令和2年第1回坂城町議会定例会招集あいさつ(1)

本日(3月2日)、令和2年第1回坂城町議会定例会が開会されました。以下、招集のあいさつを掲載させていただきます。

いささか長文です。3回にわけて掲載させていただきます。

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令和2年 第1回 坂城町議会定例会 招集あいさつ

本日ここに、令和2年 第1回 坂城町議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様全員のご出席をいただき開会できますことを心から御礼申し上げます。

さて、昨年10月に日本列島を通過した令和元年東日本台風は、長野県内でも千曲川が氾濫して、当町にも大きな被害をもたらしました。

町では、専決、あるいは議会臨時会、定例会など数度にわたる補正予算をご審議いただき災害復旧に取り組んでおり、急ピッチで事業を進めております。

進捗状況ですが、昭和橋、バラ公園駐車場、鼠橋運動公園、上五明の坂城町運動公園については、復旧工事の発注が済み、工事施工中、消防ポンプ操法訓練場については、工事が発注済みで、鼠橋運動公園への移設・復旧することから、工程の調整を進めています。

また、農業被害につきましても、枝折れした果樹の苗木や倒壊したぶどう棚資材購入補助など「農作物災害緊急対策事業」を進めるとともに、パイプハウス等農業用施設や農業機械の損壊につきましては、国の「強い農業・担い手づくり総合支援交付金」を活用し、補助事業を進めております。

併せて、千曲川河川敷の農地に堆積した土砂の除去を行う「農地災害復旧事業」につきましても発注済みで、工事に着手しました。

また、増水により損傷した千曲川の堤防の本復旧工事につきましては、先般、千曲川河川事務所で千曲川右岸金井地区の工事に着手いたしました。引き続き鼠橋上流右岸、大望橋左岸側についても、順次工事に着手する計画とお聞きしております。

地域住民の安心・安全な暮らしの確保に向けて、早期の完成をお願いするものでございます。

なお、町の災害復旧事業につきましては、国からの補助金の交付決定スケジュールや工事期間の面から 年度繰越しとなる事業も相当数ありますので、必要な手続を経て、速やかな竣工を図ってまいります。

また、長野広域連合が建設を進めている「(仮称)B焼却施設」は、令和3年4月からの「可燃ごみの全量受入れ開始」に向けて、事業が進められておりましたが、台風災害により、工事が中断、工程に遅延が生じたことから、2月1日(土)、坂城テクノセンターにおいて、加藤長野広域連合長出席のもと、「新ごみ焼却施設整備に係る町民説明会」が開催されました。

B焼却施設の整備状況と今後のスケジュールなどについて説明がなされ、B焼却施設整備の工期と、葛尾組合焼却施設の稼働のそれぞれ6か月の延長について、ご理解をいただいたところでございます。

町としましては、令和3年10月のB焼却施設稼働までの間、葛尾組合焼却施設の保守点検や定期的な整備・修繕等をしっかりと行い、適正なごみ処理を進めてまいります。

さて、中国湖北省に端を発する、新型コロナウィルスは世界中に感染が拡大し、日本においても、連日、感染者数増加の報道がなされて、長野県内でも感染が確認されました。

町では、これまで、私を含む理事者と課長による対策会議を開催、情報共有と対応を協議し、対策を行ってまいりました。

第1回会議の1月31日(火)以降は、ホームページと坂城町すぐメールにて、町民の皆さんに感染症対策に努めていただくことや、相談窓口をお知らせするとともに、町内福祉施設や教育機関に注意喚起を行うなどの対策を進めてきたところです。

2月26日(水)に第2回会議を開催、翌27日(木)には、対策本部を設置し、新型コロナウイルス感染症に対するお願いとして、

1 自らの感染を防止し、他の方に移さない取組み

2 集団感染を防止する取組み

3 重症化しやすい方を守る取組み

をまとめ、あわせて、イベントや行事の開催検討の目安として、町主催のイベント・行事の開催基準をホームページにてお知らせいたしたところです。

町においても、各種行事の見合わせなど 余儀なくされる場合もありますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

また、2月28日(金)、文部科学省から同感染症対策のための小学校、中学校等における一斉臨時休業の通知を受け、同日、教育委員会にて対応協議、そして、対策本部会議を開催しました。

当町における対応ですが、休校に際して準備期間を設けることとし、小学校、中学校とも、本日3月2日(月)給食後から休校とし、卒業式を除き、4月3日(金)までの期間としました。

卒業式につきましては、小中学校とも、規模の縮小と時間短縮にて行う予定としております。

なお、緊急対応として、3月3日(火)から18日(水)まで、保護者の対応が困難な場合など、児童館での子供たちの受入れを行ってまいります。

そして、感染拡大と終息の見通しが立たない状況から 3月下旬実施予定でありました、町主催の高校生タイ国研修事業、教育委員会主催の中学生アメリカ研修事業につきまして、参加者、保護者の皆さん、ご協力いただく企業などのご理解をいただく中で、大変残念ではありますが、中止とすることといたしました。

事態が終息し安全が確認できれば、来年度実施してまいりたいと考えております。

なお、この新型コロナウイルスに関しましては、教育交流を行っている中国上海市実験小学校の児童の皆さんに向け、町内3小学校の児童から励ましのメッセージを作成し、復旦大学を通じて送ることとしました。子供たちの思いやりの気持ちが、夏の交流にも活きてくるものと思われます。

新型ウイルス流行の長期化がたいへん懸念されますが、一日も早く終息に向かうことを願うところでございます。

さて、去る1月24日(金)坂城中学校3学年生徒25名が参加し、模擬議会が開催されました。中学生にも議会や行政に関心を持ってもらう意味でも大変有意義なものであります。

今年度は、生徒6名から「町民まつり」、「高齢者の交通対策」、「病児・病後児保育」、「不法投棄防止」、「バラ祭り」、「防災対策」について、総合学習を踏まえた中からの提案、質問があり、私をはじめ、教育長、担当課長からお答えいたしました。

後日、参加した生徒から「毎日見るニュースや町からのお知らせの見方が変わり、これまで以上に役場の仕事が身近に感じられるようになりました。」など 多くの感想が寄せられたところです。

今後も、自ら学び、体験を通して成長し、未来の坂城町を担うことを期待するところでございます。

さて、国道18号バイパス坂城町区間ですが、昨年1月から、工事用道路及び側道の整備など、工事が網掛地籍でスタートいたしました。現在、坂城町区間の盛り土用の土砂の運び入れ等の施工協議を行っているところとお聞きしております。

町といたしましても、事業促進に向けて国等への要望活動を積極的に行い、一日も早い完成を目指してまいります。

また、県道坂城インター線整備事業でございますが、現在、しなの鉄道に架かる跨線橋の橋台設置工事及び国道側の道路築造工を進めております。工事にあたりまして、地域の皆様はじめ、関係する皆様のご協力をお願いいたします。

次に、移動系防災行政無線整備工事につきましては、現在、役場庁舎へのアンテナ設置工事が終了し、今後、統制局及び基地局の機器等を設置してまいります。また、小・中学校等の中核避難所、災害発生時に応急避難所となる各区の公民館等に移動局端末を設置し、併せて操作方法等の説明を行ってまいります。

さて、世界の経済情勢でありますが、日本総研などによりますと、アメリカの景気は、個人消費が底堅く推移し、10~12月期の実質GDPが前期比年率プラス2.1%と、横ばいの伸びになっています。

ヨーロッパにおいては、10~12月期の実質GDPは前期比年率プラス0.4%と、7~9月期の同プラス1.1%から大きく減速し、先行きに不安を感じるところです。

また、中国においては、10~12月期の実質GDP成長率が前年同期比プラス6.0%と前期から横ばいですが、新型肺炎の感染拡大による工場の操業停止や個人消費の減少で景気の下振れリスクを抱えており、引き続き注視していく必要があると考えております。

次に国内の状況でありますが、内閣府による2月の「月例経済報告」では、「景気は、輸出が弱含む中で、製造業を中心に弱さが一段と増した状態が続いているものの、緩やかに回復している。」とし、先行きについては、「当面、弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が期待されるが、新型コロナウイルス感染症が内外経済に与える影響に十分注意する必要がある。また、通商問題を巡る動向等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響にも留意する必要がある。」としております。

また、長野県内の状況につきましては、日銀松本支店が2月に発表した「金融経済動向」によりますと、公共投資、住宅投資、設備投資、個人消費の個別観測から「生産は、弱めの動きが続いている。雇用・所得は、労働需給が引き締まった状態が続いているものの、改善の動きが鈍化している。」とし、「総論として長野県経済は、幾分ペースを鈍化させつつも、緩やかに拡大している。」としております。

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以下、(2)、(3)へ

坂城町長 山村ひろし

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