平成30年第1回坂城町議会定例会招集あいさつ(3)

<招集あいさつ(2)から続く>

 インクルーシブ教育推進事業につきましては、30年度から、教育委員会に「こども支援室」設置し、特別な支援を必要とする子どもへの就学前から、学齢期、社会参加までの切れ目のない支援体制の充実を図るべく、教育、福祉、医療等が連携を図り、早期からの一貫した支援体制づくりに取り組んでまいります。

 なお、30年度については、外国籍児童の増加等が見込まれることから学校の支援員を増員したところであります。

続いて、福祉・健康づくりの施策について申し上げます。

子どもの福祉医療給付事業につきましては、本年8月から、受益者負担金を除き、医療機関窓口で医療費を支払わなくて済む現物給付方式が導入されます。当町におきましては、昨年9月の定例議会において関係条例の改正をお認めいただいたとおり、県の基準を拡大し18歳到達の年度末までを対象範囲として実施するため、システム改修等の準備を順次進めているところでございます。

現在、20歳以上(39歳以下)の町民を対象として実施をしております一般健康診査(一般健診)につきまして、30年度より対象年齢を18歳に引き下げ、全ての町民の皆さんが健康で安心して生活していただけるよう実施をしてまいります。

併せて、日常生活の中で、手軽にできる生活習慣の改善方法などを具体的に学び、生活習慣病の予防と改善を図っていただくため、「健康づくり講座」や「生活習慣チャレンジ教室」などを引き続き実施し、町民の皆さんの健康増進に取り組んでまいります。

また、国民健康保険の特定健診につきましては、受診に係る自己負担額を集団健診、個別健診のいずれも無料とし、受診率向上や受診の習慣化、国保加入者の皆さんの健康意識の高揚を図るとともに、医療費の削減につなげてまいりたいと考えております。

国民健康保険におきましては、4月からの制度改正に伴い、先般、30年度に県へ納める納付金額が確定し提示がされ、町では、これに基づき30年度の保険税率を算定したところであります。税率の算定にあたっては、加入者の皆様に急激なご負担を強いることがないよう、県の激変緩和措置に加え、町独自でも激変緩和を講じる中で最小限のご負担をお願いすることとして、国民健康保険運営協議会にお諮りし、お認めをいただいたことから、今議会に条例の改正について上程したところであります。

今年度は、平成30年度から32年度を計画期間とする「第7期介護保険事業計画」の策定を進めておりますが、併せて来年度からの第1号被保険者の方にご負担いただく介護保険料につきましても、できる限り負担の増加を抑える設定として、介護保険運営協議会でご承認いただいたことから、今議会に条例改正について上程したところであります。 

高齢化の進展で介護需要の増加も懸念されるところですが、地域において高齢者を支える仕組みとして、医療や介護、予防などを一体的に提供する「地域包括ケアシステム」の構築を中心に、高齢者の自立を支援し、介護予防、重度化防止の取組を進めてまいりたいと考えております。

また、妊婦さんの口腔に関する健康保持と歯周疾患を予防し、安心して出産を迎えていただくため、30年度より、無料で受診していただける妊婦歯周疾患検診を新設し、関連予算を計上いたしました。

続いて、産業振興施策について申し上げます。

新工業団地造成につきましては、今月22日に新工業団地造成箇所選定会議を開催し、新たな工業団地の造成候補地の中から、テクノ坂城駅西側の約4haを現在の工業団地を拡張する形で、造成箇所として決定したところでございます。

30年度は、不動産鑑定業務や地元・地権者説明会を行い、また、農振農用地の除外、都市計画法による開発行為などの必要な準備や手続きを進めてまいりたいと考えております。

コトづくり支援事業では、昨年5月に法人会員として全国の自治体で初めて、毎月5人がテックショップ東京を利用できる契約を締結したところでございます。

30年度においても、テックショップの最先端の機器等を利用し、町内企業や大学生との産学官連携事業を行い、また、子ども達にものづくりの楽しさや興味、魅力を知ってもらうようなイベントを開催することで、将来の技術者育成につなげてまいりたいと考えております。

坂城国際産業研究推進協議会では、6月下旬から7月中旬の間に1週間程度の日程で、アメリカへの海外視察を実施する予定でございます。

世界最大の経済大国であり、経済の中心であるアメリカのこれからの成長分野である最先端の産業を直接見ることにより、現地の状況を肌で感じ、今後の企業運営、経営計画や戦略などを考える一助とするため、アメリカの視察研修を実施してまいりたいと考えております。

なお、議員さん1名分と私・随行職員2名の計4名がこの研修に参加するための予算を今議会に計上いたしました。

有害獣対策の侵入防止柵の設置につきましては、上平地区に続き、28年度から小網地区においても、整備が進められており、30年度で3年間の事業が完了いたします。この事業は国の「鳥獣被害防止総合対策交付金」を活用したもので、集落全体に設置することにより、極めて大きな効果を発揮しており、地域の関係者のご理解・ご尽力に感謝を申し上げます。

引き続き、他地区についても、取組が進むよう呼びかけてまいりたいと考えております。

松くい虫防除対策につきましては、長野県のご指導をいただきながら、健康に対する配慮など地域住民や関係者の皆さんとの情報や意見の交換によるリスクコミュニケーションの強化に努める中、空中散布及び無人ヘリ散布も含め、伐倒駆除、樹幹注入、植樹など、総合的な防除対策を講じてまいります。また、30年度から3期目となります「長野県森林づくり県民税」を活用した新たな事業として松くい虫被害木の搬出、バイオマス燃料化事業にも取組んでまいります。

続いて、生活基盤の向上のための施策につきまして申し上げます。

鋭意進めております、町道A01号線 道路改良事業 酒玉工区につきましては、若草橋の架け替え工事を実施しており、30年度も若草橋の右岸側(北側)の橋台設置工事や、橋の床版工事などに着手し、若草橋の早期完成目指してまいります。

橋梁修繕事業につきましては、30年度は、新たに鼠橋の詳細調査・設計業務が完了いたしましたので、修繕工事に着手してまいります。また、昭和橋につきましては、引き続きゲルバーガーター橋の桁の塗装工事に着手してまいります。工事期間中、長期間にわたり通行規制をすることが多く、皆様にはご不便をおかけしておりますが、ご理解とご協力をお願いいたします。

県道坂城インター先線延伸整備事業につきましては、県から用地買収単価が提示され、現在、用地買収を順次進めております。30年度は秋頃から、しなの鉄道に架かる跨線橋の工事より着手していく予定となっております。

公共下水道事業につきましては、引き続き南条の金井、新地、鼠地域の管路工事を進め、32年度完成を目指し進めてまいります。

最後に、生活環境施策について申し上げます。

長野広域連合が整備を進めているごみ処理施設でございますが、長野市に建設が進められているA焼却施設は、31年3月の供用開始に向けて建設工事が行われております。

千曲市に建設されるB焼却施設につきましては、12月に公募型プロポーザル方式により、ごみ焼却施設の設計・施工及び運営事業を行う優先交渉権者を、クボタ環境サービス株式会社を代表企業、株式会社守谷商会を構成企業とするグループに決定いたしました。

平成33年3月末までに施設を完成させるべく、早期着工を望むものです。

家庭から排出される可燃ごみにつきましては、町民の皆さんのご協力により減少傾向となっておりますが、ごみの減量化、資源物のリサイクルをより推進するため、昼間いつでも資源物を排出できるよう、新たに役場南駐車場に資源物収集用コンテナを設置いたします。

回収物は、新聞・雑誌・チラシ・ダンボール・牛乳パックとし、年間を通して(365日)利用でき、利用時間は午前8時30分から  午後5時までを予定しております。

消防団資機材につきましては、計画的に整備を進めているところでありますが、第8分団(担当地区は、日名沢、大宮、新町、坂端、苅屋原)の軽積載車が導入から19年を経過することから、更新のための予算を計上いたしました。なお、軽トラックタイプから、室内に定員4人が乗車できる「デッキバンタイプ」の車両を今後導入したいと考えております。

以上、平成30年度の主要施策について申し上げました。

今議会に審議をお願いする案件は、農業委員会委員の任命に関する案件が15件、条例の制定2件、一部改正11件、廃止1件、平成30年度の一般会予算及び特別会計予算5件の計35件でございます。よろしくご審議を賜り、ご決定いただきますようお願い申しあげまして、招集のあいさつとさせていただきます。

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坂城町長 山村ひろし

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