<招集あいさつ(1)から続く>
次に歳出でありますが、投資的経費につきましては、町道A01号線道路改良事業や橋梁修繕事業、同報系防災行政無線整備事業などにより、5億88,866千円とし、義務的経費は人件費が12億15万8千円、障がい者への福祉サービス給付費や児童手当、福祉医療費などの扶助費につきましては、6億79,215千円、公債費につきましては、6億89,393千円を計上いたしました。
続いて、平成30年度の主要施策について申し上げます。
最初に重点プロジェクトについて申し上げます。
トータルメディアコミュニケーション施設整備事業につきましては、同報系防災行政無線の整備工事を進め、現在、親局設備や、屋外拡声子局の設置のほか、Jアラートとの連携作業も済み、千曲坂城消防本部には遠隔制御装置の設置も完了いたしました。
試験運用を1月下旬より開始するとともに、現在、全戸、全事業所へ戸別受信機の配布を行っており2月20日現在約23%の配布率となっております。
新年度は、引き続き残りの戸別受信機の配布、監視カメラや水位計、雨量計などの気象観測装置の設置工事、すぐメールや町ホームページなど各種通信サービスとの連携などを完了させ、7月末には、全てのシステムの運用を開始する計画で進めてまいります。
なお、3月14日に全国一斉のJアラート伝達訓練が予定されていますが、その際は整備をいたしました防災行政無線の屋外スピーカーから、伝達がなされる予定となっています。
また、高齢者の見守り・支援につきましても、段階的に導入を進めており、昨年9月より運用を開始しました、水道メーターを活用した新たな見守りの仕組み「高齢者元気応援システム KIZUKI」につきましては、おひとり暮らしのご高齢者などを中心に、現在37件のご利用をいただいておりますが、この取組は海外でも注目され、去る2月14日に東京で開催されたスウェーデン大使館主催のセミナーで、社会的課題に対する革新的な取組みとして共同事業者である県企業局より事例発表があり、このシステムについて高い評価をいただいたところです。
今後もこうした成果をPRする中で、引き続き利用の拡大を図ってまいりたいと考えております。
現在消防団等が利用している、移動系のデジタル防災行政無線につきましては、導入から35年が経過し、老朽化が進んでいるため、整備を進めることとし、当初予算に、実施設計業務委託の経費を計上いたしたところであり、「つながる あんしん 坂城町」の一貫として構築を図ってまいります。
次に、さかきワイナリー形成事業につきましては、平成24年度にワイナリー形成に向けたプロジェクトを立ち上げ、町内でのワイナリー創業に向けて、試験圃場を設ける中で栽培技術の習得や品種特性の把握など実証試験に取り組んでまいりました。そして、今年の夏には四ツ屋地区に待望のワイナリー開業が予定され、現在準備が進められているところでございます。
目標としていた町内でのワイナリー創業が実現することから、今後は、ワイン文化推進事業として、ワイン用ぶどうの産地化とともに、坂城産ワインの消費拡大に向けた支援など、ワイン文化の醸成と推進に努めてまいりたいと考えております。
次に、特徴的な施策について申し上げます。
信州さかきふるさと寄附金につきましては、昨年度からインターネットを利用した寄附申し込みを可能とし、引き続き特産品振興や地域活性化につながる取り組みを進めております。2月20日時点で、1,791件43,773千円の寄附がございました。
また、町の魅力を発信し、町を知ってもらうため、返礼品の充実を図っているところであり、返礼品協力事業者数及び返礼品数は、2月末現在で、延べ23事業者、112品目となっております。
さらに、30年度は、寄附者の方々へのPRを強化するため、返礼品に坂城町からのお礼であることがわかるようなシールを貼ってお送りするよう、所要の予算を計上したところでございます。
引き続き、ふるさと納税を活用した町のPRと地域の活性化につながるような多様な返礼品の充実を図っていくとともに、事業者の皆さんの募集に努め、適切に推進してまいります。
公共施設の利用者の皆様などの安全確保等を目的に、防犯カメラが未設置の小中学校、保育園、文化センター、役場庁舎などの公共施設に防犯カメラを設置してまいります。
防犯カメラを設置することで犯罪予防や抑制につながり、町民の皆様の安全確保につながればと考えているところであります。
町の単独事業として、住宅リフォーム補助事業を実施いたします。
内容といたしましては、町内事業者によるリフォーム工事に要する経費の一部を補助するもので、火災報知機の設置や下水道供用開始区域内にあっては下水道への接続などを条件に20万円以上のリフォーム工事を対象とし、補助率は10分の2以内で限度額は5万円を予定しております。
坂城駅をご利用される皆様の利便性を図るため、坂城駅のコミュニティースペースに、コインロッカーを2基設置いたします。
鉄の展示館、坂木宿ふるさと歴史館、葛尾城跡などへのトレッキングや坂木宿などの歴史探訪にお越しの皆さまなど、大勢の皆さまにご利用いただきたいと考えております。
中学生の模擬議会でも紹介しましたが、4月2日から、原動機付自転車50ccのオリジナルナンバープレートの交付を開始します。
「朝日が照らす千曲川とバラ公園」そして「ねずこん」がデザインされており、町内外を走ることで町のピーアールに役立つことを期待しております。
続いて、移住・定住・人口増の施策について申し上げます。
「坂城町まち・ひと・しごと創生総合戦略」では、まちの将来像を「地域の活力と暮らしの豊かさを創生する 坂城町」とし、また、町の人口ビジョンの将来展望により、人口減少の抑制及び定住人口の増加を図るため、各種の施策展開を図っております。
こうした中で、平成29年1月1日から12月31日までの1年間における社会動態を見ますと、転入者が550人、転出者が495人でプラス55人の転入超過となっており、施策の効果が表れているものと考えております。
さて、29年度、町に移住又は定住する方が、新築住宅を取得する費用に対し支援をするため、「移住定住促進事業補助金」を創設したところでございます。(申請件数:39件うち町外者10件)
30年度には新たに、移住希望者を対象に、坂城町での就業・生活体験の場を提供し、移住・交流促進を図るための事業「信州さかき 働く・暮らす体験事業」を計画し、必要な経費を当初予算に計上したところでございます。
この事業では、既存の公共施設を活用し、一定期間、宿泊もできる場所を提供し、町での就職・就農体験とあわせ、暮らしも体験してもらうことを通じて、坂城町をより知ってもらい、移住定住促進につなげる取組みとしてまいります。
若者の結婚を後押しし、少子化対策や人口の増加を図るため、新年度より国の地域少子化対策重点推進交付金を活用して、「結婚新生活支援補助金」を創設いたします。
この補助金は、結婚に伴う経済的負担を軽減するため、一定の年齢や所得要件に該当する新婚家庭に対し、新居の家賃や引っ越し費用などを対象として最大30万円の補助金を交付するもので、新年度予算案に補助金90万円を計上いたしました。
既存の婚活支援施策と相まって、1組でも多くの結婚へとつながることを期待するところであります。
空家活用事業につきましては、専用のホームページに子育て情報を載せるなど情報発信したこともあり、本年度は9件の空家物件の契約が成立し、町外から18名、町内から11名の計29名の移住定住につながったところでございます。
さらに、空家バンクの登録及び利用促進を図るために、補助制度を周知するなど移住定住の促進を図ってまいりたいと考えております。
この他、町内企業の人材確保の機会を設けるとともに、連携協定を締結している大学に対し、町が主催する大学内での企業説明会の開催や、大学が主催する就職説明会への参加など、優秀な学生が町内企業に勤めてもらえるよう企業の人材確保事業を支援するなど、様々な取組みを総合的に推進し、人口減少の抑制と定住人口の増加を図ってまいります。
続いて、子育て支援の施策について申し上げます。
今年度より助成限度額を50万円にするなど、内容を拡充して実施をしています不妊治療費の助成事業につきましては、現在3名の方から申請があり、いずれの方にも30万円以上の助成をさせていただいており、30年度につきましても引き続き、事業の周知を図ってまいります。
ICT教育の環境整備につきましては、現行の学習指導要領では、小・中・高等学校の各学校段階を通して情報教育を体系的に実施することとしており、30年度において、坂城小学校をモデル校として新たにタブレットを導入し、ICT機器を活用した教育の効果を検証しながら、今後のICT教育について検討を進めていきたいと考えております。
グローバル化に対応した子どもたちの外国との教育・文化交流事業ですが、中国上海市嘉定区実験小学校との教育交流事業につきましては、30年度は上海市への交流団の派遣を予定しています。坂城町と中国の子どもたちが交流を通じ、一層の友好の輪が広がることを期待しております。
また、次年度以降に中学生の海外教育交流事業の実施を計画していることから、調査費を当初予算に計上したところであります。
(以下、「招集あいさつ(3)」へ)
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坂城町長 山村ひろし