坂城町 中沢医さん (一財)社会通信教育協会会長特別賞を受賞

 長野県ブラインドサッカー協会会長や「松本山雅B.F.C(ブラインドサッカーチーム)」代表、初級障がい者スポーツ指導員、マンドリン奏者など、多方面で活躍している中沢医さんが文部科学省認定社会通信教育「生涯学習支援実践講座 生涯学習コーディネーター研修」を優秀な成績で修了したことが評価され、(一財)社会通信教育協会会長特別賞を受賞し、6月9日(金)、坂城町役場へ表敬訪問いただきました。

 中沢さんは中学校時代に両目の視力を失いましたが、あん摩マッサージ師としての免許を取得する傍ら大好きなスポーツやボランティア活動など色々なことに興味を持って意欲的に活動していて、町内でも、小学校のクラブ活動の外部講師や人権の授業での講演、ブラインドサッカーの体験会実施など積極的に関わってくださっています。

 自身が現役のブラインドサッカー選手として活躍しながら、ブラインドサッカーの普及活動や後進の育成などにも取り組んできた経験から、人と人をつないだり、人と学びの機会や情報などをコーディネートする「生涯学習コーディネーター」に関心を持ち講座受講を始めたそうです。

 教材のテキストブックは、障がい者に対応していなかったため、母である美代子さんにテキストブック約700ページを音訳してもらい、それを録音、そして録音を聞きながら中沢さんが点字にして学習したそうです。中沢さんは「こんなに勉強したのは学生以来!」と大変苦労したことを笑いながらお話していましたが、中沢さんの集中力の高さが伺えます。

 この様子を知った(一財)社会通信教育協会が、視覚障がい者でありながら講座を優秀な成績で修了し、更には地域のボランティア活動など積極的に行っている中沢さんは、障がい者と健常者の共生社会の範であることから「会長特別賞」を送ることを決定しました。

 中沢さんは、「生涯学習コーディネーター研修で学んだことを活かして、もっと若い世代のために活動したい。また、この講座の上の講座も受講したい」と穏やかな口調ながら力強く語っていました。

▼(左から)清水教育長、山村、中沢医さん、中沢美代子さん、(一財)社会通信教育協会会長 井出久さん

坂城町長 山村ひろし

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