鉄筋コンクリートローゼ橋とし、その先を木橋として架設されました。
 しかし、木橋部は洪水のたびに流出したので全部を永久橋にしたいという住民の要望は年々高まりました。昭和22年(1947年)この路線が県道に編入され、県道上室賀坂城停車場線となり、昭和橋の維持管理も坂城・室賀道路組合から県に移管されました。
 昭和24年(1949年)のキティ台風で木橋部が流出した時は、上流の鼠橋も下流の笄橋も流出し、村上と坂城間の交通は上田橋を渡らなければなりませんでした。
 翌25年、既設の鉄筋コンクリートローゼ橋と同様のローゼ橋が災害復旧工事として着工され、27年(1952年)6連のローゼ橋が竣工し、現在の9連のローゼ橋となりました。この竣工を伝える「坂城町公民館報」には、「流れては直し、直しては流れと賽の河原を繰り返し今日に至った。故人となられた人々を始め先輩の努力が漸く実を結んだもので、感謝に堪えないところである」と記されています。
 しかし、9連の永久橋は完成しましたが、西端120m は架橋されず河川敷から斜めに木橋をかけて上り下りしました。ここに鋼橋の2連が架橋されたのは昭和39年(1964年)でありました。この鋼橋は国道19号線の改良工事によって生坂村で不要となった犀川の橋梁です。
 こうして全長460mの昭和橋が永久橋となったのは、最初の工事が始められて27年、県道になってから17年の年月を要しました。
 車時代になると昭和橋は交通のネックとなり、新たな橋が求められました。昭和62年(1987年)、坂城大橋が竣工しました。坂城大橋が、県道上室賀~坂城停車場線となり、今まで県道であった昭和橋ルートは再び町道に移管されました。
                                
(以上、「ふるさと探訪」 (2005年) より、元教育長 大橋幸文さんの文章から)
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 坂城町長 山村ひろし
 

小中学校生徒のICT(情報通信技術)学習

坂城町では、昨年度から小中学生がICT(情報通信技術)に触れる機会をつくると共に、これからの社会を生きるうえで重要となるICTを身につけ、活用できるような学習を行なっています。

子供たちの勉強の成果をご覧頂くように坂城町ホームページの右端にバナーをつけました。

坂城町ホームページから入っていただくか、以下のサイトをクリックしてください。

子供たちの学習の様子や子供たちの作ったウェブサイトで坂城町の紹介を見ていただけます。

(ICT教育紹介のサイト)

http://www.town.sakaki.nagano.jp/lifestudy/W019H0000004.html

坂城町長 山村ひろし

平成25年第1回坂城町議会定例会招集挨拶(後半)

平成25年第1回坂城町議会定例会招集挨拶の後半部分です。
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続きまして、福祉・健康づくりの施策について申し上げます。
子育て支援につきましては、平成23年度から各保育園を子育て支援センターの分室と位置づけ、臨床心理士による巡回相談を実施、さらに今年度は、5歳児全員を対象とした健康相談「すくすく相談」を新たに実施し、相談体制の充実を図ってまいりました。
25年度におきましても、引き続き相談体制の充実を図ってまいります。
また、保育園におきまして重要な事業のひとつであります「食」の提供について、引き続き、安心・安全で質の高い給食を提供する体制の整備として、調理業務を「坂城町振興公社」に委託してまいります。
続いて、現在、介護用品購入費の支給や、寝具洗濯サービスなどを実施しております在宅高齢者等への福祉サービスにつきまして、寝たきりの高齢者や重度障害者、またその家族への支援として、  これまでのサービスに加え、25年度から新たに「訪問理美容サービス」事業を開始いたします。
理容院・美容院へ出かけることが困難な方に、自宅までの出張  料金相当額を支援することによって、少しでも快適な暮らし、福祉の向上につながればと思います。
町の国民健康保険被保険者の一人当たり医療費は、年々増加しております。
医療保険制度の健全な運営、保険税負担の軽減のためには、医療費の増加を抑え、減少させることが一番であり、そのためにはまず健診が重要であるとして、特定健診の受診をさまざまな場面で訴えてまいりました。
現在のところ、24年度の目標としてきました受診率65%の 達成は厳しい状況であります。25年度におきましても、引き続き受診率65%を当面の目標とし、さらなる取り組みの強化を図ってまいりますので、自分自身の健康な暮らしのための健診であることをご理解いただき、ご協力をお願いいたします。
 地域医療の推進につきましては、坂城町は上田地域との結びつきも深いことから「救急医療と周産期医療の再構築」を核とした  「上小医療圏地域医療再生計画」に参画をしておりますが、平成  25年度はこの再生計画の最終年度になります。
この間、上田市産院の移転新築による「上田市立産婦人科医院」の開院と「信州上田医療センター小児科」との連携や、「上田市内科・小児科初期救急センター」の共同運営の充実など、坂城町民にも直接関わる事業も進められてまいりましたが、重要課題のひとつである、信州大学との連携による「信州上田医療センター」への医師の定着については道半ばであり、平成26年度以降は、坂城町も参加する定住自立圏の事業として実施していくことになりますので、
25年度において充分に検討してまいりたいと思います。
また、坂城町を含む長野保健医療圏では、圏域南部における基幹病院としてその役割を担っている「JA長野厚生連篠ノ井総合病院」が、再構築計画に基づき新病院の建築に着手いたしました。
この事業も、長野県の地域医療再生計画に位置付けられた事業であり、救急医療及び周産期医療のさらなる充実が図られることが 期待されます。
なお、厚生連からは周辺自治体への財政支援要請があり、坂城町においても、長野市や千曲市の対応状況を踏まえ、応分の支援をしてまいりたいと考えております。
                        
続いて、教育文化の向上について申し上げます。
これまで、千曲市と共同で設置をしておりました、障害を持つ  幼児、児童、生徒の就学判断等を行う「就学相談委員会」につきましては、25年度から町単独での運営を行ってまいります。
 町といたしましては、新たに「教育コーディネーター」を配置し、相談委員会の運営をスムーズに行うとともに、坂城町の子どもをきめ細やかに支援をしてまいります。
 「ウェブサイト作成講座」を小中学生を対象として本年度も開催いたしました。地元坂城を紹介するインターネットのホームページ作成に取り組み、グループでテーマやウェブページでどのように 構成をしていくかなどを考えながら学習を進めたところであります。
子どもたちは、町の様子を知り、ホームページを通じた情報発信も学ぶことができ、びんぐしの里公園、ねずみ大根、村上義清などを紹介するウェブページは、町のホームページからご覧いただくことができるようになっております。
この事業につきましては、引き続き取り組みを行ってまいります。
町の伝統文化の継承につきましては、上田ケーブルビジョンの 協力を得るなかで、各地域の神楽の映像保存事業に取り組み、後世に伝えてまいりたいと考えております。各地域の神楽の練習の様子、春祭りや秋祭り、越年祭での奉納の様子を撮影し、映像化を図り、町の伝統文化の保存に努めてまいります。
                       
続いて、産業施策について申し上げます。
平成25年度の商工関連事業といたしましては、ものづくりから新たなコトづくりへの革新と企業立地の促進に向けて、新たな施策を展開してまいります。
これまでの「ものづくり」から、地域のニーズに応える「こと」、顧客が共感する「こと」など、町内に集積する様々な技術や知識を活かした新たな「コトづくり」への転換を推進し、町内中小企業の「脱下請け」や「Made in Sakaki」による製品化を促進するため、「坂城町コトづくりイノベーション補助金」を創設し、新たな価値創造や新製品開発等を支援してまいります。
また、町における産業集積の形成を図るため、県の認定を受けた企業立地計画に従って設置された施設に対し、3年度分の固定資産税の課税免除を定める新たな条例を今議会に上程いたしました
新たな企業立地や既存企業の事業拡大により、地域経済の活性化や雇用機会の創出など、地域の活力が高まることを期待いたします。
 ワイナリー形成事業につきましては、24年度、導入品種の選定を行うために必要な試験圃場地約40アールを確保し、担い手2名を認定する中で、苗木の定植、棚の設置など圃場の整備及び管理を行ってまいりました。
また、町振興公社による巨峰を使ったヌーボーワイン及びスパークリングワインの委託醸造も行い販売をいたしました。
 25年度は、試験圃場の更なる拡充や巨峰ヌーボー及びスパークリングワインの委託醸造を引き続き行うともに、ワイン特区申請による醸造許可の量的緩和を行ってまいります。
 6次産業化への取組みといたしまして、町内企業と連携しワインの生産設備の試作等に向けての研究会の立ち上げや、五里ヶ峰横坑作業用トンネル内の環境を活用したワインの保存の将来性について検討してまいります。
 また、先月8日の新春経済講演会には、おいしい信州ふーど  (風土)大使であり、東御市でワイナリーを経営している、エッセイストの玉村豊男さんをお招きして「千曲川ワイン構想」「坂城町に期待すること」と題して講演会を開催いたしました。
ワインぶどうの産地化を推進、さらに、町民へのワイン文化の浸透を図るために各種団体と連携して講演会、ワイン教室などのイベント等を開催してまいります。
                                 
本年は当町が生んだ人間国宝故宮入行平刀匠が生誕して100年の節目を迎えます。鉄の展示館では町民の誇りである宮入刀匠の 顕彰をすべく、年間の通常展示で宮入刀匠の作品や遺品などを展示し、宮入刀匠の功績を再確認する場にしたいと考えております。
そのなかで、宮入刀匠の生誕百年を記念した特別展を4月27日から6月16日にかけて開催いたします。特別展の内容は、宮入  刀匠が心の師と仰ぎ、生涯を通じて大変交流が深かった近代日本彫刻界の巨匠で、文化勲章受章者の「平櫛田中」の至極の作品を一堂に展示するものであります。
「平櫛田中」は、107歳で亡くなられるまで、生涯現役を貫き、仕事に対するその姿勢は、宮入刀匠に多大な影響を与えました。
文化勲章受章者と人間国宝という芸術界の二大巨匠の知られざる関係を紹介する又とない貴重な展覧会であり、多くの町民の皆さんに来館していただければと考えております。
                       
全国のご当地キャラクターが一堂に参加し、インターネット上で人気投票を行いました「ゆるキャラグランプリ2012」におきまして、当町の「ねずみ大根」マスコットキャラクターの「ねずこん」が、全国では865キャラ中、264位、長野県内では43キャラ中10位と、初参加ながら大健闘いたしました。10位までのキャラクターにつきましては、県レベルで行うイベントに参加依頼があり、今年  1月10日に行われました、長野県警主催の「110番の日啓発活動」などにも参加しております。なお、多くの皆さまから要望がありました「ぬいぐるみ」につきましては、近く「坂城町振興公社」に   おいて販売される運びとなっております。今後も、「ねずこんグッズ」の販売や様々な活動を通して、町特産品である「ねずみ大根」の振興と「坂城町」のPRに努めてまいります。
さて、地域農産物の有効利用を図りながら、加工品の開発、製造販売に頑張っている「味ロッジわくわくさかき」につきましては、25年度から株式会社への移行を計画しております。町といたしましても、法人として「味ロッジわくわくさかき」が自立した会社経営を行っていけるよう支援するとともに、地域農業の振興と地産地消、地域食文化の伝承活動の推進等に努めてまいりたいと考えております。
                          
松くい虫被害防止対策につきましては、昨年6月19日に、長野県特別防除実施基準に基づき、県の指導もいただきながら4年ぶりに空中散布を実施いたしました。新年度におきましても、地域住民の皆さんへの情報提供を行うとともに、健康被害や防災面での配慮に努め、伐倒駆除を中心に、空中散布、枯損木処理、樹幹注入などの防除対策を総合的に講じてまいります。
                   
続いて、環境・防災について申し上げます。
長野広域連合で進めております、ごみ処理広域化につきましては、長野市に予定されているA焼却施設は、今年2月に建設に係る地元同意がされたところであります。また、千曲市に予定されているB焼却施設につきましては、環境アセスメントの手続きが進められております。関係市の皆様のご理解とご協力を賜り、一日も早く事業が推進されますことを願うものであります。
新しい焼却施設及び最終処分場の建設に係る負担金への対応、 そして新ごみ処理施設の操業が、平成30年度まで延伸されたことに伴います、葛尾組合ごみ焼却施設の延命化のための実効性のあるごみ減量化・資源化が大きな課題となりますので、町民の皆さんへの啓発等に努めてまいります。
先月7日開催されました、「千曲坂城消防組合議会」において、  消防力の向上のため、消防署職員の定数を現在の92人から10人増加して102人とする条例改正が成立いたしました。
これにより、平成31年までに段階的に消防署の増員を図ってまいります。特に、当町にとりましては、現在1隊のみ出動体制の坂城署を2隊同時に出動できるよう進めていくものであり、火災等 緊急時の対応が大きく前進するものと期待いたしております
                        
 続いて、生活基盤の向上のための住宅整備・建設事業につきまして申し上げます。
 住宅リフォームに対する補助制度につきましては、経済対策を 目的に、修繕・模様替え・設備改修等により既存住宅の住環境の  改善として実施される、200千円以上のリフォーム工事について100千円を限度に、20%の補助を行うものであります。
なお、この補助事業の実施により、町内小規模建築事業者の受注機会の拡大をも図ってまいりたいと考えております。
                          
都市計画街路である産業道路の整備につきましては、年度末 までに、県道坂城インター線から谷川(やがわ)までの間の道路整備が完了いたします。
なお、歩道が未整備となっているため、これまでの間、グリーンベルトや道路反射鋲を設置し、今年度事業化の準備を進めてまいりました谷川・若草橋より上田側の約100mの区間につきましては、25年度において、事業認可を受け次第、事業着手をしてまいります。
なお、現在、事業実施中の南条小学校東側の区間につきましても、地権者の皆さんに用地のご協力をお願いする中で、整備を進めてまいります。
次に、普及率が約70%となっております公共下水道の整備につきましては、現在、上平地区及び入横尾地区周辺地域において、国の大型補正予算に伴う前倒し事業も組み込み、整備事業を実施しております。
また、金井・新地・鼠の南条地区につきましては、事業区域の拡大の手続きを進めており、25年度において事業認可を受ける予定であります。
橋梁修繕事業につきましては、中央道笹子トンネルの天井板落下事故にみられるような、社会インフラの老朽化が注目される中、  平成23年度に実施いたしました町内159橋の簡易診断に基づき、今年度、老朽化の総合評価や補修に係る概算費用の算定など、長寿命化のための修繕計画の策定を進めております。25年度におきましては、この計画に基づき、老朽化による早期修繕が必要とされる橋梁について、詳細な調査設計及び一部の工事を実施いたします。
町営横尾団地の水洗化改修工事につきましては、公共下水道が泉区地域において整備された事をうけまして、25年度から3年間の計画で水洗化工事を実施したいと考えております
 初年度となる25年度は、K棟4戸、D棟6戸、C棟6戸の計  16棟を予定し、入居者の皆さんへの事業説明会等を実施しながら順次整備を進めてまいります。
新年を迎え、1月14日には、10年に一度と言われるほどの、約25センチメートルの大雪に見舞われました。
 町の除雪対応につきましては、建設業者の皆さんとの「坂城町除雪作業実施要領」に基づき、深夜から主要道路等の除雪を実施するとともに、融雪剤の散布も実施し、交通の確保を図ってまいりした
 町民の皆さんにおかれましても、地区内の除雪にご協力をいただきありがとうございました。
以上、新年度の主な事業展開等を申し上げました。
                            
今議会に審議をお願いする案件は、専決報告が1件、長野広域連合規約の変更が1件、条例の制定8件、条例の一部改正が7件、
25年度の一般会計・特別会計予算の7件の計24件でございます。よろしくご審議を賜り、ご決定いただきますようお願い申しあげ
まして、招集のごあいさつとさせていただきます。
                        
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 大変な長文お付き合いいただき恐縮でした。
                          
                    
 坂城町長 山村ひろし

平成25年第1回坂城町議会定例会招集挨拶(前半)

 本日(3月4日)、平成25年第1回坂城町議会定例会が招集されました。
                              
 以下、長文ですが招集のご挨拶を掲載させていただきます。
 前半、後半と二つに分けて掲載させていただきます。
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平成25年 第1回 坂城町議会定例会 招集あいさつ
 
 本日ここに、平成25年 第1回 坂城町議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様全員のご出席をいただき開会できますことを心から御礼申し上げます。
 
さて、東筑摩郡内の5つの村で構成する東筑摩郡町村会が先月 16日に解散式を行ったとの報道がありました。
 過日、私もSBCの報道番組から「郡」というものの考え方についての取材を受け、その一部が既に放送されています。
 市町村合併により、各郡を構成する町村が大幅に減少したことで、郡というものに対する考え方にも変化が見られます。
 当町が属する埴科郡も、平成15年に旧戸倉町が千曲市へ合併したことにより、1郡1町という状態になっております。郵便の宛先には、埴科郡と記載しなくても相手方に届けることができるなど、郡のもつ現実的な意義というものが失われつつあるように感じております。
 しかしながら、これ以降について放送がされず、大変残念でしたが、郡というものは、伝統的な日本の土地分界の名称であり、その名称自体が貴重な歴史の資料でもあります。
 歴史を紐解きますと、奈良時代、埴科郡は、信濃国の10郡の1つに数えられ、最も小さな郡でありながら坂城を含む7つの郷を 有した人口密集地域でありました。開発が進み、人々の交流が行われ、高い文化を有した地域として、発展を続けてまいりました。
 明治から大正までの郡制、昭和35年の更級郡村上村との合併 そして昭和・平成の大合併を経て、埴科郡の形は、かつての埴科郡の地域から変わってしまいました。
しかし、私は、坂城町には埴科郡を構成する自律の町として、  埴科という地域がもつ風土・文化・歴史を、埴科というその名称とともに後世に受け継いでいく責務があると考えております。
 
 次に、坂城町を取り巻く経済状況でございますが、昨年12月の衆議院総選挙で自民党が圧勝、安倍政権が誕生し2ヶ月が過ぎました。安倍政権は、長引くデフレの脱却による経済の再生を最大、  喫緊の課題と位置付けました。
デフレ脱却の政策として、金融政策では、日銀が物価を2%上昇させることを政策目標に掲げ、責任をもって実行すること、財政  政策では、経済成長のために当面は政府の支出を大幅に増やすこと、成長戦略として、日本経済が名目GDPにして3%以上の成長を 続けられるように、予算、税制、金融などの手段を使って企業を  支援し、民間の活力を引き出す政策を打ち出しました。安倍政権は、この「大胆な金融緩和」、「起動的な財政政策」、「民間の投資を喚起する成長戦略」を経済再生の「3本の矢」として掲げました。この「3本の矢」の経済政策により日本が強い経済を取り戻すこと、  持続的な経済成長とこれに伴う安定した税収の増加、そして何よりも景気回復を強く期待いたすものであります。
 
 また、先月16日にモスクワで開催されました、20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議(G20)は、「通貨の競争的な切り下げを回避する。競争力のための為替レートを目的にしない。」とする 声明を採択して閉幕しました。
 一見すると日本の金融政策は、為替政策で制約を掛けられたようにみえなくもありませんが、日本への名指しの批判を回避することができました。声明には「金融政策は、経済の回復を引き続き支援するべきである。」との文言が盛り込まれ、日本のデフレ脱却の金融政策は「容認」されました。
G20の成果について評価するとともに、安倍政権下でのデフレ脱却の金融政策により、持続的な成長を可能とする為替ルートが維持され、輸出産業に活力がもたらさせることを期待いたします。
 
 世界経済におきまして、2013年の世界経済の見通しは、徐々に力強さを増すと予想されます。欧州債務危機の震源地のギリシャに対し、欧州連合(EU)が包括支援を行うことで合意したことなどから悲観論が一時後退しましたが、2月26日に開票されたイタリアの総選挙の結果、安定多数を確保する会派がない状態となり、再び政局が不安定となり、ユーロ圏の債務危機が深刻化する懸念があります。
 また、アメリカにおいては、大型減税の失効と歳出の強制削減が今年初めに重なった「財政の崖」を回避しましたが、いったん先延ばしされた歳出削減が今後始まる予定で「第2の財政の崖」が迫っております。オバマ大統領、そして、政府、議会の動向について、引き続き注視する必要があると考えます。
 
国内の状況につきましては、内閣府による2月の「月例経済報告」によりますと、「景気は、一部に弱さが残るものの、下げ止まっている。」とされ、先行きについては、「当面、一部に弱さが残るものの、輸出環境の改善や経済対策、金融政策の効果などを背景に、マインドの改善にも支えられ、次第に景気回復へ向かうことが期待される。ただし、海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、雇用・所得環境の先行き等にも注意が必要である。」としております。
 
また、日本銀行松本支店の2月発表の「長野県の金融経済動向」によりますと、総論で「長野県経済は、弱めの動きとなっている。」とし、「最終需要の動向をみると、
公共投資は低水準ながら下げ止まっている。
住宅投資は下げ止まっている。
設備投資は持ち直している。
個人消費は底堅く推移している。
輸出は減少している。
以上のような最終需要のもとで、生産は減少している。このほか、雇用・所得では、改善の動きに停滞感がみられる。」としております。
 
今年1月に実施いたしました町内企業の経済動向の調査結果では、昨年10月から12月までの3ヶ月間の生産量は、全体として増加傾向であるものの、海外の発注量の増減や円安傾向等の経済要因により減少傾向にある企業と増加傾向にある企業があるなど、まだら模様となっております。
また、売上げにつきましては、増加傾向であるものの、前年同期比では減少している状況となっております。今後3か月後の見込みについては、各種の政策効果による景気回復の期待が出てきていると思われますが、全体的に弱めの動きが続くと見込む企業が多い状況となっております。
雇用については、職員が減少した事業所が増加した事業所を大きく上回っております。この春の雇用については、多くの事業所が減少した職員分の補充、増員を予定しており、改善の動きがみられます。
 
 さて、商業関係では、新年早々の1月4日、坂城地区の個人経営スーパーが残念ながら閉店されました。
 坂城地区において、生鮮3品を扱う小売店舗が無くなるという 事態を受け、急遽、町内7か所で行ってまいりましたイトーヨーカドーの移動販売を毎週木曜日に立町の「ふるさと歴史館」前において行っていただくよう調整をいたしました。2月28日から「ふるさと歴史館」前において移動販売が開始されました。
 また、ベイシア坂城店も業態の変更を予定されているというお話を伺っております。
 町内の生鮮食品小売の縮小が、特に買物弱者と呼ばれる方に与える影響を最小限に食い止めるべく、商工会とも連携をとり、今後の対応策を検討してまいります。
 
次に、平成25年度の一般会計当初予算について申し上げます。私にとって2回目となる予算編成では、公約の大きな柱である「高齢者や障がい者にやさしいまちづくり」、「人創りによるまちづくり」を念頭に、限られた財源の中で、地域への経済効果や地域経済の活性化に配慮した新規事業の導入など、将来につながる予算編成を心がけ、総額で、前年度と比較して4.2%減となる        56億56,000千円といたしました。
まず、歳入でありますが、町の財政の根幹を担う町税については、経済情勢は依然厳しい状況にありますが、昨今の株価の推移や円安の傾向等も勘案する中で、税率改定の影響による法人町民税、   10,000千円の減額を除いては、今年度並みの税収が確保できるものと見込み、個人町民税については631,000千円(現年度)、法人町民税については190,000千円(現年度)を計上いたしております。
また、固定資産税につきましては、土地の下落等の影響により、前年対比2.2%減の12億35,000千円(現年度)を見込み、  町税全体では、0.5%減となる、22億20,923千円といたしております。
なお、24年度から実施いたしました、コンビニ収納につきましては、1月末現在で約6千件、68,000千円の納付をいただき、特に土日(2割)や金融機関の営業時間外(5割)の利用が多い傾向が見て取れ、納税者の利便の向上が税収確保の有効な手段として機能しているものと考えております。
地方交付税につきましては、前年同額の8億50、000千円を計上し、普通交付税の振り替え分となる臨時財政対策債を含めて、11億50、000千円を見込んでおります。
財政調整基金からの繰入金につきましては、前年対比63.2%の増となる5億13,830千円でありますが、減債基金や文教施設整備基金などからの繰入を含めた繰入金総額では、マイナス  5.3%、6億45,208千円を見込むところであります。
 
次に歳出ですが、坂城駅エレベーター設置工事負担金や南条小学校改修に係る実施設計等を含む投資的経費につきましては、   31.7%の減となる、4億65,785千円を計上いたしております。
義務的経費といたしましては、人件費が11億25,618千円、扶助費につきましては、6億34,119千円を計上いたしております。
 
なお、12月議会でお認めをいただいた、緊急経済対策に係る補正予算につきましては、迅速な執行に努め、道水路の改修等工事や各種補助等を中心に、2月末現在で、98.2%について、発注を完了し、町内企業や地域の活性化に一定の貢献ができたものと考えております。
 
 それでは、新年度の主要事業について申し上げます。
まず、坂城駅へのエレベーター設置につきましては、昨年6月に国庫補助事業での詳細設計業務の追加採択を受け、現在、工事実施に向けた設計、積算をしております。25年度は、引き続き国の補助金を受けて、いよいよエレベーターの設置工事に着手したいと考えております。
また、このエレベーター設置工事に併せ、駅舎内の段差解消や  改札口の拡張などのバリアフリー化工事を実施いたします。昨年 11月には、坂城高校JRCクラブの皆さんと坂城駅前バリアフリー観察会を実施し、駅トイレへの通路の段差解消や横町・立町通りを始めとする、駅周辺地域のバリアフリー化についての検討を行ってまいりました。
さらに、旧国鉄時代から、今日のしなの鉄道に至るまでの間、  坂城町民の大切な足となり、町の発展の一翼を担ってきた、今春  引退する169系車両をしなの鉄道より譲り受け、駅南側の広場に展示いたします。駅前の活性化、坂城駅利用促進の目玉施設として、  多くの皆さんからの提案もお寄せいただく中で、幅広く活用を図ってまいりたいと考えております。
 
新しい南条小学校の建設に向けて、より具体的に校舎等の建設を進めるため、1月30日に第1回の建設委員会を開催いたしました。
これまでの建設検討委員会のメンバーに、地域協働の専門的な分野から長野大学の安井 環境ツーリズム学部長、自然環境の専門的な分野から当町出身の信州大学の中村教授などにご参画をいただくことといたしました。
建設委員会では、これまでの建設検討委員会での検討結果を報告し、委員会として、基本的な設計などについて意見をまとめ、新校舎建設を順次進めてまいりたいと考えております。
25年度につきましては、まず基本設計を取りまとめ、その後実施設計行う予定をしております。
 
地域全体の電力使用や再生可能エネルギーの活用について、情報通信技術を用いて効率化を図る 「スマート・タウン坂城」 構想事業が、具体化してまいりました。
 今年度の信州大学との連携事業によりテクノさかき工業団地内の2社に協力をいただき、2月からそれぞれ25台のスマートメータを設置し、電力計測を始めました。
 電力需要やスマートメータの設置に当たっては、2月、企業、  信州大学、試作機のスマートメータを製造する企業、そして坂城町の4による秘密保持契約の締結を行い、製造ラインや作業工程など生産性の向上と使用電力の低減に向けたデータ収集・検証を進めております。
 また、25年度からはテクノさかき工業団地全体の電力需要を 把握するため、全ての立地企業のご協力をお願いし、工業団地全体の電力需給調整の最適化について調査研究を進めてまいります。
 住宅用太陽光発電設置事業補助金は、今年度当初予算計上の2倍強の需要となり、関心の高さが伺えるところであり、継続して導入実績の周知と合わせながら普及拡大に努めてまいります。
 また、再生可能エネルギー等導入推進基金事業(グリーンニューディール基金)による防災拠点への再生可能エネルギー等導入事業として、役場庁舎へのバイオマスボイラー導入について25年度事業化の見込みとなりました。
 当初予算において、まず実施設計経費を計上し、事業申請手続きと合わせて年内の設置導入を目指してまいります。
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 以上、前半部分です。
                       
 坂城町長 山村ひろし
  

春3月坂城町での種々の催し

寒い寒いと言いながらも、カレンダーを見るとはや3月4日、坂城町では早春の種々の催しが繰り広げられています。

以下、坂城町のホームページから

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古雛ガイドツアー01

3月3日(日)、「坂木宿とお雛さまをめぐるガイドツアー」が行われました。

このツアーは、坂木宿ふれあいガイドの皆さんが、坂木宿の史跡と「第8回坂城古雛まつり」を開催している坂木宿ふるさと歴史館と鉄の展示館を案内するもので、まつり期間中の毎週日曜日午前10時から開催されています。
行程は、まず坂木宿ふるさと歴史館で展示中の古雛を見学し、その歴史や当時の文化などについて説明を受けます。その後、外に出て旧北国街道沿いの宿場町であった坂木宿の旅籠の建物を見て、坂城駅前や横町通り、稲玉徳兵衛翁などの歴史に触れながら、最後に鉄の展示館で今回のまつりの目玉の一つでもある「長野県下最大級の双子の大型享保雛」などを見学しました。今日は約20名の方が参加され、皆さん坂木宿の歴史や古雛を楽しんでいらっしゃいました。

古雛まつりは、坂木宿ふるさと歴史館、鉄の展示館及び坂城駅前商店街で、4月21日(日)まで開催しています。期間中の毎週日曜日には、このガイドツアーの他に「抹茶無料接待(午前10時~午後3時)」も行っていますので、ぜひご来場ください!

古雛ガイドツアー02-05

3月2日(土)町内で「お茶」の催し

子ども茶の湯教室01

3月2日(土)、「お茶」の催しが町内で行われました。

文化の館では、「子ども茶の湯教室」が行われ、20名の子どもたちが参加しました。子どもたちは、まず挨拶、座り方、礼の仕方、歩き方、戸の開け閉めなどの礼儀作法を学び、お菓子の食べ方、抹茶の飲み方を習うと、先生の指導のもと実際に自分で抹茶を点ててみました。自分が点てた抹茶を飲んでみると「いっぱい混ぜると泡がたっておいしい!」などと喜び、伝統的な日本文化である「お茶」を身近に感じられたようでした。

▼子ども茶の湯教室

子ども茶の湯教室02-04

また、現在「第8回坂城古雛まつり」が開催されている坂木宿ふるさと歴史館では、江戸千家「内山宗市」による茶席「添釜席」が行われ、こちらでもたくさんのお客様が「お茶」を楽しんでいらっしゃいました。

▼添釜席

添釜席01-03

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坂城町長 山村ひろし