坂城町 「人権を尊重し豊かな福祉の心を育む町民集会~共に認め合い、共に支え合う社会をめざして~」 

 12月2日(土)、坂城テクノセンターで「人権を尊重し豊かな福祉を育む町民集会~共に認め合い、共に支え合う社会をめざして~」を開催しました。
 この集会は、一人ひとりが、共に認め合い支え合う人権感覚を養うとともに、福祉への理解を深め明るく住みよい人権・共生のまちづくりの実現を目指して毎年開催されています。
 集会では、はじめに、南条小学校3年の小林善志朗さんと竹内そよ香さんから、3年生が行った人権の花運動についての発表が行われました。
 ポットで育て始めた花をプランターに移し替える時、小さな大切な命を恐々扱ったことや、咲き誇った花を多くの人に見てもらうために、花の優しさが伝わるようなポスターを工夫して作り校内中に貼ったことなどが紹介されました。そして最後に育てた花から採った新たな命である種を、「これからもこの花を通して優しさがみんなにつながっていってほしいという思いを込めてロビーに置いてあるのでご自由にお持ち帰りください。」と締めくくっていました。

 来場された皆さんは、ロビーで行われていた町内福祉事務所による物販で、旬のリンゴや布小物などの自主製品、お弁当などの買い物とともに、花の種を持ち帰っていました。各家庭で人権の花が咲くといいですね!
 続いて行われた記念講演では、「闇サイト殺人事件の被害者遺族になって」と題して、被害者遺族である磯谷富美子さんに講演いただきました。
 磯谷さんは、金銭目的で闇サイトを通じて知り合った3人の男たちに、たまたま帰宅途中だった、大事な娘さんを残虐に殺されました。すぐには現実を受け入れられないような状況の中、被告の3人に極刑を求める署名活動を開始し、多くの人から励ましの署名をもらったこと、その一方で二次被害を受けて苦しんだり悲しんだりしたことを声を絞るようにお話くださいました。

 そして、かけがえのない大切な家族を急に失った悲しみは簡単には癒えることはない中で、このように娘さんの事件をお話するのは、「被害者遺族が二次被害にあわないような世の中、法制度をつくっていってほしいと願うからです」と聴衆に訴えていました。犯罪被害者のご遺族が抱える思いを理解し、制度や支援のあり方を改めて考える機会となりました。

坂城町長 山村ひろし

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