先日(11月29日)、東京NHKホールで、平成29年度 全国町村長大会(会長:荒木泰臣 熊本県)が開催され、参加しました。
全国町村長会長は、今年、長野県川上村の藤原忠彦村長に代わり、熊本県嘉島町長の荒木泰臣さんが就任されています。
通常ですと、全国町村長大会には安倍総理他閣僚が出席するのですが今回は国会と重なり重要閣僚の出席はありませんでした。
今年度の決議項目は以下の通り、
記
一.東日本大震災、熊本地震及び豪雨災害等からの復興の加速化を図るとともに、全国的な防災・減災対策を強力に推進すること。
一.一億総活躍社会の実現に向け、地方創生の更なる推進を図ること。
一.地方分権改革を推進すること。
一.道州制は導入しないこと。
一.参議院の合区を早急に解消すること。
一.「まち・ひと・しごと創生事業費」を拡充するとともに、地方交付税等の一般財源総額を確保すること。
一,ゴルフ場利用税及び償却資産に係わる固定資産税を堅持すること。
一.農林漁業の振興による農山漁村の再生・活性化を図ること。
一.田園回帰の時代を拓き、都市と農山漁村の共生社会を実現すること。
一.農林漁業者が将来に希望をもてるよう、TPP・日欧EPA対策に万全を期すこと。
一.領土・外交問題・国民の安全保障に毅然とした姿勢で臨むこと。
以上決議する。
平成29年11月29日
全国町村長大会
全国町村長会長:荒木泰臣さん
また、全国町村長大会・応援メッセージとして、福島大学教授、東京大学名誉教授の生源寺(しょうげんじ)眞一さんが講演されました。
1.最近の新しい流れとして
(1)農業が職業として選ばれるようになった。(親元就農は半分に。)
(2)農業と食品産業の繋がりが緊密になった。
2.本質的な考え方として
(1)食料は必需品である。好不況に左右されない。
リーマンショックの際にも食品製造業はそこそこ堅調であった。
(2)農業が地域社会にとって不可欠の役割を果たしている。
水田の維持管理、地域のコミュニティー作り。
(3)地域へ新たな人が参入することによる変化が大切。
この変化により、今までの決まりごとが通用しなくなる。新たな決まりことが創られることによる進歩が大切。例として、エリノア・オストロム(2009年 女性として初めてノーベル経済学賞受賞)の紹介。公共財、共有資源の管理について、コミュニティーの役割を評価した学者で、地域社会の新たな制度つくりの必要性を説いた。
生源寺教授はこれからの新しい農業の可能性について大変分かりやすく説明していただきました。
講演中の生源寺眞一教授
坂城町長 山村ひろし