現在、坂城町鉄の展示館では、「人間国宝宮入行平生誕100年記念 行平人生の師 近代日本の彫刻の巨匠 平櫛田中展」を開催しています。(6月16日まで)
同展示会の記念講演会として、昨日(6月8日)、日本の彫刻界最高峰の木彫家であられる橋本堅太郎先生をお招きして講演会を開催いたしました。
私が以前、杉並師範館の塾長をしていた際に長きにわたり若い塾生に木彫の話、芸術の話、とりわけ芸大時代に薫陶を受けられた平櫛田中さんのお話をしていただきました。
あまりにも素晴らしいお話でしたので、今回、鉄の展示館で平櫛田中展を開催するに際して是非ともお話をしていただきたいことと、橋本先生の作品を御貸しいただけるよう昨年からお願いをしておりました。
今回、ようやく、橋本先生を坂城にお招きすることができ誠に感無量であります。
挨拶する山村、右奥に橋本堅太郎先生
今回お借りした木彫「希」
以下、坂城町ホームページより
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6月8日(土)橋本堅太郎先生講演会
▲橋本堅太郎先生
6月8日(土)、鉄の展示館で現在開催中の「平櫛田中展」を記念して、平櫛氏の教え子で、現代の日本彫刻界最高峰の彫刻家である橋本堅太郎先生の講演会が中心市街地コミュニティセンターで開催されました。
橋本先生は、東京芸術大学在学中に平櫛氏に師事しておられ、卒業後は日展(日本美術展覧会)を中心に活動しながら、東京学芸大学の教授を務め後進の育成に尽力される一方、平成8年に日本芸術院賞を受賞し、同年日本芸術院会員となられました。その後、平成12年に日展理事長に就任し(現在は日展顧問)、平成23年に文化功労者となられるなど、文字通り日本の芸術文化活動の先端で活躍されています。
また、橋本先生の技法は、正統的な木彫り技法で、仏像や宗教的雰囲気の人物像、若い女性群像などの優れた作品を多く制作されています。
講演会では、「平櫛田中との芸大時代の思い出」と題し、東京芸術大学時代の橋本先生と平櫛氏との思い出を語っていただきました。橋本先生は、平櫛氏から様々な課題を与えられたこと、平櫛氏が橋本先生の作品を気に入って買ってくれたことなど、平櫛氏と深く付き合ってこられた橋本先生ならではのエピソードをユーモアを交えて話され、聴講に集まった皆さんを楽しませていらっしゃいました。
また、平櫛田中展は6月16日(日)まで開催しています。日本が世界に誇る近代彫刻界の巨匠で、宮入刀匠が生涯の師と仰いだ「平櫛田中」が、魂を吹きこみ創りあげた至高の作品(木彫、彩色木彫、ブロンズ、墨跡など)に出会える、又とない貴重な展覧内容となっています。
開催期間も残りわずかとなりました。この機会を逃さず、ぜひご覧になってください。
- 「平櫛田中展」について詳しくはコチラをご覧ください
▼平櫛田中展
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坂城町長 山村ひろし