この写真はどこの風景でしょうか?
千曲川ではありません。
これはドイツ・バイエルン州、ローゼンハイムを流れるドナウ川の支流 イン川です。
昨年、坂城町の歌の作曲を依頼した、安藤由布樹先生に坂城町のイメージをつかんでいただくために坂城パーキングステーションから千曲川を見ていただいた折に 「これはローゼンハイムとそっくりだ。千曲川の流れとドナウ川の流れのイメージがぴったり合う」 とおっしゃっていました。
「坂城町の歌」はドナウのイメージも込められて作曲されたと言われていました。
その時は、そんなものかなあと思っておりましたが、数日前に私の事務所に置かれていた古い資料を見ていたら何とこの写真が見つかったのです。 びっくりしました。
上記の写真は以下の報告書の表紙の写真です。
千曲川・イン川友好河川提携及び現地調査報告書
平成6年(1994年)にローゼンハイム水質源管理事務所のヴェルナー・クラウス所長を招き、「ちくまの川づくり国際シンポジウム」 を開催した際に、クラウス所長が千曲川とイン川の地形条件、気候条件などがあまりにも類似していることにびっくりし技術交流と相互交流を行うことになりました。そして、1996年に提携調印とイン川の現地視察を行うことになったものです。
提携実行の構成メンバーは当時の上田市、更埴市、中野市、丸子町、坂城町、上山田町、戸倉町、長野市、小布施市、豊野市、豊田村、須坂市、飯山市、信州大学、千曲工事事務所、長野県土木部で構成される大規模なものでした。
また、現地視察には、上田市長、更埴市長、戸倉町長他関係機関総勢16名の大デレゲーションで訪問しています。 (しかしながら、その後の交流活動は全く行われませんでした。)
今では、この提携がほとんど話題に上ることが無くなってしまったようですが、安藤先生がびっくりされたように千曲川とイン川は酷似しているようですね。
千曲川近影(上田市千曲公園から)
一方、ローゼンハイムは 「バラの家」あるいは「バラの里」という意味があります。
(ローゼンハイム市の紋章)
もちろん、ローゼンハイムはワインの名産地でもあります。
「川」、「バラ」、「ワイン」のキーワードで関連性のある坂城町として、ローゼンハイムとの関係を再開することができたら素晴らしいなと思っています。
それにしても安藤先生の感性は素晴らしいですね。
坂城町長 山村ひろし