瀬口清之さんの米国レポート

キャノングローバル戦略研究所研究主幹 瀬口清之さんの最新の米国調査レポートをいただきました。

以下、メッセージと共に詳細レポートをご紹介します。

主テーマは安倍政権に対する米国有識者の見方が中心です。

米国にとっては久しぶりに登場した「安定政権」への期待が高まっているように思われます。

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各位

9月19日から10月5日まで、米国に出張しました。
今回はいつもの訪問先であるワシントンDC、ボストン、ニューヨーク、サンフランシスコに加え、講演に招かれた関係で、フィラデルフィアとダラスの2都市を初めて訪問しました。

フィラデルフィアではペンシルバニア大学での専門家会合で講演した後、Bryn Mawrという女子大で特別講義を行いました。
数十名の学生や教授陣の中に十数名の中国人女子学生も交じっていました。今後の日中関係について、「どうなるかを問うのではなく、自分としてどうしたいのか、自分には何ができるのかをポジティブに考える姿勢が大切だと思う」と伝えたところ、数名の中国人学生から自分も是非そう考えて実際に貢献できるようになりたいという前向きのメールや感想文が届き、大変感激しました。

また、ダラスでは、米国景気の力強い回復を目の当たりにしました。景気回復の土台にはエネルギー産業やIT産業の回復が効いていますが、それに加えて、メキシコや米国内他州からの移民流入により賃金が低いこと、州政府や州内各市の独自の政策により、収税が低く抑えられていること、企業に対する各種規制が緩和されていることなどの政策を背景に全米から本社が工場がダラス、ヒューストン周辺に移転してきています。ダラス郊外の数平方キロに及ぶ広大な空き地では20~30台の大型建設機械がフル稼働で宅地造成を行っており、まるで武漢、重慶、西安など中国内陸部で高度成長中の都市を訪問した時のような光景が現われたので非常に驚かされました。アベノミクスでもこのテキサス州の政策を参考にすれば第3の矢がさらに力強いものとなると感じました。

今回は前回5月出張時に比べて安倍政権に対する評価が改善していましたが、むしろ米国自身が予算執行停止など国内経済政策に関心が集まり、内向き志向になっていたことが目立っていました。
ただ、先行きは安倍政権も長期政権となる見通しにあるほか、米国もバランスシート調整を終えて景気回復に向かうと見られることから、日米協力の在り方を考えていく土台は整いつつあるように感じた次第です。
出張報告の中では、長期的な視点からの日本のあり方についても考え方を整理しました。

ご一読頂き、ご意見、アドバイス等頂ければ幸いに存じます。

キヤノングローバル戦略研究所
瀬口清之拝
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(詳細レポート。 以下をクリックして下さい。)

http://www.canon-igs.org/column/131016_seguchi.pdf

坂城町長 山村ひろし

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