老子の続き(第65章)

この章は、一見、「愚民政治」を推奨しているかのようですが、そうではなく、老子が一貫して主張している 「小利口な」 「小賢しい」 人間ばっかり増やしてはいけないということです。

古之善爲道者、非以明民。將以愚之。民之難治、以其智多。故以智治國、國之賊、不以智治國、國之福。知此兩者、亦楷式。常知楷式、是謂玄徳。玄徳深矣遠矣、與物反矣。乃至於大順。

                                           

 古えの善く道を爲(をさ)むる者は、以(も)って民を明らかにするに非ず。 將に以ってこれを愚(ぐ)にせんとす。 民の治め難(がた)きは、その智の多きを以ってなり。 智を以って國を治むれば、國を之れ賊(ぞく)し、智を以って國を治めざれば、國を之れ福す。 此の兩者を知るも、亦(また)楷式(かいしき)なり。 常に楷式を知る、是(これ)れを玄徳(げんとく)と謂(い)ふ。 玄徳は深く遠し。 物と反(はん)す。乃(すなわ)ち大順(たいじゅん)に至る。

                                    

 

昔の、道を極めた人は人々を智にたけた人民にしようとはしませんでした。むしろ素朴な心をもった人々を育てようとしたのです。 知識偏重の国民ばかりでは統治をすることは甚だ困難になってしまいます。 才知をもって国を治めようとするのは害を増やすことになってしまいます。 その反対を行えばかえって問題が少なくなります。 この両者の関係を知ることは大事な原則です。 常に原則に則っていく、これを玄徳と言って奥深く深遠な考え方なのです。 常に根本的な原則に戻る。 これが大きな自然の大原則である大順(大きな自然の流れ)に行きつくことになります。
                                
                                     
かつて良寛は自らの号を大愚とし「大愚良寛」としています。 「愚」とはまさに無爲に生きるということですね。 今の政治、教育のあり方を老子先生は何と見ているのでしょう。
                                        
                 
坂城町長 山村ひろし

学校での催し(坂城中学校、坂城高校)

9月に入り、いささか過ごしやすくなってまいりました。

スポーツの秋、文化の秋でもあり、学校でもいろいろな行事が開催されています。

先日お邪魔した、坂城中学校と坂城高校の催しの一部をご紹介します。

1.坂城中学校

                                         

9月1日に「第54回更埴教育研究集会」が坂城中学校で開催されました。

更埴地区の先生方、PTAの方々を中心にして約400名の方が18の分科会、講演会などに熱心に参加されていました。

分科会は18もあり、一通り拝見しましたがいずれもチャレンジングな教育についての新しい取り組み方について活発な質疑応答がなされていました。

「動くおもちゃ」を紹介される、坂城小学校の若林学校長                              

小林いせ子先生の指導による「読み聞かせ」の指導

講演会では、大正大学人間関係学部の玉井邦夫教授により「通常学級における特別支援教育のあり方」についてというテーマで誠にわかりやすく具体的な事例を踏まえ「特別支援教育」の意義についてお話をしていただきました。

大正大学人間関係学部玉井邦夫教授                       

熱心に講演を聞かれる先生方

2.坂城高校

坂城高校では第52回葛尾祭が9月1日、2日にわたり開催されました。

種々の催し物が行われましたが、その中で、坂城高校JRC(青少年赤十字)の皆さんによる、「坂城駅前のバリアフリー観察」の掲示板がありました。

これは坂城駅前を中心としたバリアフリーマップで、ハンディキャップのある方、ご高齢の方でも安心して通行できる場所を観察していただきました。

なかなかの労作です。 坂城町としても是非参考にさせていただきます。

また、埼玉工業大学の情報工学科(井門先生)による特別展示などもありました。

左は埼玉工業大学井門俊治教授、右は 「初音ミク」の画面の前で実演に参加している上田ケーブルテレビのアナウンサー

坂城町長 山村ひろし

平成24年 第3回坂城町議会定例会 招集あいさつ

 本日(9月3日)、平成24年第3回坂城町議会定例会が開催されました。
 以下、私の招集挨拶を掲載させていただきます。
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平成24年 第3回坂城町議会定例会 招集あいさつ
 
 本日ここに、平成24年 第3回 坂城町議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様におかれましては全員のご出席を賜りまして、開会できますことを心から御礼申し上げます。
 
さて、先月の10日、午後参議院本会議で、社会保障と税の一体改革関連法案が可決、成立いたしましたが、その日の午前中、当地出身の羽田雄一郎国土交通大臣に対して、坂城更埴バイパスを始め、地域公共交通におけるバリアフリー化の促進(これは、坂城駅にレレベーターを設置する予算)を始め、坂城町に係わる諸案件について早期の追加予算付け、事業促進を私と宮島議長さん、塚田地域交通網対策特別委員長さんと3人でお願いをしてまいりました。坂城町の交通網の整備が早期に完成することを期待いたします。
日本の国会では衆議院の解散の駆け引きをめぐり、まだまだ政治的混乱が続き今後の政局の進展には予断を許さない状況が続いておりますが、羽田国土交通大臣には地域インフラの早期整備化に期待をするところであります。
 
一方、世界に目を向けますと、ギリシャに端を発した欧州債務危機とこれに伴う金融危機は、欧州を主要な輸出市場とする中国の成長を減速させるなど世界経済に大きな影響を与えております。7月に公表されたIMF(国際通貨基金)の世界経済見通しにおいても、中国、インドなど新興国の本年の成長率見通しの引き下げが行われており、ユーロ圏の危機解決への実効性のある対策を期待するものであります。
 また、アメリカにおいても、大統領選挙を控える中、年明けの「財政の崖」と呼ばれる減税の失効及び歳出の自動削減が同時期に重なる財政支出の急減が世界経済に与える影響が懸念されており、大統領選挙後のアメリカ政府・議会の財政問題への対応については、引き続き注視し、慎重に見極める必要があると考えております。
 
日本国内の状況につきましては、内閣府による8月の「月例経済報告」によりますと、「景気は、このところ一部に弱い動きがみられるものの、復興需要等を背景として、緩やかに回復しつつある。」とされ、先行きについては、当面、世界景気減速の影響を受けるものの、復興需要等を背景に、景気回復の動きが続くと期待されております。ただし、欧州債務危機を巡る不確実性が依然として高いなかで、世界景気のさらなる下振れや金融資本市場の変動が、我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、電力供給の制約、デフレの影響等にも注意が必要であるとしております。
 
 また、日本銀行松本支店が7月に発表した「長野県の金融経済動向」によりますと、総論として「長野県経済は、緩やかに持ち直している」とし、公共投資の減少、住宅投資の下げ止まり、輸出は緩やかに持ち直していると見ております。
 
町内企業の動向につきましては、町内の主だった企業からの7月のアンケート結果から申し上げますと、生産量では3ヶ月前の見込みどおりプラスという生産状況が続いております。
 3ヶ月後の見込みにつきましては、減少を見込む企業が増加しており円高による景気の先行き不安や欧州債務危機を巡る不確実性等による海外経済に対する不安からマイナスの生産量としている状況であります。
 売上げにつきましては、3ヶ月前の見込みでは微増を予想しておりましたが、約10%の増加と見込みを上回っております。
 3ヶ月後の見込みにつきましては、生産量と同様の要素からマイナスと厳しい見込みをしている企業が多いという状況であります。
 今後につきましても、様々な情報を収集し、この企業経済状況調査もひとつの情報ベースとしながら、商工行政に反映してまいりたいと考えております。
具体的な施策といたしましては、次世代の経営者の育成や今後の事業の連携や新たな知識の習得、交流のため、昨年度から商工会を中心に毎月開催しております「経営革新塾」、テクノセンターを主体に定期的に開催している「経営フォーラム」、さらに、県の元気づくり支援事業を活用し事業を進めている「坂城敬学会」が主催する、11月15日開催の「一橋大学名誉教授 野中郁次郎氏の講座「モノづくりからコトづくりへ」に協力するなど、町として商工業に携わる皆さんを支援してまいります。
 
さて、大変嬉しい報告がございます。
先月8月24、25日に神奈川県で開催されました、日本陸上競技連盟主催の第28回全国小学生陸上競技交流大会におきまして、村上小学校の田村純菜さんが長野県代表として5年女子の100mに出場し、13秒37の大会新記録で優勝しました。これは、大会記録を20年ぶりに塗り替える記録であります。
家族や指導者の皆さんのご支援に支えられ本人のたゆまぬ努力の結果ですが、まだまだ小学5年生ですので更なる努力と今後の活躍に期待するところであります。
 
次に、9月議会は決算議会であります。平成23年度の決算状況について申し上げます。
 歳入につきましては、長引く経済不況の影響による設備投資の抑制などにより、固定資産税の現年課税分について、主に償却資産分が減額となり前年度対比マイナス3.5%となったものの、町民税につきましては、個人、法人とも前年度を上回り、回復の傾向が見てとれる状況となっており、町税全体では、前年比プラス0.7%15,900千円の増額となりました。
財源不足を補う地方交付税につきましては、基準財政収入額が、減額算定となったことによる交付基準額の増加や、震災に係る特別交付などにより普通交付税、特別交付税合わせてプラス10.0%、121,000千円ほどの増額となっております。
基準財政収入額と基準財政需要額を用いて算出される財政力指数につきましては、3カ年平均で0.667となっており、県下市町村中6番目、町村の中では軽井沢町、南相木村に次いで第3位となっております。
国庫支出金につきましては、子ども手当や障害者自立支援給付に係る負担金が増額となりましたが、経済対策、地域活性化関連の交付金がなくなったことなどにより、マイナス12.1%となり、歳入全体では、前年度対比マイナス0.8%となる61億21,000千円となりました。
 
 一方、歳出につきましては、子ども手当や、障害者自立支援給付等が増額となったことから扶助費が前年対比プラス6.6%となりました。
普通建設事業費につきましては、第3分団の消防団詰所の建設や鼠公民館への建設補助等を実施いたしましたが、道路改良事業費が減額となったことなどから前年対比マイナス4.3%となっており、人件費についてもマイナス3.0%と減少したことから、歳出全体では、前年度対比マイナス0.8%の60億24,000千円という決算になった次第であります。
 
 また、平成23年度決算を受けての財政健全化法による財政指標につきまして、赤字の割合を示す、実質赤字比率、連結実質赤字比率につきましては、一般会計及びすべての特別会計とも黒字であります。
起債発行時の制限の基準となります実質公債費比率については前年対比マイナス0.9ポイントとなる15.9%、公債費等の将来負担の重さを表す将来負担比率についてもマイナス23.3ポイントとなる50.6%と改善しており、いずれの指標につきましても健全といえる状況にありますが、引き続き将来にわたる負担の軽減、健全な財政運営に努めてまいります。
 
次に、私が、町長に就任した際、「今日からスタート」をキーワードに各課の枠を超え、目標の実現に向けた取り組みを進めている「チャレンジSAKIKI」も、1年が経過しようとしております。
 この1年間の代表的な成果として、この4月から町税、下水道使用料のコンビミ収納を開始し、軽自動車税を中心に金融機関の営業時間外の土曜日、日曜日、夜間の利用が数多くありました。また、これまでのゴミ指定袋の販売所に加え、町内の小売店での販売を今年1月から開始し、販売店舗の拡大を進めてまいりました。同じく今年から18歳未満の子どもがいる世帯に「子育て家庭優待パスポート」事業に参加、現在20店舗が登録しております。
「坂城のブランド商品」では、樫樽で醸成された「ねずみ大根焼酎」の販売を始めました。さらに、役場の玄関入り口に新たに案内板を設置いたしました。会議室への案内を電子化し、案内板と一体化した坂城町独自(オリジナル)の案内板になりました。このほかにもたくさんの事業が実施され、いずれも、住民の利便性が向上し、住民の方にも好評をいただいております。
 「チャレンジSAKAKI」も2年目に向かいます。「今日からスタート」を合言葉に更なるパワーアップを図ります。現在事業として取り組んでいるテーマについても新しい目線・新しい意識を持って、新たなステージへ取り組んでまいりたいと考えます。
 
 高齢者の皆さんや障がいをお持ちの皆さんが、しなの鉄道坂城駅を利用する際の円滑な移動を図るとともに利用環境を向上させるため、エレベーターの設置に向け事務を進めております。現在の状況を申し上げますと、しなの鉄道に委託をしました「概略設計」が7月に完了し、設計の内容について報告を受けたところであります。
また、「詳細設計」については、利用者数等の要件から国庫補助事業の採択は難しい状況にありましたが、今年度の追加事業として事業採択を受ける事が決定いたしました。
 つきましては、この「詳細設計」にかかる負担金を本議会に補正予算として計上いたしました。
 
 8月12日及び17日と続けて、坂城町がいわゆるゲリラ豪雨にみまわれました。
 千曲川の東側地域を中心に、道路側溝や水路から溢れた水により、各所で浸水被害が発生し、応急的に土のう積みや水中ポンプにより対応を図ったところであります。
 災害対応にご協力いただいた皆様には、お礼を申し上げると共に、被害にあわれました方々には、お見舞いを申し上げます。
 これからの台風シーズンを迎え、町では今回の豪雨により河川に土砂が堆積し、危険となった箇所の「しゅんせつ」を行い、規模の小さな改修箇所については、すみやかに対応いたしました。また、水路の淵のかさ上げ改修工事等については、今回の補正予算に計上いたしました。
また、国道18号での対策といたしまして、国道事務所による、一部、路面改良工事を実施するとともに、道路側溝や横断暗渠等の改良についても、国道事務所など関係機関と対策等について現在協議を進めております。
 住民の皆さんにおかれましても、自宅付近の水路や御自分の耕作地で利用している用水に設けた取水口が流れの妨げとなり、周辺の浸水災害となる場合もありますので、適正な管理をお願いいたします。
 
ワイナリー形成事業につきましては、導入品種の選定を行うために必要な試験圃場として四ツ屋区の上沖土地改良区受益地内に2箇所(約40アール)を確保し、看板の設置や、地権者と農業支援センターとの間で利用権設定の契約を締結いたしました。
試験圃場の管理及び整備を行う担い手につきましては、申込の締め切り時点で3名の応募があり、今後、面接等の選考により担い手を決定し、秋以降の苗木の定植に向け、圃場の整備を行ってまいります。
 今年度、町振興公社で予定している巨峰を原材料としたワインの委託醸造につきましては、11月頃に、巨峰ワインのヌーボーをお楽しみいただけるよう進めるとともに、来年度にかけてスパークリングワインの醸造委託も併せて行ってまいります。
 今回委託醸造を行う坂城産の巨峰を使ったヌーボーやスパークリングワインは、女性をはじめ日頃ワインを飲む機会が少ない方にも大変飲みやすく、食前酒だけでなく料理と一緒に楽しんでいただけるワインにしてまいります。
 
総合的な「松くい虫」防除対策の一環として、6月19日にヘリコプターにより県の特別防除実施基準に基づく空中防除を実施いたしました。実施にあたり、住民の皆さんの健康に対する配慮として、リスクコミュニケーションの強化を図り、住民説明会の開催や「申出書」による事前調査を行うとともに、気中薬剤濃度、河川の水中薬剤濃度、ミラーコート紙による飛散確認調査を行い、全ての調査において不検出という結果が出ました。また、保健センターに設置した健康相談窓口への相談者もなく、緊急時の医療体制としてお願いしました千曲中央病院、寿光会上山田病院、両病院とも受診された方はなく、さらに農作物、養蜂に関する被害の連絡もございませんでした。これらの状況から今回の空中防除に対する安全が確認されたと考えております。
今後も松くい虫防除対策については、住民の皆さんの健康を第一に考え、私たちの大切な財産である松林を守るため、伐倒駆除、空中散布等複合的な防除対策に取り組んでまいりたいと考えます。
 
学校施設の耐震化事業につきましては、現在、村上小学校の耐震・改修事業に取り組んでおります。教室を移動しながらの工事計画ですので、学校職員、PTAの皆さんにもご協力をいただいて、荷物の移動を行っていただいております。村上小学校の耐震化が終わりますと、当町の耐震化率は、昨年度比10ポイント上昇し、75%となり、大幅に改善されます。
南条小学校の建設については、宮島議長さんを委員長とする南条小学校建設検討委員会の第2回目を8月17日に開催し、現在の南条小学校の検討課題の把握として、現場の確認を行うとともに、同規模の学校で、最近改築をした長野市内の小学校を視察いたしました。今後、改築に向けて、新校舎の建設位置、校舎の規模、校舎レイアウトなど、検討を進めていきたいと考えております。
 
中国上海市嘉定区との教育交流では、7月27日から30日まで町内3小学校13名の児童が実験小学校などを訪問し、子ども達との交流やホームステイを通して中国の歴史や文化に触れ、友好を深めるとともに、国際感覚を培うことができたと評価しております。
この訪中には私も同行し、上海市復旦大学日本研究センターをもあわせて訪問し交流を深めてきたところであります。
なお、9月下旬には、実験小学校から児童10数名が坂城町を訪れ、教育・文化交流事業を計画しているところであり、友好の輪が一層広げられれば期待しております。
また、もう一つの国際交流事業として、8月6日に、和平キャンプ場で、町内の小中学生24名が参加し、坂城中学校の英語講師など5人の外国人と交流事業を行いました。
小学校において外国語活動が必修化となったことから、本年度から小学生にも参加範囲を広げたところです。集まった児童・生徒は、積極的に外国人とのコミュニケーションをとり、外国の文化や言葉を理解しながら、外国への興味や関心が持てる事業となりました。
 
8月15日開催の第57回成人式には、130名の新成人の出席があり、式典と成人祭が行われました。新成人代表からは、「これまで支えてくれた人達への感謝」、そして「成人として自分を律すること」や「後悔しないように挑戦していきたい」との想いの発表もあり、頼もしく思えたところです。それぞれの目標に向かい、今後、大いに活躍されることを期待したいと思います。
 
84日「さかきどんどん」の場におきまして、坂城町を広く宣伝していただくため当町出身の画家「小松美羽」さんを「坂城町特命大使」に委嘱いたしました。小松さんは常に「ふるさと坂城」に思いをはせながら作品の制作にあたっておられます。坂城町で実施する行事への協力や文化・観光の宣伝など町のイメージを高めていくための活動をお願いして参ります。
 
スマートコミュニティ構想事業につきましては、831日に報道発表をいたしましたが、信州大学と連携してのスマートグリッドの共同研究につきまして、テクノさかき工業団地の2社にご協力いただき実証実験が始まります。この結果を基に更に拡大した取組ができればと期待しているところであります。
 
7月31日に、「災害時の応急措置に関する協定」を坂城町建設業協会を中心に町内18社が新たに組織した坂城町建設業災害防止協会と締結いたしました。
 これは「坂城町地域防災計画」に基づきまして、風水害や地震時などに道水路、橋梁、河川に被害が発生した場合、建設業者などの協力を得て行う路上障害物の除去などの応急対策がスムーズに行えるよう協定を締結したものであります。
今まで、災害時に個々の業者にお願いしていたものが「坂城町建設業災害防止協会」に参加された18社の皆さんが一丸となって対応して頂けるようになりました。
この協定により、ますます坂城町の「安心・安全」に貢献して頂けるものと考えます。
 
今週7日(金曜日)に開催されます「テクノさかき工業団地まつり」は、今回で19回目を迎えます。
工業団地内企業の福利厚生事業の一環として行われてきたお祭りも、コンサートや花火大会など大勢の皆さんに好評をいただき、「地元のお祭り」として地域にも定着してまいりました。
今年は南条小学校金管バンドの子ども達が、団地組合の企業の皆さんから楽器のプレゼントをいただいたお礼として、開会式において団地組合の企業の皆さんへの感謝の気持ちを込めた演奏も予定しております。
多くの町民の皆さんにお出かけいただき、お祭りを楽しんでいただきたいたいと思います。
 
 福祉施策について申し上げます。
 町では、増え続ける国民健康保険の医療費の抑制をはかり、安定した医療保険制度を目指すとともに、何よりも町民の皆さんの健康を守るために「特定健康診査」を実施しております。
 受診率の目標を65%と定め、今年度はその目標年度ということで、さまざまな機会を捉えて受診の呼びかけを行い、また、「広報さかき」でも、目標達成までの人数をお知らせするなどして、受診率の向上に努めているところでありますが、7月末現在の受診者数は1,021人、受診率は31.8%であります。
昨年同期と比べて1.4ポイント増加しているものの、目標達成にはまだまだ大きな力が必要でありますので、町といたしましても、引き続き努力と工夫をしてまいります。
 
また、10月に更新されます国民健康保険の保険証の更新については、加入者の皆さんの利便性の向上を図るため、これまで世帯で1枚の保険証を、一人1枚のカード化とするための準備を進めております。この9月下旬には加入者の皆さんのお手元に、新しい保険証をお届けいたします。
 
9月17日の敬老の日を迎えるにあたり、町でも高齢者の長寿を祝福し敬老の意を表するために、この9月8日に米寿、白寿、100歳以
上の方々に敬老訪問事業を実施いたします。
今年度から年齢を見直し、高齢者の肺炎球菌ワクチン接種への補助制度を設けるなど、高齢者の皆様の健康増進事業を充実いたしました。
 この肺炎球菌ワクチン接種につきましては、高齢者の方ご自身の疾病予防のため予想以上に接種される方が多いため、本議会に補正予算を計上いたしました。
今年の敬老祝事業の対象者は、88歳の米寿の方が87名、99歳の白寿の方が4名、100歳以上の方が13名で、今年の対象者は、全体で104名であります。
なお、最高齢の方は明治40年生まれの男性で、この8月に105歳になられました。
 
 下水道事業につきましては、現在、南条地区の横尾団地周辺の町横尾・泉区内の工事を引き続き実施すると共に、村上地区では村上小学校周辺の工事が完了しましたので、出浦沢地区周辺地域の工事を予定しております。
 
 長年の間、懸案でありました小網地区の上水道につきましては、今年度から3か年の計画で整備を実施いたします。初年度であります今年度につきましては、上田市に近い区域の13戸について10月から工事に着手をする予定であります。
 
町総合防災訓練が826日(日)、村上小学校において開催されました。参加していただいた皆さんには、たいへん暑い中、ご参加いただき誠にありがとうございました。
大勢の住民の皆さん方に体験、参加いただける訓練、さらに、町と「災害時の応急措置に関する協定」を締結した、坂城町建設業災害防止協会の皆様にも土のう作りや土のう搬送などの水防訓練に初めて参加いただきました。
また、消防団の火災想定訓練、消防本部による高所救出訓練では、日ごろの訓練の成果を大いに発揮していただきました。
なお、830日から95日までの間、防災週間として防災に関する各種行事が全国的に実施されています。
災害の未然防止また被害の軽減を図るためには、地域住民の皆さんにおいても日頃から災害に対する備え、災害時における自主防災会等の防災活動が重要なものとなってきております。いつ起こるかわからない、恐ろしい災害に備えるため、家庭と地域、行政の連携のもと、防災意識の高揚と防災対策の徹底に万全を期してまいります。
 
今議会に審議をお願いする案件は、人事案件3件、条例の改正が2件、一般会計・特別会計の23年度決算の認定が7件、一般会計・特別会計の補正予算7件計19件でございます。よろしくご審議を賜り、ご決定いただきますようお願い申しあげまして、招集のごあいさつとさせていただきます。
                                                             
                  
坂城町長 山村ひろし
 

「スマートタウン坂城」 次のステップに進む

昨年から、坂城町全体のエネルギーの効率的利用を図る「スマートタウン坂城」の研究を進めてまいりましたが、昨日(8月31日)、信州大学ならびに坂城町の企業とともに新たな研究事業を進めることになり共同で記者会見を行いました。

「産学官連携によるグリーンイノベーション研究支援事業」です。

左から:三浦義正信州大学副学長、山村、 桜井雅史 さかき産学官連携研究会会長 

詳細については、以下の坂城町公報記事をご覧下さい。

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「産学官連携によるグリーンイノベーション研究支援事業」

グリーンイノベーション01

▲写真左から
・信州大学工学部  田中清教授
・信州大学工学部  天野良彦教授
・信州大学  三浦義正副学長
・山村町長
・さかき産学官連携研究会会長   桜井製作所  桜井雅史代表取締役社長
・ 栗林製作所  吉満高広代表取締役社長
・宮後工業   中村水男常務取締役

  8月31日(金)、坂城町役場で「産学官連携によるグリーンイノベーション研究支援事業」の記者発表が行われました。

  当町では、昨年度から坂城町スマートタウン構想を立ち上げ、エネルギーの効率的利用に向けた取り組みを始めました。その一環として、本年度、信州大学様・テクノさかき工業団地内企業様(宮後工業 様、 栗林製作所様)・町の“産学官連携”によるグリーンイノベーション研究支援事業を行います。

  本事業は、工業団地内企業にスマートメータ(通信機能を持った、従来の電力計より細かいデータを収集できる次世代電気メータ)を設置して電気を『見える化』し、エネルギーをより効率的に利用することを目的としており、当初はテクノさかき工業団地での取り組みですが、将来的には町全体に波及させることを目指します。

グリーンイノベーション02

グリーンイノベーション03

記者会見は約1時間にもおよび、詳しく質疑応答がなされました。

坂城町長 山村ひろし