先日(9月18日)、恒例の 「十六夜観月句会」 が開催されました。(代表:近藤芳雄網掛区長さん)
昨年は大空に浮かぶ 「スーパー・ムーン」 を観ながらの素晴らしい句会となりましたが、今年はあいにくの雨で、句会はふもとの網掛公民館で行われました。
(昨年の句会の様子)
http://blog.valley.ne.jp/home/yamamura/?itemid=41130
天気は残念ながらの雨模様でしたが、皆さんの素晴らしい名句に感動しました。
また、今年はスペシャル・ゲストの剣持庸一さんに、俳句の作り方、楽しみ方についての講演をお願いいたしました。
右:剣持庸一さん
余興で沖縄民謡
表彰状の授与
以下に、今年の表彰作を掲載させていただきます。
今年の兼題は、大人の部は 「秋の風」、「鬼灯(ほうずき)」、子供の部は 「もも」 です。
また、席題は、大人の部が 「こおろぎ」、「野菊」、子供の部は 「天の川」 でした。
1.兼題
(秋の風)
天位 草を訪う ほんにやさしき 秋の風 (宮嵜郁子)>
地位 信濃路の 秋風匂う 千曲川 (竹内文)>
人位 病室の カーテン揺らす 秋の風 (大井宏子)>
五客 秋の風 想い揺らめく 千曲川 (荒川正朋)>
五客 信濃路は 実りの里と 秋の風 (浅野井和子)>
五客 秋の風 眼下の田畑に 吹きわたる (大井彰)>
五客 秋の風 吹き渡るなり 月見堂 (大井方夫)>
五客 リオはるか メダルをさげて 秋の風 (宮入勝江)>
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(鬼灯)
天位 鬼灯の朱あざやかに 夕日影 (宮崎義也)>
地位 ほおずきを 揉む手に戻る 幼き日 (大井宏子)>
人位 山寺や 熟れ鬼灯の 五つ六つ (竹内文)>
五客 ほおずきの 橙と溶け合う 暮の空 (大井彰)>
五客 田舎でも ほおずきはいま 貴重品 (入日時子)>
五客 鬼灯を 口に含ませ 遊ぶ子等 (大井方夫)>
五客 ほおずきの 音いろはるかに 母の顔 (宮入勝江)>
五客 密やかに 鬼灯赤く 畑の畔 (塩野入猛)>
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(もも)
金賞 もも太郎 流れてきそう 千曲川 (大井はるひ)>
銀賞 もも一つ 姉弟仲良く 三等分 (宮原伶太郎)>
銅賞 桃のたね 松ぼっくりに似ているね (金子歩実)>
入選 帰宅して 冷たいももを まるかじり (宮原捷太郎)>
入選 立秋に 桃のにおいが たちこめる (元島彩葵)>
入選 おぼんさん ももといっしょに てをあわせ (金子晴登)>
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2.席題
(こおろぎ)
天位 こおろぎの 貌いかめしや 日の落つる (宮嵜郁子)>
地位 こおろぎの 声に目覚める 翁かな (浅野井和子)>
人位 苔被う 石仏あわれ ちちろ虫 (竹内文)>
五客 終電を 見送りし駅 ちちろ鳴く (大井さち子)>
五客 梵鐘と 黒いこうろぎ 競い合う (宮入勝江)>
五客 こおろぎや 庭いっぱいに 鳴きにけり (大井方夫)>
五客 黒姫の 裾野は弘しちろり鳴く (竹内文)>
五客 こうろぎや 月めでりながら 秋の宴 (吉川まゆみ)>
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(野菊)
天位 姉妹きて 郷懐かしむ 野菊かな (浅野井和子)>
地位 仏壇に野菊一輪 手向けけり (塩野入猛)>
人位 畔草も 野菊も雨に 伏しにけり (大井さちこ)>
五客 野菊咲く 田にも家にも 畑にも (大井彰)>
五客 川風に 苔むす句碑や 野紺菊 (大井さちこ)>
五客 なつかしき 野菊一輪 妣にさす (浅野井和子)>
五客 安曇野の 野菊華やか 道祖神 (荒川正朋)>
五客 母の忌や 野菊に浮かぶ 笑顔かな (辺見一輝)>
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(天の川)
金賞 天の川 ほしのせいとを あつめたよ (元島綾美)>
銀賞 電気星 プラネタリウム 天の川 (河野茉穂)>
銅賞 天の川 ことしもあえたか ふたりきり (元島慶貴)>
入選 天の川 キラキラ光る エメラルド (宮原健汰)>
入選 天の川 日生ざわざわ動いてる (金子ゆうと)>
入選 天の川きれいなはしが できている (金子果恋)>
入選 天の川 きらりかがやく きれいだよ (浅野井拓)>
入選 天の川 千曲川より 長い川 (成島蓮風)>
入選 ひこぼしと おりひめさまの 天の川 (元島たま)>
入選 空の上 ダイヤモンドの 天の川 (元島理彩)
最後におまけで選者句も
(野菊)
亡き母の享年越えし野菊かな(千夢 剣持庸一)
(こおろぎ)
満天の星にこおろぎ飛びつかん(無為 山村弘)
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坂城町長 山村ひろし