一茶と松蔭集

先日、藤沢雨虹について記述しましたが、その中で、句集「松蔭集」に小林一茶の句が掲載されていると申し上げました。

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その点について何人の方から問い合わせがありましたので、追記させていただきます。

以下が、一茶の句が載っている頁です。

右から8番目、中央から右へ2番目の句です。

「時鳥(ほととぎす)鳴く空もちし山家かな」

なお、「一茶発句全集」の「夏の部」、動物編の「時鳥」の項にもこの松蔭集からの引用が載っていますが内容が一部異なっています。

(一茶発句全集より)

「時鳥笠雲もなし山家かな」(松蔭集、文政9年)

一茶発句全集には、この句が松蔭集からの引用であること、文政9年(松蔭集が発刊された年)の記述もあることから一茶が藤沢雨紅に寄せた句であることは間違いないのですが、内容の相違についてどのような経緯で変わってしまったのかは不明です。

しかしながら、一茶が坂城(?)の空を見上げ快晴の大空を飛ぶ時鳥と鄙びた山家を謳っている風景を想像するだけでも心がさわぎますね。

どなたか、この両句のいきさつについてご教授いただければ幸いです。

坂城町長 山村ひろし

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