これからしばらく、老子の「戦争論」がいくつか続きますが、人間としての生き方についても大いに参考になりますね。
善爲士者不武。 善戰者不怒。 善勝戰者不爭。 善用人者爲下。 是謂不爭之徳、是謂用人之力、是謂配天。 古之極。
善く士たる者は武(たけだけ)しからず。 善く戰う者は怒らず。 善く戰に勝つ者は爭はず。 善く人を用ふる者は下ることを爲す。 是を不爭の徳と謂(い)ひ、是を人を用ふるの力と謂い、是を天に配(はい)すと謂ふ。 古えの極(きょく)なり。
すぐれた武士は決して猛々しくありません。 すぐれた戦士は怒るということはありません。 戦い方のうまい人は決して正面切って争うことはしません。 人使いのうまい人は謙虚に振る舞います。 これらを不争の徳と言い、あるいは人使い力とでも言い、あるいは天の合理に合うとも言います。 これらは昔からの道の極致なのです。
「不争の徳」 という言葉も重要ですし、実力者であればあるほど謙虚であるということも言えますね。
坂城町長 山村ひろし