令和4年第2回坂城町議会定例会招集あいさつ(1)

本日(6月1日)、令和4年第2回坂城町議会定例会が開催されました。

以下、招集あいさつを掲載させていただきます。(長文です。)

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令和4年 第2回 坂城町議会定例会 招集あいさつ

 本日ここに、令和4年 第2回 坂城町議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様のご出席をいただき開会できますことを心から御礼申し上げます。

 しかしながら、故中島新一議員がこの場にいらっしゃらないことを、大変残念に思っております。未だ信じられない思いであり、改めて、深く哀悼の意を表するところであります。

さて、新型コロナウイルス感染症につきまして、県では全県に発出していた「医療警報」を5月23日付けで解除し、あわせて県独自の「新型コロナウイルス感染症・感染警戒レベル」についても、見直しが行われました。

当町を含む長野圏域につきましては、医療警報の解除と共に、感染警戒レベルの見直しにより、レベルが5から3に切り替えられました。とはいえ、レベル3も「感染拡大に警戒が必要な状態」であり、引き続き基本的な感染防止対策を講じていくこととされておりますので、町民の皆様におかれましては、県や町の対策にご協力をいただきますと共に、これまで同様に基本的な感染防止対策を徹底していただくようお願いいたします。

また、新型コロナウイルス感染症に係る4回目の追加接種につきましては、対象が、60歳以上の方と18歳以上の基礎疾患を有する方とされ、3回目接種から5か月以上が経過した方から接種が可能となります。4回目の接種で使用するワクチンにつきましては1・2回目及び3回目の接種ワクチンにかかわらず、ファイザー社及び武田/モデルナ社製ワクチンとされているところであり、町では60歳以上の方について、3回目の接種の際と同様に、事前に意向調査を実施し、接種を希望するワクチンをお伺いしたうえで、予約の混乱を避けるため、接種の日時とワクチンをご案内する予定としており、7月中旬から接種が始められるよう準備を進めているところであります。

また、18歳以上の基礎疾患を有する方に対しましても、3回目接種を完了されている方全員に、事前に調査を実施する予定としており、スムーズに接種いただけるよう調整してまいります。

接種会場につきましては、これまで集団接種の会場としてきた町体育館の改修工事が始まることから、隣接する文化センター大会議室に変更して実施する予定としており、町体育館に比べますと、1日当たりの接種可能人数は少なくなりますが、接種日数を増やすなど調整を図る中で希望する方が確実に接種できるよう対応してまいります。

さて、混沌を極めるウクライナ情勢でありますが、ロシアによるウクライナ侵攻から3か月を経過した現在も、ウクライナ各地の大きな被害が毎日報道されているところであり、一日も早い平和的解決が望まれるところであります。

この間、ウクライナから、国外への避難者は650万人を超え、そのうち350万人以上が、ポーランドへ避難しております。

当町では、町国際交流協会と連携して、かねてから親交のあったポーランド ツェレスティヌフ郡を通じてウクライナ避難民を支援する「ウクライナ支援基金」を3月4日に立ち上げ、同会会員の皆様や、一般の皆様からの義援金の募集を行っており、これまで、約507万円の義援金が寄せられ、随時現地へ送金をさせていただいております。

現地では、ポーランドへ避難されたウクライナの方の支援に加え、ウクライナ国内に開設された避難所への支援なども行われており、お寄せいただいた義援金は、歯ブラシやおむつ、タオルなどの生活必需品や、寝袋、マットレスなど様々な支援物資の購入資金として活用されているとお聞きしております。

ウクライナへの軍事侵攻が長期化する中で、世界の経済情勢にも大きな影響が出てきており、日本国内においても燃料や食料関係の価格上昇など、日常生活への影響が懸念されるところであります。新型コロナウイルス感染症の影響による社会活動、経済活動の停滞も相まって、今後の経済情勢は更に不透明な状況になっております。

町といたしましては、ワクチンの接種を進める一方で、こうした状況に対応するための町独自の支援策等につきまして、今議会に上程いたします一般会計補正予算に所要の経費を計上し、適切な時期に実施してまいりたいと考えております。

さて、世界の経済情勢でありますが、日本総研などによりますと、アメリカでは、3月の実質個人消費は前月比プラス0.2%と3か月連続で増加しているものの、供給制約が続く中、内需を輸入で賄う動きが鮮明となり1月~3月期の実質GDPは前期比年率マイナス1.4%と7四半期ぶりのマイナス成長となっており、中国におきましても、オミクロン株の感染拡大を受けた政府の活動制限の強化の影響により、1月~3月期の実質GDP成長率は前期比でマイナス0.8%と減速しております。

 
また、ヨーロッパにおきましても、ロシアのウクライナ侵攻による下押し圧力が続いており、ユーロ圏全体では1月~3月期の実質GDPは前期比年率プラス0.8%と低めながらも成長ペースで推移しているものの、フランスやイタリアではマイナス成長となっており、今後の動向を注視していく必要があると考えるところであります。

次に国内の状況でありますが、内閣府による5月の「月例経済報告」では、「景気は、持ち直しの動きが見られる」としており、先行きについては、「経済社会活動の正常化が進む中、景気が持ち直していくことが期待されるが、中国における感染再拡大の影響やウクライナ情勢の長期化などが懸念される中で、供給面での制約や原材料価格の上昇、金融資本市場の変動等による下振れリスクに十分注意する必要がある。」としております。

また、日銀松本支店が5月に発表した「長野県の金融経済動向」によりますと、個人消費は新型コロナウィルス感染症の影響を受けながらも持ち直しつつあり、設備投資も堅調に推移している一方で、生産については供給制限の影響を受け、高水準ながら増加ペースが幾分鈍化しているとの観測で、
総論として「長野県経済は、一部に弱い動きが見られるものの、持ち直しの動きとなっている。」としております。

当町におきましては、4月に実施いたしました町内の主な製造業20社の
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月~3月期 経営状況調査の結果では、
生産量は、3か月前の比較でプラスとした企業は10社、マイナス6社、変わらないが3社となっております。売上げについてもほぼ同様の状況であり、引き続き回復の傾向が伺える結果となっております。

雇用につきましても、1月~3月の実績が、総計でプラス23人と、前回調査から増加しております。来春の雇用につきましても、1社が「未定」のほかは、全ての企業で増員又は減員分の補充を予定しており、全体では108人の増員予定と、こちらも回復の傾向が伺える状況となっております。

今後の町内企業の益々の回復を期待いたしますとともに、国が示す下振れリスクの状況を注視したいと思っております。

続きまして、新年度に入り取組みを進めている主な事業についてであります。

新型コロナワクチンの接種会場として利用してまいりました、町体育館につきまして、4回目のワクチン接種をはじめ文化センター大会議室で対応できる目途が立ちましたことから、町体育館の長寿命化と建物の安全性の確保、利用者の利便性の向上を図るための耐震補強工事とともに、更衣室の設置や照明のLED化、トイレの洋式化などの他、ニュースポーツの普及の観点からボルダリング設備の新設といった大規模改修工事を行う計画としており、本日、工事請負契約締結の議案を上程させていただいております。

また、ニュースポーツの普及の点では、南条産業団地内にあります調整池の平時の有効利用策といたしまして、通称「テクノさかきストリートパーク」の整備を進めており、スケートボードなどで利用できる「ミニランプ」1基と、3X3の「バスケットゴール」1基を設置する予定であります。

現在、調整池の一部の舗装工事を進めているところであり、舗装工事に合せて、「バスケットゴール」を設置してまいります。

また、ミニランプにつきましては、部材の入手に時間を要する状況であり、制作に3か月ほど期間が必要となりますが、1日も早く皆様にご利用いただけるよう、早期の完成を目指してまいります。

続いて、びんぐし湯さん館につきましては、平成14年4月の開館以来、本年3月までに延べ525万人の方にご来館いただき、大勢の皆様に親しまれる日帰り温泉施設として、20周年を迎えることができました。

節目となる今年度は施設のリニューアルを実施することとしており、施設の心臓部ともいうべき源泉井戸のメンテナンスや機械設備等の更新とともに、経年劣化による不具合箇所の改修など行い、安定した運営と、安心してご利用いただける環境を整えてまいります。併せて、来館者の利便性や、湯さん館の魅力をより高めるため、湯上りコーナーやレストランを拡張するとともに、町内を眼下に一望できる展望デッキの新設などを行う計画としており、工事に係る請負契約の締結議案を上程いたしております。

さて、スマートタウン構想事業として進めております小学校への蓄電設備等の設置につきましては、一昨年の村上小学校、昨年の坂城小学校に続きまして、今年度は、南条小学校への蓄電設備設置に向け、現在設計業務を進めているところであります。

本事業は、既存の太陽光発電設備との連携による平時のCO2削減とともに停電時等の電力供給も実現でき、地球温暖化対策と併せ、避難所機能の向上も図れる大変有効な取組みと考えております。

ワイン文化推進事業につきましては、5月29日に坂木宿ふるさと歴史館と鉄の展示館を会場に、町内外のワイナリーや飲食店が出店しての「坂城駅前葡萄酒マルシェ」が開催されました。

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坂城町長 山村ひろし

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