平成29年第3回坂城町議会定例会招集あいさつ(1)

 本日(9月4日)、平成29年第3回坂城町議会定例会が開会しました。

 以下、招集のごあいさつを掲載させていただきます。

                   

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本日ここに、平成29年 第3回 坂城町議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様全員のご出席をいただき開会できますことを心から感謝申し上げます。

さて、北朝鮮は、8月29日に弾道ミサイルの発射、さらに93日には6回目となる、過去最大級の核実験を行いました。

日本への脅威はもとより、世界平和を脅かす行為であり、国際社会が連携し、平和的な解決を望むものであります。

また、8月29日、午前5時58分頃の北朝鮮からのミサイル発射に伴い、国から全国瞬時警報システム「Jアラート」を通じて、6時2分にミサイル発射情報、6時14分にミサイル通過情報が発表されました。

このような緊急情報が国からJアラートにより伝達された場合、坂城町では、Jアラートと連動して登録型メール配信サービス「さかきまちすぐメール」により、登録者に対してメール配信がされることになっておりましたが、メールが配信されない事案が発生いたしました。また、同様に、上田ケーブルビジョンのテレビ画面に緊急情報を流すL字放送についても、注意喚起の放送は流れたものの、その後の詳細情報については放送することができませんでした。

メール配信及びL字放送がされなかった原因は、配信システムの設定に不具合があったことによるもので、至急改善を行った結果、現在は、すぐメール、L字放送とも情報伝達ができるようになっております。今後、このようなことが起こらないよう、徹底を図ってまいります。

去る7月30日、中野市運動公園で開催された第59回長野県消防ポンプ操法大会に埴科代表として出場した、坂城町消防団第2分団が見事5位入賞を果たしました。

町消防団として入賞は、平成2年当時の中之条地区担当の第2自動車分団以来、27年ぶりの快挙であります。

この大会には、ポンプ車操法に12、小型ポンプ操法に13の消防団が参加し、県内各地区大会を勝ち抜いた強豪が集まるなか、ポンプ車操法に出場した第2分団の選手たちは、規律正しいきびきびとした動きで、日頃の訓練成果を遺憾なく発揮し、素晴らしい成績を収めてくれました。

また、遡りますが、6月24日夕方から町内の女性が行方不明になり、翌25日は町ポンプ操法大会当日でありましたが、団員が役割を分担して大会中も捜索を行い、午後は大会を終えた出場団員も加わって町内を捜索し、無事発見に至りました。これに対して、千曲警察署長から町消防団に対して、感謝状が贈呈されました。

さて、消防団は、大地震や局地的な豪雨など、これまでの常識では考えられないような災害が全国各地で発生し、地域防災力の充実・強化が課題となっている中、地域に密着し、災害など有事の際には、迅速な対応を行うなど、地域防災活動において中核的な役割を果たすものと改めて認識したものであります。

町といたしましても、住民、自主防災組織、消防団、町、県など、多様な主体が適切に役割分担しながら連携協力して取り組む、災害に強いまちづくりに努めてまいりたいと考えております。

次に、7月26日、県庁において県営水道の給水区域のある長野市、上田市、千曲市、坂城町と水道管理者である県企業局との間で、「災害時の応急活動の連携に関する協定」を締結いたしました。

協定の主な内容につきましては、関係市町と県企業局の情報共有に関すること、災害時の応急給水活動に関すること、応急給水活動において水を補給する施設の相互利用に関すること、広報活動の協力に関することなどで、役割分担を明確に定めて、関係機関が連携して応急活動を迅速かつ的確に実施する体制を整えるものでございます。

今後は、協定に基づいて実践的な合同訓練を実施するなど、災害対策の強化・向上を図ってまいります。

また、協定にも位置付けられております上水道の応急給水拠点となる「安心の蛇口」の坂城町第1号が完成し、8月24日に坂城町文化センター体育館東側駐車場でお披露目式が執り行われました。

この「安心の蛇口」は、長野県企業局が、地震などの災害が起こっても、「そこに行けば水が飲める、水が出る蛇口」として、管内市町の中核避難所となる施設に設置を計画しているもので、応急給水栓を接続すると、10個の蛇口から水を出すことができます。

今後、坂城小学校、南条小学校、村上小学校の3小学校に追加整備される予定となっており、応急給水訓練に利用するとともに、断水発生時の応急給水拠点として活用してまいります。

さて、日本を取り巻く世界の経済情勢につきまして、日本総研などによりますと、アメリカは、良好な雇用・所得環境を背景に、個人消費は回復傾向にあり、住宅投資は減少に転じたものの、設備投資や輸出は増加傾向が持続し、全体としてみれば、景気回復傾向が持続している。

またヨーロッパでは、ユーロ圏において企業部門の底堅い回復が持続する中、景気についても緩やかな回復が続く見通しとなっております。

一方、中国においては、4~6月期の実質GDP成長率が前年同期比プラス6.9%と、前の期から横ばい状況で推移しており、安定成長を優先した政府の景気下支え策により、インフラ投資が依然として高めの伸びを維持しているものの、今後を展望すると、中国政府は再び構造調整の優先度合いを高め、景気過熱にブレーキをかけるとみられ、成長率は緩やかに鈍化することが予想されることから、引き続き注視していく必要があると考えております。

 次に国内の状況でありますが、内閣府による7月の「月例経済報告」では、「景気は、緩やかな回復基調が続いている。」とし、先行きについては、「雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあり、緩やかに回復していくことが期待される。」とする一方、「海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要がある。」としております。

長野県内の状況につきましては、日銀松本支店が7月に発表した「金融経済動向」では、公共投資、住宅投資、設備投資、個人消費の個別観測から「生産は増加し、雇用・所得は着実な改善が続いている」とし、「総論として長野県経済は、緩やかに回復している。」としております。

当町が、7月に実施した町内の主な製造業20社の経営状況調査の結果では、生産量が3ヶ月前のマイナス0.63%から3.48ポイント増加しプラス2.85%と、売上げについてもほぼ同様な上昇傾向が見られます。

雇用については、4~6月の実績が、総計でプラス45人と、前回調査のプラス36人から更に増員し、来春の雇用も、1社で未定としたものの19社で増員又は減員分の補充を予定しており、全体で117人の大幅な増員予定となっております。

さて、平成28年度の決算状況について申し上げます。

 まず、歳入につきまして、

町民税は、平成27年度と比較すると、個人分は微減でありましたが、法人分は企業の利益分を大型設備投資に向けられたことの影響により、前年度対比マイナス37.8%と約255,000千円の減額となりました。

固定資産税については微減、軽自動車税は、28年度に税率の改定が行われたことにより、前年度対比プラス17.9%となりましたが、町税全体では、法人税のマイナス分の影響を受け、前年度対比マイナス8.9%、約254,000千円の減収となっております。

一方、地方交付税につきましては、普通交付税において、算定の基礎となる基準財政収入額と基準財政需要額との差が縮小されたため、交付税額が減額となりました。

特別交付税を含め、交付税全体で前年度対比マイナス13.6%、約161,000千円の減額となっております。

財政力指数につきましては、3カ年の平均値が前年度より0.027ポイント増の0.685で、県内における順位については昨年と同じく、77市町村中6番目、町村の中では軽井沢町、南相木村に次いで第3位となっております。

国庫支出金につきましては、前年対比マイナス28.6%、約213,000千円の減、繰入金につきましては前年度に対し、約508,000千円の減、町債につきましても、約369,000千円の減と、いずれも南条小学校の建設事業が終了したことに伴い、大幅に減少したものであります。

以上、歳入全体では、前年度対比マイナス19.8%となる6,315,106千円であります。

 一方、歳出につきましては、特に普通建設事業費において、継続事業の町道A01号線道路改良事業や橋梁修繕事業のほか、坂城小学校プール改修事業、びんぐしの里公園屋外ステージの整備等を実施いたしましたが、南条小学校建設事業があった前年度に比べ、マイナス71.6%の約493,000千円となりました。

また、歳出の中でも比較的大きな割合を占めます扶助費につきましては、年金生活者等支援臨時福祉給付金事業の実施や、子どもの福祉医療費の支給範囲を中学卒業から18歳到達年度末まで拡充したことにより、前年度対比プラス8.0%となっております。

また、扶助費と並んで義務的経費であります人件費については前年度対比マイナス1.5%、公債費については地方債残高の減少に伴いマイナス5.4%という状況です。

その他経費では、物件費、維持補修費、補助費等につきましては昨年並みの決算額であり、全体としてはマイナス9.2%となっており、歳出全体では、前年度対比マイナス20.2%となる6,218,386千円の決算となっております。

 なお、平成28年度決算を受けての財政健全化法による財政指標につきましては、実質赤字比率、連結実質赤字比率ともに、一般会計及び全ての特別会計において黒字であります。

また、起債発行時の制限の基準となります実質公債費比率については前年対比1.1ポイント減の8.6%となっています。

公債費等の将来負担の重さを表す将来負担比率につきましても、9.5ポイント減のマイナス0.3となり、昨年より大幅に改善しました。

いずれの指標につきましても早期健全化基準及び財政再生基準に比べ健全な状況で推移をしており、引き続き、将来にわたる負担の軽減、健全な財政運営に努めてまいります。

続いて、29年度事業の進捗状況並びに9月補正に計上いたしました、主な内容について述べさせていただきます。

国際交流事業として8月2日、3日の2日間、和平キャンプ場において、町内の小学6年生と中学1年生の計19人が参加し、小・中学校の英語指導講師など6名の外国人と、今回初めて、坂城高校の生徒5名にもボランティアとして参加していただき、異文化交流事業「English Camp」を行いました。参加した児童生徒は、日ごろ学校で取り組んでいる外国語学習を活かし、積極的に英会話をしながら様々な課題に取り組み、外国の文化や言語を通じてコミュニケーション能力の向上が図られたものと感じております。

8月5日には、第40回町民まつり坂城どんどんが、横町・立町通り・坂城駅前で行われ、オープニングでは、子どもジャズダンス、坂城高校生徒会ソーラン節、坂城小学校太鼓演奏などのほか、坂城町特命大使の小松美羽さんによる「ライブペイント」が行われ、間近で迫力のある小松さんの作品の製作過程を見ることができました。

この、「ライブペイント」で描かれました作品につきましては、町に寄贈されることとなっておりますので、使用いたしました絵の具を定着させる期間をとり、広く町民の皆さんにご覧いただけるようにしてまいりたいと考えております。

また、今年は第40回という節目の年であるとともに、地元の武将「村上義清」の没後444年の年にあたることから「村上義清ダンボール甲冑行列」が登場し、威風堂々とした行進が行われました。

夜の踊り流しでは、50連、1,550人の皆さんが、各連一丸となっての踊りで、真夏の暑さを吹き飛ばす盛り上がりを見せました。

第62回成人式が8月15日新成人169人のうち75%に当たる126人の出席により、式典と成人祭が執り行われました。新成人代表からは、これまで支えてくれた家族、恩師、地域の方々への感謝とともに、新成人としての抱負や決意が力強く発表され、頼もしく感じたところであります。今後、それぞれの目標に向かって飛躍されることを期待するところであります。

第3回「びんぐしの里薪能」が8月19日、能の重要無形文化財総合指定保持者で坂城町特命大使の松木千俊さんと、狂言のみならず幅広い分野で活躍されている野村萬斎さんをお招きし開催されました。今回、松木さんには、村上小学校の校歌にも歌われている桜の美しい吉野を題材とした、天人の舞を演じていただきました。

また、今回の舞台はこの春完成した新屋外ステージ「びんぐしわくわくステージ」ということで、前回までとは趣の異なる薪能となり、町内外から多くの皆さんにお越しいただき、来場した皆さんは、夏の夜の幽玄の世界を堪能しました。

さて、8月23日に千曲市文化会館で開催された、県立高校再編に伴う「学びの改革基本構想」に係る地域懇談会に、議員各位をはじめ坂城高校同窓会の皆様方、教育委員や学校関係者、商工会やテクノハートさかき協同組合の皆様など、大勢の皆様方にご参加いただき、坂城高校に強い関心をお示しいただき、感謝申し上げる次第であります。引き続き同校が坂城町で存続できるようにご支援をいただきますようお願い申し上げます。

(以下、平成29年第3回坂城町議会定例会招集あいさつ(2)へ)

     

坂城町長 山村ひろし

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