令和2年第1回坂城町議会定例会招集あいさつ(2)

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当町におきましては、1月に実施いたしました町内の主な製造業20社の経営状況調査の結果では、生産量は、3ヶ月前との比較でプラスとした企業は5社、マイナス9社、変わらない5社で、売上げについてもマイナス回答の企業が増え、厳しい局面への移行が伺われます。

また、雇用については、10月~12月の実績が、総計でプラス29人と、前回調査のマイナス34人から増加し、本年4月の雇用予定は、全ての企業が増員又は減員分の補充を予定しており、全体では96人の増員予定となっております。

新型肺炎の終息が未だに見えず、世界経済の先行き・町内企業への影響など 懸念されますが、いずれにいたしましても、当町の企業や経済が持続的に成長していくことを願うところでございます。

次に、令和2年度の一般会計当初予算(案)について申し上げます。

予算編成にあたっては、令和2年度が計画期間の最終年度となる『坂城町第5次長期総合計画後期基本計画』に基づく「自律と協働のまちづくり」を町政運営の基軸に据えるとともに、『坂城町まち・ひと・しごと創生総合戦略』に沿った事業と 将来を見据えた長期総合計画などの各種計画策定に向けた当初予算編成を行ったところであります。

予算の総額は、子育て支援、ものづくり、安心安全な地域づくりや、継続的・計画的に進めている基盤整備や橋梁の長寿命化等で、63億90,000千円とし、令和元年度が骨格予算編成でありましたことから、前年度対比 プラス12.5%、7億10,000千円の大幅な増額となっております。

まず、歳入といたしまして、町の財政の根幹を担う町税については、個人町民税については、堅調に推移していることから、前年度に対し25,000千円の増を見込んだところですが、法人町民税は税制改正による法人税割の税率引下げの影響や町内企業の業績などを勘案する中で、2億35,000千円の減を見込み、町民税で、10億63,000千円を計上いたしました。

また、固定資産税につきましては、地価の下落はあるものの、家屋の新増築分などを見込み、12億77,000千円とし、町税全体では、前年度対比マイナス6.9%、約1億87,000千円の減額となる25億 20,188千円を計上いたしました。

地方交付税につきましては、国の総額が16兆5,882億円と前年度対比2.5%の増となっていること、幼児教育・保育の無償化などによる交付税の増額が見込めることから、50,000千円の増額となる7億70,000千円を計上しました。

普通交付税の振り替え分となる臨時財政対策債につきましては、国の地方財政対策においてマイナス3.6%と減額の見込みとなっていることから、10,000千円の減額となる1億70,000千円を計上いたしました。

また、分担金及び負担金につきましては、幼児教育・保育の無償化導入に伴い、保育負担金が減額となり1億5,287千円、国庫支出金につきましては、A01号線や橋梁修繕事業などの社会資本整備交付金の増額などにより5億74,475千円、ふるさと寄附金につきましては、前年度の実績を踏まえ、80,000千円を計上いたしました。

繰入金につきましては、長野広域連合のごみ処理施設建設負担金の財源として広域行政基金からの繰入や、ふるさとまちづくり基金、文教施設整備基金、財政調整基金などからの繰入金など、全体で6億34,894千円、町債につきましては、公共事業等債や緊急防災・減災事業債など総額で3億67,200千円を計上いたしました。

次に歳出でございますが、道路改良や橋梁修繕事業など投資的経費につきましては、5億45,887千円といたし、義務的経費については、人件費が13億74,187千円、障がい者の方への福祉サービス給付費や児童手当、福祉医療費などの扶助費は、6億85,289千円を計上いたしました。

続いて、令和2年度の主要施策について申し上げます。

スマートタウン構想事業の新たな取組みとして、昨年の台風19号の課題を踏まえ、災害時に地域の避難所となる小学校に自立分散型エネルギー施設を設置し、平時のCO2削減による地球温暖化対策と停電時等の電力供給を併せて実現できるよう整備を進めてまいります。

来年度は、村上小学校に蓄電池設備を設置し避難所としての機能を高める計画としており必要な経費を予算に計上いたしました。

ワイン文化推進事業につきましては、坂城産ワインの振興とワイン文化の醸成を図るため、昨年好評でありました「坂城駅前葡萄酒祭」や銀座NAGANOでのプロモーション活動、ワインセミナーなどの取組みを引き続き進めてまいります。

続きまして、令和2年度は、数多くの重要な計画策定に取り組んでまいります。

令和3年度から10年間の町政運営の最上位計画である「第6次長期総合計画」や「国土利用計画」、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」、「公共施設の個別施設計画」、「障害者計画」などの策定に要する経費を計上いたしました。

総合計画に関しましては、今年度から作業に取り組んでおり、現在の第5次計画の事業検証と町民へのアンケート調査を実施しています。来年度は、これらの検証結果も踏まえる中で計画の素案づくりを行い、審議会等にお示ししながらご意見をお聞きしてまいりたいと考えております。

また、次期総合計画につきましては、SDGs(持続可能な開発目標)の内容を踏まえる中で、まちづくりの各施策に反映するかたちとしてまいりたいと考えております。

総合戦略につきましては、検証委員の皆様に毎年検証を行っていただいており、その結果も踏まえ、将来に渡って活力ある地域社会の実現に向けて計画策定を進めてまいります。

次に、公共施設等の管理につきましては、現在、議会や有識者の皆さんにご参画いただいて、「公共施設等総合管理計画」に基づく公共施設グランドデザインの策定作業を進めております。

令和2年度におきましては、個々の施設整備の具体的な方針として公共施設の個別施設計画、公営住宅、学校施設の長寿命化計画などを策定してまいります。

そして、障がい者福祉施策の基本となる10か年計画の第2期障害者計画及び、サービスの見込量や確保策等を定めた3か年計画の第5期障害福祉計画並びに第1期障害児福祉計画が、いずれも令和2年度で計画期間が満了となります。障がいのある皆さんが安心して暮らせるまちづくりに向け、次期計画の策定を進めてまいります。

さて、信州さかきふるさと寄附金につきましては、全国の皆さまから町の特産品に魅力を感じていただき、大変ご好評いただいております。今年度はひとつの節目である1億円を超えるご寄附をいただいたところであり、1月末時点の状況は、前年同月比で件数では、プラス68.4%の6,092件、寄附金額では、プラス86.7%の145,909千円となっております。

今後につきましても、ふるさと寄附を通じ、さらに町の魅力を全国のより多くの方々に発信し、町をPRしてまいりたいと考えております。

国際交流事業につきまして、昨年、ポーランドワルシャワ日本語学校との交流を通じて、ポーランドのツェレスティヌフ郡の首長さんと国際交流協会の会長さんから交流のお誘いをいだだいており、昨年暮れには、改めて現地訪問についてご案内をいただきました。ポーランドにおける「郡」は日本の「町」に相当する自治体の単位でありツェレスティヌフ郡は、人口1万2千人ほどの自然豊かで、国を代表する物理学研究所があるなど、自然と技術が融合した当町との共通点がございます。

また、日本の人道支援を記念した小学校が開校し、多くの子供たちが日本語を学ぶなど、特に親日的な土地柄とお聞きをしているところです。

2度にわたるお誘いをいただく中、来年度、議会と町国際交流協会の皆さんと共にツエレスティヌフを訪問し、先方の首長や国際交流協会の皆さんと交流の在り方などについて協議する中で、フレンドシップ協定のような緩やかな形での交流がスタート出来ればと考えております。

本年10月31日(土)から11月1日(日)に、第27回全国山城サミット上田・坂城大会が開催されます。

サミットには全国の山城を有する約160の自治体の文化財担当者をはじめ、研究者、住民が一堂に会し、山城の保護活用について討議され、全国に情報発信されるもので、県内では初めての開催となります。

サミットを契機に葛尾城跡への登山者の増加も見込まれることから、既存トイレを多目的広場駐車場へ移設更新を行なうこととし、 利用者の利便性の向上に努めてまいります。

次に、子育て支援・福祉分野についてでございます。

今年度は、国において3歳以上の子どもの幼児教育・保育の無償化が開始されたところですが、このたび坂城幼稚園から「子ども・子育て支援新制度」に基づく「施設給付型幼稚園」へ移行の申し出がありました。

町内にある唯一の幼稚園として、安定的・継続的運営が図られるよう必要な支援を行ってまいります。

また、子育てに関し、ご自身のスマートフォンなどから、町が提供する育児情報や乳幼児健診の案内などを手軽に受け取れる「子育て支援アプリ」を新たに導入し、子育て世代への一層の支援を図ってまいります。現在、4月からの運用開始を目指し、鋭意調整を進めているところです。

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坂城町長 山村ひろし

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