平成30年第3回坂城町議会定例会招集あいさつ(1)

本日(9月3日)、平成30年第3回坂城町議会定例会が招集されました。

以下、招集のあいさつ文を掲載させていただきます。

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平成30年第3回坂城町議会定例会招集あいさつ

              

本日ここに、平成30年 第3回 坂城町議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様全員のご出席をいただき開会できますことを心から感謝申し上げます。

さて、今年の夏は、日本列島を異常気象が襲いました。西日本を中心に全国的に広い範囲で大雨となった平成307月豪雨は、河川の氾濫、浸水害、土砂災害をもたらし、死者221名、住宅などの建物被害も48,967棟と極めて甚大な災害となりました。お亡くなりになられた方々にお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げ、1日も早い復興を願うところでございます。

また、坂城町でも 梅雨が早々に空け、猛烈な暑さに見舞われました。坂城消防署の気象データによりますと、7月から8月末までの間に、最高気温が35℃を超える猛暑日が25日、30℃を超える真夏日は、猛暑日を含め51日を数え、厳しい暑さが続いたところです。

こうしたことから、町では、熱中症に関する注意喚起や、文化センター、図書館、テクノセンターなど町内6ヶ所の施設を「涼しさをみんなで分け合う」クールシェアスポットとして開放しました。

「涼みにきました」と事務員に声をかけてご利用をいただいた場面もみられたところでございます。

また、この猛暑に対する緊急措置として、一般会計補正予算を専決処分により対応し、小中学校3階普通教室に、夏休み期間を利用して、空調設備(エアコン)を設置いたしました。

 設置したのは、3階のある坂城小学校3教室、村上小学校3教室、そして坂城中学校4教室の計10教室でございます。

 空調設備につきましては、来年度以降、国の補助事業を取り入れ、電源設備の改修とあわせ、導入する計画となっておりますが、今年の異常なまでの暑さを受け、児童、生徒の体調面を考慮し、学習環境を整えるために、特に気温の高い3階普通教室に、電源設備の改修の必要のない範囲で設置したところでございます。

 残暑が厳しい折ですので、子ども達が過ごしやすい学校生活の一助になったものと考えております。

 なお、今回の措置は緊急的な対応策でございますので、補助事業により導入できる見込みが立った時点で、今回の空調設備につきまし  ては、児童福祉施設等への移設を予定しているものでございます。

さて、長野県知事選挙の日程を考慮して例年より1週間前倒しの7月28日(土)に開催予定でありました「第41回坂城どんどん」は、ステージ発表や坂城中学校総合文化部 美術専攻の皆さんによる新たな行灯の披露など 準備を整えましたが、台風12号が、お祭り当日に最接近するとの予報から、町民の皆さんの安全確保を第一と考え、誠に残念ではありましたが中止とさせていただきました。

来年は、今回実施できなかった内容等を考慮し、お祭りを開催してまいりたいと思いますので、皆様方には楽しみにお待ちいただきたいと考えております。

長野県知事選挙は、8月5日に行われ、阿部知事が再選を果たし、今後4年間の長野県政を引き続き担っていくことになりました。

阿部知事には、子育て支援、定住促進や教育環境の整備など、各自治体で実施している事業の一層の支援に取り組まれることを期待するところでございます。

続いて、経済情勢でありますが、春以降、アメリカ政府は各国や地域に対する貿易政策を行ったことから、7月、8月と2度にわたり米中両国の関税引き上げ措置の応酬が繰り広げられ、また、トルコへの追加関税措置によりリラ通貨がさらに急落するなど、世界経済全体への影響が懸念されるところです。

主要国などの経済状況について、日本総研などによりますと、アメリカの景気は、46月の実質GDP成長率は前期比年率プラス4.1%と成長ペースが大きく、個人消費が拡大したほか、内外需要の持ち直しなどを背景に、輸出や設備投資も増加基調を維持しています。

一方、ヨーロッパでは、ユーロ圏の輸出や域外向け製造業受注に持ち直しの兆しがありますが、725日に行われた米EU首脳会談にて、貿易摩擦への懸念はひとまず後退したものの、先行きへの不透明感は晴れないものとなっています。

 また、中国においては、良好な企業収益や政策面の支援を受けて 4~6月期の実質GDP成長率が前年同期比プラス6.7%と、前の期からほぼ横ばい状況で推移しておりますが、米中摩擦のマイナス影響を懸念して、製造業は生産・投資を抑制する動きがみられ、引き続き注視していく必要があると考えております。

 次に国内の状況でありますが、内閣府による7月の「月例経済報告」では、「景気は、緩やかに回復している。」とし、先行きについては、「雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあり、緩やかな回復が続くことが期待される。」とする一方、「通商問題の動向が世界経済に与える影響や 海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。また、307月豪雨の経済に与える影響に十分留意する必要がある。」としております。

長野県内の状況につきましては、日銀松本支店が7月に発表した「金融経済動向」では、公共投資、住宅投資、設備投資、個人消費の個別観測から「生産は高水準横ばい圏内で推移し、雇用・所得は着実な改善が続いている」とし、「総論として長野県経済は、緩やかに拡大している。」としております。

当町が、7月に実施した町内の主な製造業21社の経営状況調査の結果では、生産量が3ヶ月前の5.01%から1.83ポイント減少し3.18%となりましたが、売上げの比較では、増加企業が増え、3.57ポイント上昇して6.90%となっています。

雇用については、4~6月の実績が、総計でプラス139人と、前回調査のプラス77人から更に増員し、来春の雇用も、1社が減少としたものの20社で増員又は減員分の補充を予定しており、全体で105人の大幅な増員予定となっております。

いずれにいたしましても、当町の企業や経済が順調に伸びていくことを願うところでございます。

さて、平成29年度の決算状況について申し上げます。

 まず、歳入につきまして、町民税は、平成28年度と比較いたしますと、個人分は微増、法人分は企業の業績が好調なことなどにより、前年度対比プラス3.6%、約15,000千円の増となっております。

固定資産税については、町内企業の設備投資による償却資産の伸びなどにより約16,000千円の増、町たばこ税は、販売店が増えたことにより約9,000千円の増、町税全体では、前年度対比プラス1.7%、約44,000千円の増収であります。

また、地方交付税につきましては、普通交付税の基準財政収入額が見直しされたことで交付額が増額となり、地方交付税全体で、前年度対比プラス7.0%、約71,000千円の増額となっております。

財政力指数につきましては、3カ年の平均値が前年度より0.024ポイントの増の0.709で、県内における順位については昨年と同じく、77市町村中6番目、町村の中では軽井沢町、南相木村に次いで第3位となっております。

国庫支出金につきましては、南条児童館建設事業や役場庁舎の太陽光発電システム設置事業などにより、前年度対比プラス6.4%、約34,000千円の増額となりました。

また、国道18号バイパス建設等に伴う財産収入が、前年度に対し約1億02,000千円の増額、町債につきましては、トータルメディアコミュニケーション施設整備事業に伴う緊急防災・減災事業債等により、前年度対比約4億18,000千円の大幅な増額となっております。

以上、歳入全体の決算額は、前年度対比プラス11.9%となる7064,966千円であります。

 一方、歳出につきましては、建設事業として「坂城町まち・ひと・しごと創生総合戦略」における重点施策であるトータルメディアコミュニケーション施設整備事業のほか、南条児童館建設事業や継続事業の町道A01号線道路改良事業及び橋梁修繕事業などを実施したことで、前年度と比較しますと、2.5倍となる約1212,000千円であります。

 また、義務的経費につきましては、扶助費において、臨時福祉給付金が縮減されたことにより、前年度対比マイナス9.5%、人件費につきましては前年度対比プラス1.1%、公債費については地方債の償還額の減少に伴いマイナス1.6%という状況であります。

その他経費につきましては、補助費等で、長野広域連合のごみ処理施設建設事業に伴う負担金が増額となったことなどから前年度対比プラス14.5%、約1億30,000千円の増額でありました。

以上、歳出全体の決算額は、前年度対比プラス12.5%となる6997,765千円の決算となっております。

 なお、平成29年度決算を受けての財政健全化法による財政指標につきましては、実質赤字比率、連結実質赤字比率ともに、一般会計及び全ての特別会計において黒字であります。

また、起債発行時の制限の基準となります実質公債費比率については3ヵ年平均で前年対比0.2ポイント増の8.8%となっております。

公債費等の将来負担の重さを表す将来負担比率につきましては、長野広域連合のごみ処理施設建設事業に伴う債務負担の増加により4.4ポイント増でプラス4.1%となっておりますが、いずれの指標につきましても早期健全化基準及び財政再生基準に比べ健全な状況で推移をしており、引き続き、将来にわたる負担の軽減、健全な財政運営に努めてまいります。

続いて、6月定例会以降の事業の状況並びに9月補正に計上いたしました、主な内容について述べさせていただきます。

7月26日から29日まで、中国との教育交流事業として、町内3小学校 児童10名が 上海市嘉定区実験小学校などを訪問いたしました。

子ども達は、中国の風習やマナー、中国語での自己紹介や簡単な会話などの学習に加え、歓迎セレモニーなどで披露する日本文化の練習などに取り組み、仲間との連帯を深め、坂城町の代表として交流を行ってまいりました。

この貴重な外国との交流経験をいかし、これからも様々なことに積極的にチャレンジしていって欲しいと思っております。

また、8月1日、2日の2日間、和平キャンプ場において、町内の小学6年生と中学1年生の計28人が参加し、小・中学校の英語指導講師など5名の外国人と、昨年に続き 坂城高校の生徒3名にもボランティアとして参加していただき、異文化交流事業「English Camp 2018」を行いました。

参加した児童生徒は、日ごろ学校で取り組んでいる外国語学習を生かし、積極的に英会話をしながら、さまざまな活動に取り組み、外国の文化や言語を通じてコミュニケーション能力の向上を図ることができたものと感じております。

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以下、平成30年第3回坂城町議会定例会招集挨拶(2)へ

坂城町長 山村ひろし

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