「中庸」とは「真ん中のこと?」

以下のメッセージは些か政治的な意味を含んでいるかも知れませんが、言葉の意味を考えるという点でお読み下さい。

今日(11月1日)の報道によれば、民主党の新マニュフェストに「中道路線を明確にする『中庸』を明記する」とのことだそうです。

昨日の野田首相の発言でも中庸の意味は「行き過ぎず、偏らず、改革のど真ん中の道を着実に進む」と説明していますが、これは意味が違います。

「中庸」は四書五経の一つですが、その意味するところは決して、右と左を足して二で割るようなことではありません。

宇野哲人さんの言を借りれば、「中とは中正でかたよらず、過ぎたこともなく、足らないこともない至当の意義であり、庸とは常の道という意で、此の道は万世に亘っても易(か)わらず、又平常で何等の不思議もない」、つまり保守色の強い政党が出てきそうなので「中庸」を唱えるというのは本末転倒であると思います。

本来の意味にかなった、本当の「中庸」であって欲しいと思いますし、「中道」についても本来の意味を考えて欲しい。

坂城町長 山村ひろし         

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