令和元年第3回坂城町議会定例会招集あいさつ(2)

 今年の夏は梅雨明け以降大変暑い日が続きました。

 熱中症の防止と社会全体としての節電・省エネルギーを図るため、7月下旬から町内6か所の施設を「涼しさをみんなで分け合う」クールシェアスポットとして開放しました。

また、坂城駅前に静態保存しております169系電車につきましても、夏休み期間中の毎週水曜日と木曜日、計6日間クールシェアスポットとして開放し、子どもたちを中心に300人を超える方々にご利用いただきました。訪れた皆さんには、涼しい車内で読書や勉強など思い思いの時間を過ごしていただきました。

さて、当町出身で先ごろ信毎賞を受賞された信州大学名誉教授の中村浩志さんを坂城町特命大使に委嘱いたしました。

中村さんは鳥類生態学の権威としてカッコウの托卵(たくらん)についての研究で世界的な評価を受けているほか、絶滅が危ぶまれるライチョウなど希少な野生生物の生態研究や保護活動にも尽力されております。また、町においても教育委員長を務められ、ふれあい大学の「森の学校」をはじめ、「千曲川水辺の教室」など継続的にお力添えをいただき、子どもたちの自然教育活動に貢献をいただきました。

多方面でご活躍の中村さんに特命大使として、今後、町の魅力を広くPRしていただければと思っております。

8月2日から5日までの4日間、町国際交流協会が主体となり、ポーランドワルシャワ日本語学校学生のサマースクール受入れが行われました。本事業は 6回目となりますが、今年は、6名の学生がホームステイやさかきどんどんの参加、鉄の展示館や宮入鍛錬道場の見学などにより、坂城町そして日本をより理解し、知る機会になったものと考えております。

ポーランドは、約100年前の1918年、「シベリアにいたポーランド孤児を日本が救った」という日本ではあまり知られていない近現代史がございます。

当時、シベリアには第一次世界大戦の戦場となったポーランドから1520万人もの人々が逃れていましたが、終戦後、祖国へ戻ろうにもロシア内戦で帰還が困難になりました。せめて子供たちだけでも祖国へ戻したいと救済を欧米各国に求めるも、かなわず、日本にその要請がなされました。日本軍と日本政府は、その申入れを受け、ただちに救済活動をはじめ、延べ8回、765人の子供たちが救われています。

こうした歴史からもポーランドは、大変な親日国で、特に今年は、日本との国交樹立100周年を記念し、本国では数多くの催しが行われており、当町に対しても、ワルシャワ日本語学校に関係のある同国の自治体から交流のお誘いがあったところです。

今後もサマースクールやワーキングホリデイの受入れなどの交流などを通じてより良い関係を継続するとともに、交流の発展性についても調査してまいりたいと考えているところでございます。

昨年は台風のため中止を余儀なくされましたが、第42回坂城どんどんが83日に開催され、ステージでは、子どもジャズダンス、坂城小学校太鼓演奏、坂城高校生徒会ソーラン節などのほか、当町出身のサクソフォン奏者「川島 亜子」さんと坂城中学校吹奏楽部サックスパートの皆さんによる、同校吹奏楽部 先輩後輩のセッションもありました。

夜の踊り流しでは、35連、約1,300人の皆さんが、真夏の暑さに負けない熱量で、各連一丸となって踊られており、2年ぶりに盛大に開催できたことを大変嬉しく思います。

815日開催の第64回成人式は、出席率約80%と非常に高く107名の新成人の参加がありました。新成人代表からは、これまで支えてくれた方々への感謝とともに、今後の人生を後悔しないためにも前向きな気持ちで、多くの言葉を受け入れながら頑張りたいなどの想いの発表があり、頼もしく思えたところです。

今後はそれぞれの目標に向かい、大いに活躍することを期待したいと思います。

昨年9月に岐阜県で発生が確認された「豚コレラ」は、県内で、野生イノシシを介した感染が急激に拡大しており、緊急に防疫体制の強化を図るため、養豚農場への侵入防止柵などの設置に係る助成を専決処分により対応させていただきました。

今後も、県や関係機関と連携を図り、防疫体制の確立を図ってまいります。

831(土曜日)から114(月曜日)まで、鉄の展示館では「拵・刀装具の美  山一之の世界」と題して、国の選定保存技術保持者に認定された刀装製作修理師の高山一之氏が監修・製作をした珠玉22点を展示する特別展を開催しています。

展示会期間中には、「刀のお手入れ体験」や高山一之氏の高弟である「鞘師 森隆浩氏のギャラリートーク」などを予定しておりますので、多くの皆様にご来館いただきたいと存じます。

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以下、令和元年第3回坂城町議会定例会招集あいさつ(3)へ

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坂城町長 山村ひろし

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